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■2016/04/11 (Mon)
第10章 クロースの軍団

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23
 オーク達の部隊は大門の向こうに引っ込んだ。しかし壊れたままの大門は完全に閉じない。兵士達が盾と槍を持ち、大門の前で戦う態勢に入った。
 ネフィリムの軍勢が迫る。兵士達は戦った。銃眼から弓矢を放つ。だがネフィリムを押し留めることはできなかった。ネフィリム達は兵士達を蹴散らし、城下町へとなだれ込んでいった。
 街は地獄と化した。街の人達は、何も知らされていなかった。戦闘準備など何もできていない街に、怪物の軍団が押し寄せた。それを引き留める兵は明らかに少なすぎだった。街の人達は、ネフィリムの刃に次々と殺されていった。
 魔の者どもの蹂躙は留まらず、家には火が点けられ、人々は無抵抗に殺され、通りには死体と血の海で溢れ、むせかえるような死臭が街全体を覆った。街は殺戮に支配され、絶望が深まるほどに、魔の手先はその顔に恍惚を浮かべた。
 ネフィリムの軍勢に対して、オーク達はほとんど何も手を講じることができなかった。敵の数はあまりにも多すぎで、兵士達は一度に十の刃を受け、命を落とした。兵士達の足並みは揃わず、迫ってくるネフィリムの軍勢を前に、逃げるしかなかった。
 すでに街を守る者はなく、王国は滅亡を前していた。




 セシルはようやく我に返った。いつの間にか城の前にいた。いや、兵士達に連れて来られたのだ。
 セシルは放心状態から立ち直り始めた。それと同時に、異臭が鼻をついた。街はネフィリムに蹂躙されているが、その脅威はまだ城に達していないはず――。
 セシルは大階段の前に向かった。すると兵士達が倒れ、剣が放り出され、血の跡があちこちに散っているのが見えた。明らかに戦いの痕跡だった。
 何かが起こった。セシルはそう察して、大階段を駆け上った。

セシル
「誰か! 誰かおらぬか!」

 だが返事がない。王の声だけが王宮内に響いた。
 セシルは城の中へと入っていく。すると、足下がちゃぷちゃぷと濡れる感触があった。血だった。床が血で浸されていた。廊下のあちこちに王の家臣や召使いが倒れていた。
 セシルは驚愕しながら、奥へと進んだ。死体はあちこちに放り出されていた。城内で戦闘があったのだ。戦闘はすでに終結していて、みんな殺されたのだ。セシルは悪夢の中を漂うように、城の中を進んだ。
 すると、死体の中に思いがけない姿があった。

セシル
「ローザ! カイン!」

 セシルは倒れているローザとカインに飛びついた。すでに死んでいた。カインは剣を手に、母を守ろうと戦ったのだ。だが、力及ばず、殺されてしまったのだ。
 セシルはローザとカインの亡骸を抱き上げて泣いた。号泣しながら、ふつふつと怒りをこみ上げさせた。
 背後に、何者かが現れた。

ウァシオ
「遅かったな、セシル殿。いや、早かったのかな」

 ウァシオだった。ウァシオの背後に、兵士が何人も付き添っている。セシルを取り囲むように兵士が現れる。
 ウァシオ自身、鎧を血まみれにしている。手には剣が握られていた。あからさまに襲撃の犯人を示すその姿が、天窓の明かりといまだに辺りを漂う血煙で、赤い色に浮かんでいた。

セシル
「ウァシオか。どういうつもりだ」

 セシルはローザとカインの死体にマントを被せて、ウァシオと対峙した。

ウァシオ
「子供の頃から疑問だった。なぜ生まれで差別されなければならない。私は西の蛮族の生まれだ。だからなんだ。なぜそれだけの理由で王になれぬのだ。ただ過去の栄光にすがり、血族主義が横行し、無能な王が民の生殺与奪の権利を自由に行使している。この城は過去という亡霊に支配されている。この城の王は無能だ。無能の王に支配された抜け殻の王国だ。私は自由がほしかったのだ。いや私だけではない。全ての民に、自由と未来を与えたかったのだ」
セシル
「貴様は自分が王になりたかっただけだろう。名声欲に囚われた怪物め。ウァシオよ、全てを償う覚悟はできているだろうな」

 セシルは剣を抜いた。

ウァシオ
「償いだと! わからぬか! これこそ償いではないか。貴様達無能の王族は、我々ゼーラ一族に何をした。償いをするべきは貴様達であろう」
セシル
「貴様はいつか、正式な裁判で裁くつもりだったがな。手間を省こう! 今ここで引導を渡してやる!」
ウァシオ
「悪いが、私は勝てる戦いしかやらないのだよ」

 突然、横から矢の攻撃が迫った。廊下の陰に、弓兵が隠れていたのだ。
 セシルは全身に矢の攻撃を浴びた。だが、膝をつかなかった。その顔に憤怒を浮かべて、立っていた。
 セシルはよろよろと震えながら、ウァシオの許へ向かおうとした。
 ウァシオが合図した。弓兵達がもう一度、セシルに矢の一撃をくわえた。
 ついにセシルは膝をついた。だが倒れなかった。全身に浮かんだ憤怒はより激しく燃え上がって、ウァシオを睨み付けた。剣を杖にして、立ち上がろうとした。
 兵士達に怯えが浮かんだ。2歩3歩と下がる。ウァシオは冷然とセシルを見ていた。
 セシルがウァシオの前までやってきた。剣を振り上げる。
 が、それが最後だった。セシルは膝をつき、倒れた。

ウァシオ
「運べ。地下牢に閉じ込めておけ」

 ウァシオは指示を出し、そこを後にした。

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