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■2010/04/09 (Fri)
第1話 迷い猫、駆けた

「こら起きなさい巧!」
まだ夢の中にいる僕を、強引な声が呼び起こそうとする。芹沢文乃の声だ。
dec7b96b.jpg「う~ん、まだ眠い……」
僕はぼんやりした調子で言い返した。
「ったく、いつもは異常に早起きなのに、どうしたのよ、今日に限って」
文乃は僕の腕を掴み、強引に体を起こした。僕は無理にでも意識を覚醒させて目を開けた。
63488079.jpgddb5ba5c.jpgすると目の前に、白く霞んだ青と白の縞模様が現れた。僕は目をぱちぱちさせながら、じっと目を凝らす。
「……青……白……22cba0a5.jpg青……?」
目の前にあるものの正体を確かめるように、青白の縞模様を目で追った。
「――2回死ね!」
激烈な膝蹴りが顔面に落ちた。文乃の縞パンティだった。
「もう先行くからね! 絶対待っててあげないんだから!」
2cdad321.jpg文乃が僕を見捨てて家の外に飛び出していく。僕は欠伸をしながらベッドから這い出た。
ちょうどいいから説明しておくと、今の縞々の女の子、芹沢文乃は素直じゃない。とにかく徹頭徹尾素直じゃない。
80b2d782.jpg「もう! あんまり待たせるから三回もモップがけしちゃったじゃない」
199a0f22.jpgというとあまり待っていない、という意味だ。
「どうせ巧のことだかa0f574ae.jpgら、宿題やってきてなかったんでしょ!」
というと、宿題を見せてくれる。
「絶対に食べさせてあげないだからね」
というと期待していいという意味だ。
「2回死ね、馬鹿巧!」
011f07a5.jpgというと照れ隠しだ。
「巧君の馬鹿!」
というと……何だろう?
早い話が、思っているのと逆のことをいう。右といえば左。コーヒーは飲みたくないといえば本当は飲みたくて、洋食が食べたいといえば和食が牛丼。天邪鬼か狼少女か秋月雪姫か。とにかく感情的に言った言葉はいつも逆だと思ったほうがいい。
朝の支度を済ませてドアを開ける。すると側の電柱に、文乃がもたれかかっていて僕を待っていた。
0a8e2d3c.jpg7295e1a9.jpg「別に待ってたわけじゃないんだからね。暴走トラックを避けようとして一つ手前の道に入ったら間違えて、たまたま戻ってきただけよ!」
ご立派な釈明だ。意訳すると、「待って33583d86.jpgいました。一緒に学校行きましょう」という意味だ。素直じゃないんだから。
道の角から菊池家康が飛び出してきた。家康は何か文乃に言ったらしい。その成果として、顔面に一発パンチを喰らった。はいご苦労さん。
27afbb35.jpg「お前また、「どうした? 幼馴染とのいちゃラブ登校はもうおしまいか? まあそりゃそうだよな。あんなものは3次元にあってはならない。ギャルゲーでしかやっちゃいけないんだ。ざまみろ~」とか何とか言ったんだろう」
「ははは! ご名答!」
f27a1563.jpg家康が起き上がり、僕に得意げに微笑みかけた。
こいつ。菊池家康は舌禍が服を着て歩いているような奴だ。いつも自分の口が災いとなって不幸に遭うが、一切反省しない困った男だ。ちなみに、文乃との相性は最悪。
「おはよう」
「よう」
と現れたのは幸谷大吾郎。僕のもう一人の悪友。幸谷流柔術……とかいう、古武術道場の跡取り息子として育ったせいか、やや一挙一動が古臭い。
8b021f3d.jpgそれはそれとして、今日の僕はやけに眠たかった。昨日、遅くまで注文品であるケーキを作っていたからだ。洋菓子『ストレイトキャッツ』の経営者である都築乙女は今外国に旅行中。といっても外遊ではなく、人助けのためだ。乙女は度外れたお人よしで、助けがあれば例え火の中水の中、地底であろうがヨハネスブルクであろうが躊躇いもeb844c00.jpgなく飛び出していく人だった。それで今はサイパンに出かけたきり、音信不通だった。
眠ってしまう前に説明すると、『努力』『友情』『勝利』という週刊少年ジャンプなモットーが掲げられた、ここ、私立梅ノ森学園は中高一貫教育制で、俺と文乃はここの高等部に属している。こともあろうに学954521c3.jpg費はタダ。学園の所有者にして理事長梅ノ森キサブロー氏が趣味で経営している。だから、つまり両親のいない俺と文乃が通えるのも――、
17a0a95b.jpg「そう! 全てはこの私。梅ノ森千世のおかげ!」
いきなりスクール水着の小さな女の子が教室にやってきた。
違う。この子のお陰ではない。
この小柄な美少女は梅ノ森千世。理事長の孫娘。学園内をまるで自分の家のように闊歩するお嬢様。でも、なんで水着?
「佐藤」
「はい」
メイドの佐藤がタオルを千世に渡す。
de304e7f.jpg「鈴木」
「はい」
ぱちんと指を鳴らす。
千世の小さな体が筒状のタオルに隠れた。メイドの鈴木がその中へ入っていく。
f75f7e2b.jpg「そこの都築巧。あなた、今度の夏コミ、グラングレイバーのカズマをやりなさい」
千世が僕を指さし、尊大に言い放った。
「は、どういうこと?」
「こういうことでしょ!」
09b759d8.jpg千世がアニメ雑誌を提示した。
「何で?」
「何でこうなるのよ!」
文乃が武力介入してきた。
「出たわね芹沢文乃! ちょうどいいからあんたはサヤカやりなさい」
00931281.jpg「サヤカ?」
「知らないの? この子よ!」
千世が再び雑誌を示した。
「で?」
文乃は雑誌を手にしてぶるぶる震える。危険信号だ。2歩下がったf2880ac5.jpgほうがいい。
「都築巧はカイザーであんたはサヤカやらせてあげるわ。しょうがないから、衣装は私んところで作ってあげるから。二人とも、放課後家に来るように」
「ように?」
0feeef0b.jpg「そ。そんなに感謝しなくてもいいわ。家はお金が有り余っているんだから……へブッ!」
文乃が千世に雑誌を投げつけた。これはゴングと捉えていい。
「いい加減にしなさいよチビッ子腐女子!」
「ちび?」
478f5f15.jpg「理事長の孫娘だかタコ娘だか知らないけど、そんなことくらいで生徒全員掌握できると思ってるの、もしかして!」
「思ってるわよ!」
千世が言い返す。文乃は机の上に足を乗せた。
「ふーん! 馬鹿は2回死んで中等部からやり直しなさい! あんたみたいのなのが高校生やってたら、文部省もびっくりするほどの全人類の恥だっf6d4c144.jpgてのよ!」
「あたしは恥ずかしくないもん!」
という返し方がムキになった子供そのものだった。
「だいたいあんたがこんなの身につけたら、一歩あるくたびに服がずり落ちて胸も尻もすっぽんっぽんだっての!」
41facc60.jpg文乃が足元に転がった雑誌を指さす。
「はあ! どういうこと、それ!」
「まあまあ」
そろそろ止めたほうがいいだろう、と僕は一歩前に進み出る。
「うっさわね! 巧も聞いたでしょ? 今の命令口調! 今日と9777f109.jpgいう今日は言わせてもらうんだから! いい? あたしはその辺の男子と違って、金持ちとチビッ子を鼻にかけた馬鹿女王様の言うことだけは絶対に聞かないんだから! わかった? このぺったぺた幼児体型!」
73dbf1cb.jpg「幼児……うん?」
千世は言葉を失ってひくひくと顔を青くさせていた。
とそこに、なぜかタオルがはらりと千世から落ちた。現れた裸は、紛れもない幼児そのもので――。
「いやああああぁぁぁぁーーー!」
でも悲鳴はご立派だった。


3a61ec40.jpgタイトルから猫の名前が掲げられ、ヒロインたちに猫のイメージが当てはめられているが、猫そのものへの愛着はまったく感じられない。作り手は猫を飼った事もなければ、撫でたこともないのだろう。画面のあちこちに描かれる猫は、まるまるとした謎の生き物であって猫ではない。
137b7369.jpg4a2834b6.jpg物語の中心的な役割を担っているのはあくまでも猫的な少女たちであって、猫たちは構図の隙間を埋める装飾かノイズ的な役割でしかない。ついでに言うと、猫の性格もしっかりつかめているとは言534fdea0.jpgdbd3ad86.jpgいがたい。猫的なヒロイン、というにはあまりにも猫を知らない。というよりも、一般的なアニメヒロインの性格を誇張的に描いただけであって、猫は題材として重要視されていない。
664e388b.jpgアニメの作り手は猫耳少女への愛着はあるが、猫に愛情を示し、しっかり観察して描こうという人は少ない。
bfee5a6e.jpgモブ不在の町並み。描き方はおざなりで机の上だけで作品作りしたと想像される。のっぺりした家、同じデザインの電柱が一定間隔で並ぶ。街と呼ぶにはあ6553bd99.jpgまりにも無機質。キャラクターが際立っている一方、その周辺風景の描画には何らこだわりを感じない。
アニメにおいて個性が与えられるのは女性であり、男性はしばしば影法師のようにぼんやりとした印象で描かれる。『迷い猫オーバーラン』においてはその特徴が徹底されている。
7bed33a6.jpg男性キャラクターはどれも画一的なまでに髪と瞳の色は黒、輪郭線も髪形も概ね一緒。目鼻口もキャラクターごとの大きな差異は見当たらない。
それに対して、女性キャラクターたちは自由にイメージを膨らませて描かれている。キャラクターのビジュアルイメージだけではなく、人物60fc82e4.jpgとしても強烈で、ことあるごとに叫び、暴走し、自己主張を示して自身の存在を強調する。名称不明のサブキャラクターまでも神経の行き届いた個性的なキャラクターとして描かれている。まるで淡い水彩画の中に同居するべったり塗られた油絵のごとくである。
082002e5.jpg坂道のシーンが独特だ。学校から坂道、手前にせり出す車まです86455fbe.jpgd24fa74a.jpgべて掛け軸のように平面的に描かれている。写実的な観察ではな3fce859e.jpge010f6d9.jpgかなかできない発想だ。印象の風景をうまくアニメの中に取り入れている。



物語はアニメファンを徹底して意識され、アニメファンに迎合した作りになっている。登場人物のほとんどがアニメを詳しく15aa9855.jpg知り、話題もアニメが中心だ。
物語が描く風景も、アニメファンにとってはおなじみの構図と展開を繰り返し、そこから外部世界には一切目を向けられていない。作品が新しいビジュアルイメージや物語の形態を提示することもないだろう。既視感を飛び越える驚きは期待できない。
de27e4f5.jpgアニメファンのためだけに作られた作品であり、それ以外のユーザーを初めから想定しない作品である。
それだけに、キャラクターは作品の中でしっかり構築されている。キャラクターの線は丸みのある柔らかな線だけで構築され、ぬくもりのある印象がある。キャラクターのシルエットはシンプルだが洗練された48c871ae.jpgフォルムで整理されている。
キャラクターの顔へ行くほど線の密度が増えていく。瞳は象徴的に様式化され、艶やかに輝いているかどこを向いているのか不明だ。まるで視線を定めない人形と接しているような印象にさせてくれる。
この種のキャラクターは「ただ線の密度が高いだけ」という印象になりc1e6056f.jpgやすいが、一つ一つの絵がすっきりと纏め上げられている。落ち着いたパステルカラーが、心地よい印象を与える。
構図の作りは見たいものを中心に引き寄せている。キャラクターの顔や、少女たちの身体、太股。その一つ一つがキャラクターたちの楽しげな魅力を的確に捉え、作品を盛り上げている。
0f9a894b.jpg0b124646.jpg走りの動画。脚が上がりすぎだが、静止画のフォルムを優先している。どのコマも動画というより静止画の洗練されたフォルムを優先的に描かれている。


7e5f170d.jpg『迷い猫オーバーラン』は女性キャラクターだけがとことん印象を強く描かれた作品だ。愛らしい少女たちに気分を和ませ、モニターで距離を置きながら愛でる作品だ。
男性キャラクターは物語に介在する付属物に過ぎないが、情緒ばかり暴走させる女性キャラクターたちの宥め役であり、物語の司会進行d56181db.jpgだ。あるいは女性キャラクターたちの恋の対象として、その魅力をより強く輝かせるために存在している。少女たちは恋する瞬間こそもっとも強く煌く。
愛らしい少女たちとの夢をただようような戯れの一時を過ごしたいならば、この作品だ。

迷い猫オーバーラン! 公式ホームページ

作品データ
監督:毎週交代 原作:松智洋
シリーズ構成:松智洋 メインライター:木村暢 キャラクターデザイン:中本尚
美術監督:前田実 色彩設計:鈴木寿枝 撮影監督:石黒晴嗣
編集:廣瀬清志 音響監督:明田川仁 音楽:高木隆次
監督・脚本・絵コンテ・演出:板垣伸 作画監督:石川雅一
アニメーション制作:AIC
出演:岡本信彦 伊藤かな恵 井口裕香 竹達彩奈
  佐藤聡美 吉野裕行 間島淳司 堀江由衣
  寿美菜子 佐藤利奈 新井里美 宮坂俊蔵
  田村陸心 金光宣明 関山美沙紀



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■2010/04/08 (Thu)
ACT.1 魔王が誕生しちゃった!

85a1c406.jpg紗井阿九斗は帝都の駅で降りた。広い駅構内に、阿九斗は迷いながら案内表示板を頼りに進んでいく。
「こっちか……」
バッグを手に、階段を登っていく。
唐突に、側を女の子が飛び出した。阿九斗ははっと女の子を振り向いた。
2e50ce85.jpgその時、女の子のスカートがふわりと舞い上がった。阿九斗は引き寄せられるようにスカートに隠された場所に目を向ける。腰の下で、小さく艶のあるお尻が幼い輪郭線を描いていた。その危うげなラインを守るのは純白の――ねじりフンドシだった。
阿九斗はえっと時間が静止するのを感じた。頭の中に、女の子のお尻とフンドシが克明に刻み込まdd3b4c9e.jpgれた。フンドシはお尻の谷間に沿って、むしろ柔らかな丸みを強調するように包まれていた。
……さすが帝都だな。
阿九斗はとりあえずそう感心して納得した。
ふと後ろで物音がした。すると階段の踊り場にバッグが落ち、中の物23deb0e0.jpgをぶちまけているのが見えた。老婆がバッグの前でおろおろと膝を着いていた。
「あらあら、嫌だよ」
「お手伝いしましょう」
阿九斗はすかさず老婆の前に進み出て、踊り場に広がった小物を集2f423dd4.jpgめ始めた。
「どうもすみませんね」
「いえいえ」
片付けはすぐに終わり、老婆はバッグを閉じる。
「ありがとうございました」
老婆は丁寧に頭を下げる。阿九斗は老婆の持っているバッグを手に取ろうとした。
「上まで荷物をお持ちしましょう」
60bdf74f.jpg4402b6ae.jpg「ああ、いえいえ。そこまでしていただいては。そちらにも大層な荷物があるというのに」
老婆はやんわり拒否してバッグを引き戻そうとする。
「気にしないでください。人の役に立つことは率先して行う主義なんです」
「そのお気持ちだけいただきます。どうか気にせず」
「いえ、遠慮しないでください」
「いえ、遠慮させてください」
阿九斗と老婆はバッグを引っ張り合って綱引きを始める。
77607408.jpgとそこに、
「お婆様! 不埒者!」
後ろから女の子の叫び声。
阿九斗は振り向いた。と同時に、靴が阿九斗の顔面にぶつかった。阿九斗は大きく反り返りながら、靴の主が空を舞うのを眺めていた。60f25988.jpg短いスカートがひらひらと捲れ上がり、小fdbcc9af.jpgさな控えめのお尻にねじりフンドシが包み込んでいるのが見えた。
……さっきの女の子?
阿九斗は奇妙なデジャヴを引き摺りながら、倒れた。
「お婆様、大丈夫?」
女の子は切迫した声で老婆の側に駆け寄った。
しかし老婆は、呆れたように溜め息を吐いた。
「お前って子は、どうしてこう慌て者なんだろう」
「……え?」
女の子はきょとんとして声を上げる。

80293913.jpg女の子は服部洵子と名乗った。阿九斗と同じコンスタン魔術学院に通う生徒だった。とりあえず誤解を解いた阿九斗は、絢子と一緒のバスに乗って魔術学院へ向った。
絢子は代々帝国の国護を司るスハラ教の家庭に生まれた少女だった。今時は正義や他人のためというと笑う者も多いが、絢子はむしろbb9dbfdf.jpgそのために生きたいという考えだった。
一方の阿九斗はより良い人間を目指し、世の中をよくするために大司祭を目指していて、国を守る決意の絢子と意気投合した。バスの中で一本の刀を握り合い、友情の契りを交わした。
やがてバスはコンスタン魔術学院へ到着した。全寮制の巨大な学校だ。阿九斗は一度絢子と別れて、保健室へ向った。
0ceb92d3.jpg「紗井阿九斗君ね。時間通りね。これで編入生は全部揃ったことになるわね。この学院は魔法研究のためにこの世の訳のわからないものを詰め込んだようなところだから、無茶して怪我する生徒も多いのよ」
校医兼教員である鳥井美津子は阿九斗に説明しながら保健室へと案内した。保健室には人工精霊ヤタガラスを入れたポッドが置かれ、a2c5d06c.jpgその前に列がずらりとできていた。
「この人工精霊ヤタガラスがあなたたちの健康状態をチェックします。そして健康状態だけではなく、将来の職業を教えてくれるの。占いなんかじゃないわ。帝国の魔法技術の結晶よ。今のところ、予測どおりの職業に就かなかった生徒は1人もいないわ。安心して。ほとんどの人が希望通りの将来を判定されるから」
言われた通りに、阿九斗は列に並んで順番を待った。間もなくして阿九斗の番が回ってくる。
5abea5a0.jpga13586c4.jpg「編入番号021。紗井阿九斗。健康状態異常なし。将来の職業……魔王」
ヤタガラスの診断は周囲に衝撃を走らせた。
魔王――魔物の王であり、社会に対する敵対者。素質、能力、いずれを診断しても、紗井阿九斗は魔王になるのに相応しい力を持っていた。
649ef8fc.jpg23ec1e6e.jpg大司祭になるつもりが魔王……。落ち込む阿九斗だったが、鳥井に案内されて教室へ向った。1-A。服部洵子と同じクラスだった。しかし早くも噂は広まっているらしく、絢子は阿九斗に敵意を持ってツンとそっぽ向いてしまった。クラスの印象もすこぶる悪いらしい。
こういうのは始めが肝心だ。阿九斗は教壇の前に立った。
aa323e5d.jpg「級友の皆さん。さっそくですが、自己紹介させていただきます。僕は紗井阿九斗。ご存知の方も多いようですが、ヤタガラスにより、魔王と診断された者です。僕に対する好奇の目は受け入れましょう。ですが、接触もせずに恐怖心を抱いているとしたら、それは一方的な差別に繋がると思いませんか。かの適正診断は外れたことがないらしい。しかし僕は、運命を受け入れるだけが単純に正しいとは思わない! このような職業適性などが横行していることこそ、さらなるエリート意識の助長を生み、果てしなく過ちは続くのだ!」
阿九斗は身振り手振りを交えて堂々とした演説を始めた。しかし、その姿は「まさしく魔王そっくりだ」と評され、むしろクラスの全員を遠ざける結果になってしまった。
その後、阿九斗は一番後ろの席を指定され、大人しく座席に着いた。
「新年度ということでクラス委員を決めなくちゃだけど、去年に引き続き服部さんにお願いしちゃおうかしら」
クラスの点呼が終わり、鳥井が話を進めようとした。
1333fb31.jpgしかし三輪寛が話を遮って立ち上がった。
「先生! クラス委員選挙はそんな単純なものではないと思います。そうでなければ、我々に進歩などはありえません。僕は紗井君をクラス委員に推薦します!」
最初の演説でなぜか阿九斗に心酔した寛が推薦をする。これがクラf4cf8891.jpgスに新たな騒動を生み出した。阿九斗は委員長を辞退して清掃員を希望するが、この学校では清掃員は人や物を消す物騒な役職で現在は廃止になっていた。
裏切られたと思った絢子が逆上して阿九斗に決闘を申し込んだ。阿九斗は絢子の太刀をかわし、素早く回り込んで羽交い絞めにする。
d7d39312.jpgf490d989.jpg「誤解なんだ。悪意はない。君を辱めるつもりはない。改めて関係を結んでくれ」
「だからそれが辱めだと言っている!」
むしろ火に油を注いでしまった。
571432ce.jpg283a835b.jpg絢子の木刀が阿九斗に振り落とされた。とっさに阿九斗は木刀を掴む。0f612e8e.jpgその時、突然に阿九斗の腕が膨らみ始めた。封印された力が発動したのだ。阿九斗は力を暴走させ、教室を吹っ飛ばしてしまった。


夜になり、阿九斗は絢子の誤解を解こうと女子寮へ向った。三輪寛の案内で導かれ、なぜか裏口からこっそり女子寮へ入っていく。阿九斗は言われた通りに絢子の部屋の窓へ進み、窓を三回叩いた。
a9d2d128.jpg「なんたる屈辱か! 貴様、どこまで私を辱めれば!」
絢子がいきなり窓を開けて阿九斗を怒鳴りつけた。窓を三回叩くのは、夜這いのサインだった。
阿九斗は絢子に追われて逃げ出す。そのまま森に入っていき、土手を転げ落ちていった。そこに待ち受けていたのは不思議オーラをまとう少女、曽我けーなだった。
e0a605e3.jpg「私のところを訪ねてきたのはだあれ? そう、私はここでこうしてこの学院を、この世界を見詰め守護している者です。あなたは王子様? 素敵なお顔や体にすり傷があるのは、私に会うために茨を乗り越えてきたから? だとするならば、私はあなたを守ってあげます。王子様を守るのも、最近の女の子の勤めだから」
何だかわからないうちにけーなは阿九斗への協力を名乗り出て絢子と対峙した。
絢子はけーなの前で分身してやりすごし、阿九斗を狙った。阿九斗の力が再び暴発した。草木はa1fa363e.jpg一瞬にして蒸発し周囲一帯の土が抉り取られた。残ったのは焼けた土の臭いと荒涼とした風景だけだった。
「ああ、何ということでしょう。私の眠っていた凶暴な力が今まさに目覚めてしまったのね。ああ、禁断の力で人を殺めた罪は、一生掛けて償わなければならないかも。私はこれから、いったいどうすればい234af5da.jpgいのかしら……」
なにやら勘違いしたけーなが自身の不幸に打ちひしがれていた。
そんな場所に、もう1人の女の子が現れる。
「紗井阿九斗さんですか。自分は監視員。識別名はころねです」
新たな刺客の登場だった……。


c98be48c.jpgbfa66d47.jpg『いちばんうしろの大魔王』に創造的なイメージは一切ない。人物の造形や用語、風景、いずれを見ても、創作物の中で普遍的に消費されつくしたイメージを再利用して作られている。和装姿に田舎風の3160c1c0.jpg20f34f19.jpg言葉を喋る老婆の描き方や、ファンタジー・ゲームでよく使われる言葉だけで構築した学園風景。作品の独自的なものはどこにも発見できない。
だがそれは、あえてなのだ。通俗的な漫ae4aa8f5.jpg010f0ddf.jpg画や小説は、読者に受け入れられるために、その時代が抱いている普遍的なイメージを敢えて物語の中に取り込む。その人物が何者であるか、どんな物語であるのか、容易に了解してもらえるように6327e923.jpgだ。
コメディ作品ほど、通俗的なものが重要視される。パロディはパロディする作品をみんなが知っているからこそ笑いがある。前提となる作品を知っているからこそ、芸人が仰々しく演じる言い回しや身振りがおかしいとわかるわけだ。
fd1d4980.jpg『いちばんうしろの大魔王』も、コメディ作品であるからこそ、あえて作品から独創的な冒険を省き、通俗的なイメージで固めているのだ。
6759274d.jpg構図はキャラクターが中心で、空間を描く能力は低い。左のカットは、服部絢子だけが巨大化してしまっている。単純なレイアウトミス。
6bbdb779.jpg4eee71bd.jpg

『いちばんうしろの大魔王』はある誤解でクラスの美少女たちを引きつけていく物語だ。誤解されて結果として主人公を中1d87c862.jpg2e469847.jpg心にハーレム状態を構築していく。漫画世界では繰り返し描かれてきた、ある種の伝統的なプロットであるといえる。
だが『いちばんうしろの大魔王』はその視点がちょっとずれている。ほとんどの場合77ade401.jpgは、女の子の側が救われたとか、憧れのイメージどおりの人、というような誤解から始まるのだが、『いちばんうしろの大魔王』はその真逆を突き進んでいく。主人公紗井阿九斗はもっとも忌み嫌われる悪の支配者なのである。
ここにもイメージの食い違いが見られる。紗井阿九斗の人柄は善人ea8942d0.jpgそのもので、作品冒頭でも「大司祭をなりたい」と夢を語り始める。魔王のイメージとはもっとも遠いと思える人物像である。
この二つのギャップが『いちばんうしろの魔王』をある程度、特別にしている。多くの漫画作品は主人公が意志薄弱で周囲が勝手に、という描きだが、『いちばんうしろの大魔王』は善人であろうとして悪人と4d720f5d.jpg見做されるのである。
といっても、結果として美少女たちと強引な結びつきを作り、ハーレム状態を作り出すわけだが。
546f528e.jpg最近の傾向だが、読者が漫画に新たなイメージを求めないようになってきた。作品に入り込むための障害を嫌っているのだ。ただ安心感だけを求めて、新しいものを異物として排除する。作品が独自に世界や思想、イメージを提示するのを嫌っている。だから考える必要をあらかじめ排除した通俗漫画が、再び流行りはじめているわけだ。
0e6d830d.jpg『いちばんうしろの大魔王』は思春期のコンプレクスを強く刻印する。クラス一番の絶対手が届かない女の子と仲良くしたい。エッチなハプニングに遭遇したい。下着への執着を埋め合わせしたい。
もっとも、その先のイメージがあるわけではないから、いつも中途半端なところで終わってしまう。この種のラブコメは0d0f16c7.jpg過去作品のプロットを手本に再構築されているから、そこからさらに延長したイメージは存在しない。なぜなら、これまでの作品で「その後」を描いた作品はないからだ。いつもいつの間にか終わって結末が頭に残らないのがラブコメ漫画の宿命である。
929f256c.jpgそれでもこの種のプロットは、欲望を有り体に、ある程度の健全な範囲で描くから決してなくなることはない。いつまでも求められる作品の一つである。『いちばんうしろの大魔王』はその最新版として描かれたわけである。

『いちばんうしろの大魔王』公式ホームページ

作品データ
監督:渡部高志 原作:水城正太郎
シリーズ構成:吉岡たかを キャラクター原案:伊藤宗一
キャラクターデザイン・総作画監督:小林利充 小関雅 玄鶴・黒龍デザイン:宮武一貴
美術監督:河合伸治 色彩設計:西尾梨香 撮影監督:大西博
編集:中葉由美子 村井秀明 音楽:加藤達也 音響監督:本山哲
アニメーション制作:アートランド
出演:近藤隆 豊崎愛生 日笠陽子 悠木碧
  代永翼 伊藤静 広橋涼 たかはし智秋
  竹達彩奈 水原薫 寿美菜子 白鳥哲
  片貝薫 明石香織 高橋研二 相馬幸人



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■2010/04/07 (Wed)
第1話「借りを作れない男」

1699fe9e.jpg橋――橋だった。とにかく橋だった。橋に、俺は一人きりで立っていた。
俺は市の宮行。世界トップ企業である市の宮カンパニーの御曹司。いわゆる、生まれながらにして勝ち組という奴さ。今はT大にストレートで合格し、学費代からマンション代まですべて親に頼らず、自分で稼いでいる。
ここまで自立して生活する理由? それが家訓だからさ。
他人に借りを作るべからず
01cb9eec.jpg市の宮家は代々、この家訓を厳しく守り続けてきた。市の宮家長男が代々締め続ける家法のネクタイにも、しつこいくらいに「他人に借りを作るべからず」という家訓が書き連ねてある。市の宮家はこの家訓を守るために徹底した教育を行い、強靭な意思力を育んできた。
とにかく俺は、「他人に借りを作るべからず」という家訓を守り続けてきた。それは俺の誇りでもある。もちろんこれからも家訓を守り続け、誰にも頼らず生きていくつもりでいた。
そう、たとえこんな状況であってもだ。
こんな状況というのは、橋の中ほどに1人きりで取り残されているという状況であり、それから、パンツ一丁であることだ。
54da2764.jpg最近の子供は本当にエキセントリックだ。この橋に差し掛かったその時、突然子供たちが俺に襲い掛かってきた。集団の暴力だった。俺は何もできずに掴まれ、ベルトを外され、ズボンを脱がされてしまった。まさに理由なき暴力だった。
で、そのズボンは今、鉄柱の高いところに引っ掛けられ、鯉幟のごと707faea7.jpgd0fa2538.jpgくひらひらとはためいていた。
おおっと、悔しくなんてないさ。むしろ俺は清々しい気持ちだった。だって奴らは、俺に怒られなかったことで借りを作ったんだからな。はっはっはっは……。自然と笑い声が漏れるよ。
幸い、この時間は人通りが少ないらしい。今のうちにズボンを回収するんだ。俺は欄干に足を乗せてよじ登ろうとした。
e8ba1d8e.jpg「おい。それ、ケツ冷えないか」
だしぬけに女が俺に声を掛けた。
俺はぎょっとして声がした方向を覗き込んだ。欄干を越えた橋を支える橋脚の出っ張りに、女の子が1人きりで座っていた。のんびりくつろいだ様子で、竹の釣り竿を手に釣り針を荒川の流れに放り込んでいfb570863.jpgた。
女の子が振り返った。白い肌。青い瞳。長い金髪。美しい条件が全部整った、紛れもない美少女だった。
「いえ。俺、暑がりだから」
俺はごまかすように言って、欄干に体重を乗せた。
3fd470dc.jpg「……ならいい」
女の子は無関心そうに言って釣りに集中した。
俺は欄干の上に危うく立ち上がり、鉄柱の出っ張りに足を引っ掛ける。鉄柱を補強する筋交いに足を置いて、ゆっくりと登った。
落ち着け。今は一刻も早く、ズボンを回収するんだ。この女が勘違いbf82cbee.jpgして、キャーとか言ったら終わ……おおっ!
何かが引っ掛かった。針金だ。鉄柱に絡みついたハリガネが俺のパンツに引っ掛かり、際どい角度にずり下げてしまっていた。
「……なあ、もしかしてなんだが、あんた、3センチほどで公然猥褻罪になるんじゃないか」
d2dc6ae9.jpg女の子は無関心そうな口調でズバリな指摘をした。
猥褻という定義はいったいどこから何を指すのか――それには議論が必要そうだ。猥褻という発想は時代と文化によって大きく変わるものであるから、今現在のこの社会についてのみ論じるべきであろう。現代人の社会規範がどのように思考し、意識し、認識しているか。もっと具体的な命題を与えるならば、猥褻が“毛”からなのか“モノ”からなのか。もし毛であるならば、俺は確実に公然猥褻罪ずばり的中してしまっている。
鉄柱が鉄壁の防御となって防がれているが、俺は今、危険な事態に直面している。
「よかったら、治してやろうか? こいつで」
女の子が竿をちょいと持ち上げる。
68e91c98.jpg「ええ本当……いえ結構! 何とかなります!」
こんなところで借りを作ってたまるか。もう少し。もう少しなんだ。ズボンが俺の目の前で、旗のようにひらひらとはためいている。もう少しでケツが出るがズボンにも手が届く!
「なあ、お前。それ以上行くと……」
d8829137.jpg「もういいんです! 放っといてください! 俺は誰にも借りを作るわけには行かないんです!」
俺は心から叫んでいた。こんな状況であっても、俺の体内に刷り込まれた教育とその理念は俺自身を固く掴んで離さなかった。
なぜってそういうふうに育てられてきたから……。
2daac67a.jpgそう、あれは3歳の頃だった。
「行、ちょっと来なさい。1歳の頃の借り、いま父さんに返しておきなさい。さあ、早くしなさい。おもちゃを口に入れて遊ぶぞ。泣くぞ」
父の教育は激烈で徹底していた。今となっては家訓こそが俺自身の人格であり、家訓にすがって生きているようなものだった。
edd02a7a.jpg「……ああ、そこまで言うなら。もう何も言わない」
女の子の口ぶりは、はじめから無関心そうに変わらなかった。
俺はふう、と溜め息を吐いた。
「いいんだ。ありが……」
突然に、柱がガツンッと傾いた。
7355c90a.jpg302bf09c.jpgまさか、と思った。全身が一瞬にして凍るような心理的体験だった。
柱のどこかで明らかに何かが弾ける音がした。ぐぐぐと柱は悲鳴を上げながら、川の方向へとゆっくりと傾いていく。
63313781.jpgそんな馬鹿な?
「がんばれ」
女の子が俺を振り返って、ゆるやかな声援を送るのが見えた。
ドスンと川の水に落ちた。鉄柱は俺にのしかかって、底のほうへと沈めていく。俺はそこから逃れようとした。しかし間もなく無理だと悟った。こんな水中では力はでないし、よしんば力が出たところで鉄柱のc9760751.jpg重さをのけられるとは思えない。
俺は、死ぬのか? こんな水の底で? そんなの嫌だ……嫌だ、嫌だ、嫌だ!
誰か……。

「おい、起きろったら」
不意に声がした。目に光が飛び込んできた。俺はオエッとこみ上げるものを感じて飛び起きた。
「生臭っ!」
e5654759.jpgなぜかわからないが、俺は魚をくわえていた。起き上がると同時に魚を吐き出す。魚は生き生きと尻尾を跳ね躍らせ、草むらの中に落ちた。
「お、生きてたな」
女の子は無感情だけど、いくらか嬉しそうに聞こえた。
a249d3b3.jpg「うわあ、なんで鮮魚が口に!」
「悪い。先に謝っておくが。借り、作らしちゃったぞ」
俺は顔を上げた。女の子の膝の上に頭を載せていて、顔が間近にあった。
「な……なぁにぃひぃぃぃ!」

市の宮行は借りを作れない男だった。だがニノに命を救われ、「命の恩人」という大きな借りを作ってしまう。それは行にとって、人生における大きな挫折だった。今すぐニノに相応な借りを作らないと、と行は焦る。
daac859d.jpgニノは河川敷で暮らすホームレスの女の子だった。金星人を自称し、何も望まず暮らしていた。食べ物なら川から魚が手に入るし、生活に0afc3a85.jpg不自由はない。行がいくら説得しても、「何もいらない」の一言だった。
だがニノは、ふと思いついたように市の宮に望みを口にした。
「私に恋をさせてくれないか?」
こうして行は、リクという新しい名前を与えられ、ニノとともに河川敷で暮らすことになった……。


e75ee6ce.jpg9fd4d34e.jpg物語の舞台は橋である。しかも荒川の橋だ。
なぜ橋なのか?
創作の世界では、橋はしばしば境界を暗喩する場所として用いられてきた。橋はce214c28.jpg12df3ac5.jpg人生の重要な境界線であり、あの世とこの世を結ぶゲートであった。佐天涙子がレベルアッパーを手に思い悩むのも橋の下である。創作の世界では橋を舞台に人が出会い、別れの場面が描かれてき277a6d18.jpgた。
c6bebf2b.jpgこの頃オーバーワーク気味だったシャフトと新房昭之監督。明らかにキャパシティを越えた仕事で、荒が目立つようだったが、ようやく一本の作品に絞ったようである。今回は“制作が間に合わない”という事態を7eb6d0ae.jpg見ないで済みそうだ。……多分。そう願いたい。
だが『荒川アンダー・ザ・ブリッジ』において橋は、あるいはそこが荒川でなければならない理由はそこまで重大な意味を持っていないのだろう。意味があると同時に、まったくの無意味な設定である。ただ荒川の橋と特定し、読者に理由を思考させることによって、作品が提be52f20a.jpg24263a3c.jpg示するシュールレアリスムの世界へと迷い込ませる入口にしているのだ。
考えれば考えるほど、作者が目論んだ手口のない思考の迷宮に迷い込んでいく……。これは、もはや罠である。
fee347c8.jpg新房監督印の平面的な構図はやや控えめになっている。もっとも回想シーンにはこれみよがしな幾何学的な影が描かれているし、河川敷のシーンでも手前の草むらなどが様式的に簡略化されている。むしろ、身体と空間をしっかり描くことで反発的に発生する笑いを狙っているようだ。

3519e815.jpg387156d5.jpg物語は荒川という場所から一歩も展開しないし、飛躍的な発展もみせない。物語は停止しているかのように同じ風景を描き続け、デジャビュのように同じ構図のタイトルバックを挟みながら少しずつ変化をa8da3a7e.jpg6ed7ed87.jpg与えていく。
橋の風景はそのたびに異端の実体を明らかにしていく。金星人であると言い張る美少女ニノ。橋の周辺を仕切っている、河童着ぐるみの村長。星の頭を持つスbcdff3f7.jpg0b62190a.jpgター。尼姿の筋骨逞しい男、シスター。
誰一人として、まっとうな人間が登場しない。キャラクターの頭身は現実的に描かれているが、むしろそうであるからこそ作品のシュールさが際立っている。
493497f2.jpg初回放送はテンポよく9話も消費してしまった。この調子が続くと13話×9話で117話消費することになるが大丈夫なのだろうか。ところで、新房監督の定番となっているカットインは健在だ。声優が声優だけに、別作品のキャラクターに見える瞬間もあるが……きっと気のせいだ。

e112bd60.jpg9ef1ea94.jpg主人公は作品の冒頭において「借りを作ってはならない」という家訓を頑なに守っていた。市の宮行は「借りを作ってはならない」という金科玉条にこだわり、取り憑かれていた。だが冒頭数分で、そee1cf08b.jpgedad4290.jpgの鉄の掟は命の危機によって打ち破られてしまう。
それは運命の悪戯だったのか。結果として市の宮行は、自身を規定していたアイデンティティに死の引導が下されたので9acea27d.jpgある。絶対と信じていた規範が市の宮から崩れ去り、すべてがゼロになったのである。
市の宮は荒川の橋の下で新たな生命が与えられ、新たな名前が与えられ、新たな人生観に向って突き進むのだ。
それまでの人生には大きな波も障害もなかっただろう。だが家訓の放棄こそが予定調和に構築された人生から市の宮行を解放し、あらたなステージへと行自身を変化させたのだ。
これからの市の宮行にはあらゆる苦難が待ち受けているだろう。よちよち歩きの子供のように、現実とは何か、社会を生き抜くにはどうするべきなのか、科学はどのように作用しているのか、人生に必要な意識と知識を再構築していくのである。これは笑いに彩りながらその過程を見守っていく物語である。

作品データ
監督:新房昭之 原作:中村光
シリーズ構成:赤尾でこ シリーズディレクター:宮本幸裕
キャラクターデザイン・作画総監督:杉山延寛 美術監督:東厚治
色彩設計:滝沢いづみ ビジュアルエフェクト:酒井基 撮影監督:内村祥平
編集:松原理恵 音響監督:鶴岡陽太 音響効果:野崎博樹 音楽:横山 克
アニメーション制作:シャフト
出演:坂本真綾 神谷浩史 藤原啓治 杉田智和
  子安武人 沢城みゆき 斎藤千和 大塚芳忠
  小見川千明 三瓶由布子 新谷良子 小山力也
  チョー 田中理恵 中村悠一 立木文彦 後藤邑子



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■2010/04/07 (Wed)
第1話 雪華の都

775b3d13.jpg京の都に暗い影が落ちていた。雪が漂うように降り続けている。月の明かりは雲の陰に消えて、真っ暗闇に凍てつく冷気が霧の滴のようにまとわりつくようだった。
雪村千鶴は走っていた。京の町は人が消えてしまったように沈黙していた。背後から追跡してくる気配だけが不気味に際立っていた。
127b16b9.jpg千鶴は暗闇に沈む道の通りへと飛び込んでいく。彷徨っているうちに迷路のように入り組んだ路地に踏み込んでしまっていた。ここはどこだろう? どっちに行けばいいのだろう?
本能からか、千鶴はより暗く、望みのない闇へと足を向けてしまっていた。そこに見つけた樽の陰に飛び込んで身を潜める。
62d0bd8c.jpg「クソッ! どこへ行きやがった」
追跡者が四つ辻の前で足を止めた。荒く息を吐きながら、せわしなく土を踏む音が聞こえる。
千鶴は熱く火照った体を抑えて、深く呼吸した。吐息が漏れないように自分の口を押さえる。
726c7c21.jpg「逃げ足の速い小僧だ」
「そう遠くには行っちゃいまい。探せ!」
2人のやり取りが聞こえた。2人は手短に打ち合わせて、2手に分かれる。
ざっざっと土を踏む音が迫った。千鶴ははっと顔を上げた。正面の白061e6762.jpgい壁がぼんやりと浮かんでいた。その白い壁に男の影が映った。
千鶴は小さく震えた。震える手を律して、刀の柄を握る。掌に力がこもらず、握るというより添えるようだった。
その時、どこかで悲鳴が漏れた。白壁に映った影が振り向き、刀を抜いた。
ed83f4cd.jpg笑い声が聞こえた。狂ったように甲高い笑い声だった。
金属音が跳ねた。刀がぶつかり合っているのだ。千鶴は状況がつかめず、ただ恐怖に捉われて白壁をじっと見ていた。
白壁に影が映った。男の頭に、刀が突き刺さっていた。どさりと男が倒れた。千鶴の側だった。男は頭を刀で抉られ、恐怖に引き攣った瞬間で硬直していた。
千鶴は悲鳴が漏れそうになるのを必死に抑えた。恐怖がこみあげてきて、自分の意思とは無関係に目に涙を浮かべた。火照っていた体が急速に熱を失っていった。
ade3fcf8.jpg誰かが現れた。ふらふらと頼りなげな足取りで、ずしりずしりと雪を交えた土を踏んだ。侍だった。青で染められ、袖口に山形の紋様をあしらった陣羽織を羽織っていた。右肩が抉られたように引き裂け、血を噴出していた。しかし打撃を負った様子はなく、侍はしっかりと右掌に刀を持ち、歩いていた。
fb27ab20.jpg侍が千鶴の前に現れた。樽の陰に隠れている千鶴に気付き、振り返った。侍の顔に、狂人の微笑みが浮かぶ。
侍が刀を振り上げた。千鶴は身をかばうように両手を突き出し、悲鳴を上げた。
しかし、刀は振り落とされなかった。奇妙に沈黙した間を置いて、どさ26c2dc24.jpgりと崩れる気配があった。
千鶴は目を開けた。さっきの侍が足元に倒れ、空虚な目で雪の景色を見ていた。殺されたのだ。
千鶴は顔を上げた。目の前に、男が立っていた。男は手に持っていた刀をさっと振った。白い土壁にぴちゃりと液体が飛び散った。すっと刀を鞘に収める。
e46cbc25.jpg12892e29.jpg「残念だな。僕1人で始末しちゃうつもりだったのに……。斉藤君、こんな時に限って、仕事早いよね」
幼く聞こえる男の声が、斉藤と呼ばれる男をからかうように声を掛けた。
「俺は務めを果たすべく動いたまでだ」
斉藤は低く、闇に飲まれそうな声で呟いた。
b3879830.jpgもう一人の男が千鶴の前に現れた。男はちょっと見ると親しみのありそうな微笑みで、それでいて明らかにそうではない冷徹な目でじっと千鶴を見詰めた。
斉藤がすっと刀の切っ先を千鶴に向けた。
「いいか。逃げるなよ。背を向ければ切る」
3cadfe5d.jpgab2f50bc.jpg低く呟くようなその声が、鋭く千鶴の心を切り裂くように思えた。
その時、偶然にも月明かりが現れた。風がちらつく雪を吹き上げた。男の頬をなでる漆黒の髪に、千鶴は息を飲んだ。その美しく、月明かりに浮かぶ麗人の顔は、まるで狂い咲きの桜のような――。

f51f4150.jpg9f3342be.jpg半年ほど前、千鶴の父親が京の診療所から呼び出しを受け、江戸を離れて旅立った。その後、千鶴の下には毎日父からの手紙が届いたが、一ヶ月前、急に連絡を絶ってしまった。
何か予感めいたものを感じた千鶴は、男装して2d05b99f.jpg京の都へ旅立った。しかし京の街に辿りついた途端、理由なく浪人に襲われる。そんな危機を救ったのが新選組の隊士であった。
新選組の一同は人斬りの目撃者として千鶴を殺そうかと話し合う。しかし千鶴の父親の話しを聞くと一転して、父親が見付かるまでの期間、屯所で保護しようと申し出る。
半ば軟禁状態の千鶴は分が悪く、新選組の申し出を引き受けることにしたのだが――どうやら新選組には知られてはいけない秘密があるらしい……。


1b8eaa1a.jpg少女を取り囲むのは麗しき少年達である。京の都は俗世としての江戸と対立的な場所だ。『薄桜鬼』が描く京都は、美しく幻想的で、恍惚と狂気が交じり合う異界である。
少女は江戸という俗世を離れ旅を続け、どうやらその途上でこの世ではない場所に踏み込んだようである。
782fb62f.jpg723fcc1d.jpg原画マンには著名なアニメーターの名前が見られる。結城信輝や大張正己といった人たちもいる。いずれも硬質的な線でキャラクターを際立たせるのを得意とする人たちだ。それぞれが得意とする画風を、官能的な男性を描写するのに生かしたようである。
f2a47478.jpg幕末を舞台としているが、誰一人月代をそらない時代劇ドラマだ。学術的な考証は皆無だし、鑑賞するのに教養は必要ない。京都の風景はしっかり描写されているが、作品の主眼はその世界観構築にはない。
作品の中心となるのは、美しき少年達の戯れである。少年達は癖のb3bdf643.jpgない直毛を長く伸ばし、いつもゆるやかな風になびいた形で静止している。少年達は泥にまみれることはなければ汗もかかない。時折見せる裸はひどく痩せていて、薄く衣をまとうように筋肉が張り付いている。
少年達を彩る唯一のメイクは、赤く際立った血だけだ。白く溶けたよう0d5b20c6.jpgな肌にちらちらと染める血の赤が、なまめかしいなエロティシズムを演出する。
どの少年達も鋭角的に輪郭線が区切り取られ、目元は特徴的なアイシャドーでくっきりと浮かび上がらせている。その瞳は異界の人間であることを明かすように、少年達は色とりどりに輝かせている。
97eecc55.jpgそんな少年達が静謐さが漂う日本家屋にしとやかに佇み、語り合い、時に殴りあう。そこに肉体的なぶつかり合いはなく、まるで互いを愛撫するようにゆるく撫で合うようだ。
少女は監視という名目で美しい少年達の視線を常に集め、翻弄され続けている。やがて少女は身も心も少年達に捉われ、危うく揺り動か874f6cbb.jpgされ続けるだろう。
2c30a4b7.jpgカット割りはクローズアップが多い。台詞のたびにカメラが移動し、キャラクターを正面から捉える。背景となる空間や、人物の配置などほとんど考慮されていないし、詳しく描写して説明しようともしていない。男8b035c34.jpg性の原画のみで勝負しているかのような作品だ。
物語の舞台となる屯所はこの世ではない場所だ。歴史上のどの時代にも場所にも符合しない。「新選組」と「屯所」という名前だけを借りているだけだ。
日本家屋がもたらす光と闇のせめぎあい。その狭間に住んでいる幻9bf6fd4a.jpg想の住人を描いた作品だ。西洋屋敷の闇に潜む美しき魔人、ドラキュラと同じ発想だ。
少年達は美しい見た目とは裏腹に凶暴な実体を持っている。美と狂気は常にどろどろに交じり合った渾沌の中で両立している。光と闇のように。
光と闇がきわどく混濁した場所に幻想は出現する。その存在は霧の粒のようにはかなく、一瞬の油断で霧散してしまう。幻想を長く抱いていたいのであれば、夢から目を覚まさぬことだ。

作品データ
監督:ヤマサキオサム 原案・構成監修:藤澤経清 原作:オトメイト
キャラクター原案:カズキヨネ キャラクターデザイン:中嶋敦子
美術監督:平柳悟 色彩設計:松本真司 撮影監督:下崎昭
編集:松村正宏 音楽:大谷幸 音響監督:岩浪美和
プロデューサー:小倉充俊 長谷川和彦 山崎明日香
アニメーションプロデューサー:浦崎宣光
アニメーション制作:スタジオディーン
出演:桑島法子 三木眞一郎 森久保祥太郎 鳥海浩輔
  吉野裕行 遊佐浩二 大川透 飛田展男
  坪井智浩 小林範雄 斉藤龍吾 島崎信長
  川野剛稔 吉本秦洋



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■2010/04/06 (Tue)
「イースト・トーキョー・ユナイテッド(ETU)」はサッカーチームの中でも弱小と知られていた。平均観客動員数が8000人を下回り、台東区がホームタウンからの撤退を検討している。負け続けのチームに監督は次々と入れ替わり、サポーターは荒れる一方だった。
もうこれ以上、負けるわけには行かない。経営陣は起死回生の望みにすがり、達海猛をチーム監督に抜擢する。
7ded6dcd.jpg557b4f76.jpgd4b125b7.jpg
達海猛はかつて、ETUのチームリーダーだった男だった。引退後は監督に転身し、各地を点々としつつサッカーを盛り上げてきた。アマチュアリーグであるイーストハムをFAカップベスト32まで導いた功績をもつ男だった。
だが達海猛には曰くつきの過去があった。達海猛はかつてETUの監督を引き受けていたが、突如チームを見捨てて海外のチームの監督に就任。達海猛に見捨てられたチームは惨敗し、結果として2軍に地位を落としてしまっていた。
そんな過去を持つ達海にサポーターたちは納得せず、チームにも不穏な空気が漂う。
8555d2e1.jpg5c371b35.jpg139fb3ac.jpg
達海猛は監督就任初日、ひたすら30メートルダッシュだけをやらせ、そのタイムだけで新しいレギュラー候補を決めてしまう。それはベテランを省いた若手中心のチームだった。
納得の行かないベテラン陣から不満の声が上がる。達海猛はならば、と試合をしようと持ちかける。もし負ければ考え直すが、勝てばレギュラー交代、という条件だった……。
9b16565b.jpg395b2044.jpg84e7123d.jpg
a0e7693e.jpg99a8a0f5.jpgサッカーを題材にしたアニメや漫画は、野球に較べると少ない。その内容も、すべてにおいて選手に光が当てられ、チームの団結と葛藤、勝利がテーマの中心だっただろう。
ebc6b84c.jpgアニメや漫画はしばしばヒーローを求め、シンボリックなイメージと度外れた力を描き出す。そんなファンタジーに対し、スポーツ選手は現実的な世界に実在するヒーローである。だからこそ作家はスポーツ選手を好んで描いてきた。
だが『GIANT KILLING』はそんなセオリーと系譜から一歩視点を変え、「監督」を主人公に据えた珍しい作品である。
230ebdc8.jpg試合中の動きにはデジタルが使用されているが、一目でアニメーターの動きではないとわかる。走る瞬間に地面を蹴っておらず、躍動感がまったくない。ロングサイズの集団をデジタル処理で済ませる事例は増えているが、表現手法としてではなく技術としての未熟さが目に付いてしまう。まだまだこれからの分野だ。

97997256.jpg主人公が「監督」であるから、今までのスポーツアニメ・漫画では描かれなかった側面が深く掘り下げられるようになった。経営陣の苦悩やサポーターとの葛藤。スポンサーとの契約の話まで出てくる。
考えてみれば、裏方とはいえ「監督」はスポーツにおいて重要なファクターであったのに、その描き方は極端にシンボリックな存在であっ8e59986d.jpgた。シンボリックな父親であり、指導者であり、生々しい人間として描かれてこなかった。
それだけに、『GIANT KILLING』の平均年齢は極めて高い。主人公である監督は35歳。経営陣は白髪の混じる壮年。今時珍しい、若いヒロインの登場しないアニメ作品である。
6fbe21bf.jpg高速で移動する選手の脚の動きを描写するのは至難の技だ。走りの動きは教科書通りなら一歩3枚(原画1動画2)。さらにその脚を常に意識的に操作し、ボールを蹴り続けねばならない。とてつもなく難易度が高い作画になり描けるアニメーターは僅少。演出家はスタッフ技術の低さをごまかすために様々な手管を用いてきた。サッカーをフェティッシュなレベルで完成させられたアニメーターは、日本アニメ史においてもいまだ前例がない。
3f0d85a3.jpg1683b357.jpgサッカーは野球と違って、原作人気が切っ掛けで映像化される例は稀である。常に時代的な影響を受けて、ようやく映像化されるという感じだ。例えばワールドカップでサッカー人気が盛り上がるたびf319fd27.jpg860d6686.jpgに、そのタイミングに合わせてアニメの企画が提出されるが、しかしそれほど有名なサッカー漫画が都合よくあるわけではない。
例えば2001年ワールドカップの年に制69383cf8.jpg作されたアニメ『オフサイド』がそれだ。この作品はすでに1992年に終了しており、映像化された当時、制作を担当したアニメーターの誰も漫画『オフサイド』の存在を知らなかった。『キャプテン翼』なんていうアニメ作品は、唯一の例外であるといっていい。
一時的な世相の影響で制作されるために、予算はその他の作品よりc214d9ed.jpg遥かに低く抑えられ、おそらく誰も聞いたことがないであろう中小アニメ会社が実際の制作を引き受けていたりする。
『GIANT KILLING』もやはり同じ切っ掛けをもつらしく、Jリーグの試合中継と連動して放送されているようだ。サッカーアニメの前途はまだまだ続くようである。
『GIANT KILLING』が達海猛のように強力な牽引役としてサッカーアニメの系譜を変えてもらいたい。

作品データ
監督:紅優 原作:ツジトモ 原案・取材協力:綱本将也
シリーズ構成:川瀬敏文 キャラクターデザイン:熊谷哲矢
美術監督:東潤一 色彩設計:北爪英子 撮影監督:近藤慎与
編集:松村正宏 音楽:森英治 音響監督:高橋剛
アニメーション制作:スタジオディーン
出演:関智一 水島大宙 置鮎龍太郎 川島得愛
  浅野真澄 ふくまつ進紗 後藤哲夫 デビット・レッジス
  儀武ゆう子 蔵合紗恵子 野浜たまこ 多田野曜平
  広田みのる 魚建 宮内敦士 伊藤健太郎
  中川慶一 深津智義 武藤正史 川野剛念
  佐藤献輔 中田隼人 島崎信長 井田国男
  岡哲也 廣田誌夢 早坂愛



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