■ 最新記事
(08/15)
(08/14)
(08/13)
(08/12)
(08/11)
(08/10)
(08/09)
(08/08)
(08/07)
(08/06)
■ カテゴリー
お探し記事は【記事一覧 索引】が便利です。
■2016/05/05 (Thu)
創作小説■
第12章 魔王覚醒
前回を読む
1
王城より南西。大きな農場を持つ村に、ジオーレ達の一行が逗留していた。村の大きな旅籠は、あたかもクロースの軍団に占拠されているようだった。だが、大きすぎる兵団は旅籠に入れず、近隣の家が提供され、その周囲にもいくつもテントが立った。村人達は、不本意でありながら、彼らを歓迎するためにいろいろ手を尽くしていた。旅籠の広間で、ジオーレ達が地図を広げる。
兵士
「ティーノが率いる兵団は1万。西の平原を目指しております。ダラスは1万の兵団を連れて南の森林地帯へ。それぞれ拠点を作るための労働を始めています。この辺りの地図上の空白に、道路が整備され、我々のための街ができあがるでしょう」
地図のそれぞれの場所に駒を置く。
ジオーレ
「神が住まう宮殿を作るのだ。相応しいものを作れ。リーフはどうした?」
兵士
「リーフは2万の兵団を連れて北方の砦を目指しています。情報が確かなら、そこに“彼ら”がまだいるはずです」
ジオーレ
「よし、順調なようだな。北方の砦を占拠させたら、2万の兵団は南へ移動させろ。忌まわしい邪教の神殿を徹底的に破壊するのだ」
兵士
「はっ」
ジオーレ
「我々はキール・ブリシュトを目指す。旅程に変更はない」
兵士
「しかし、キール・ブリシュトは今や魑魅魍魎が跋扈する伏魔殿と訊きます。こんな少数の兵団で、攻略は……」
ジオーレ
「問題ない。我々には聖なる杖があるからな。闇の住者など恐れるに足らん」
兵士
「兵士達が噂をしております。キール・ブリシュトには魔族の王が封印されていると……。みんな怯えております」
ジオーレ
「王だと? 鉄屑の冠を被った浪人が王か。そんな王に、何を恐れる必要があるか。王は1人で充分だ。我らの神こそ偉大! 我らの神に無限の栄光を!」
次回を読む
目次
PR