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■2016/05/01 (Sun)
第11章 蛮族の王

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10
 夜の内に、オーク達は海岸へ向かった。港は1年前のブリテン艦隊襲撃以来、復旧はだいぶ進んでいた。今なお爪痕は生々しいが、それでも港に船を停泊させられるくらいには立ち直っている。民家も建ち、住人が戻ってきていた。守備隊も、夜の港を警備している。
 そんな港の外れの暗闇へとオーク達は向かう。明かりはなく、真っ暗闇に波の音ばかりが聞こえる。月の明かりで、ずっと向こうにある高い絶壁がそそり立つのが見えた。あれが王城が置かれている絶壁だ。
 まず船乗りの名人が1人で舟に乗り、あの絶壁の調査へ向かった。舟は、ただちに明かりのない暗闇に飲み込まれていった。
 それから数時間待った。もしや渦潮に飲み込まれたのか……そう思った頃、船乗りは戻ってきた。

船乗り
「確かにありました。危険な場所ですが、それらしき穴を見付けました。潮の引いた夜にしか現れない、小さな洞窟です」

 思わぬ発見に、一同がどよめいた。
 その日は引き下がり、翌日の夜、再び港に集まった。8人の男達が選ばれ、舟に乗り込んだ。
 その時――、

守備隊
「何者だ! そこで何をしている!」

 ランプの明かりが男達を照らした。
 8人の男達ははっと武器を抜いた。戦いの覚悟を決める。
 守備隊の男は、1人1人をランプで照らした。ランプの明かりがオークを照らした時、守備隊の男ははっと顔色を変えた。

守備隊
「……あなたは」

 守備隊の男は居住まいを正して敬礼すると、回れ右をした。
 ほっと緊張が通り過ぎる。

ゼイン
「有名なのも悪くないですな。さあ、早く行きましょう」

 一同は舟に乗り、海へと乗り出した。
 海は真っ暗だった。空が月明かりで淡く浮かんでいたが、絶壁が全ての光を吸い込むように、真っ黒に沈んでいた。
 舟はしばらくは静かな波に乗っていたが、間もなく荒れ始めた。絶壁に近付くにつれ、波はさらに荒れて、渦を巻き始めた。舟をさらわんばかりの勢いだった。

船乗り
「捕まっていてください!」

 船乗りが男達に忠告する。男達は舟にしがみついた。
 何も見通せない真っ暗闇の中で、見えざるものに揺さぶられるのは恐怖だった。
 舟はさんざんなくらい波に翻弄され、引っかき回された。岩にぶつかる、という危機を何度も乗り越えた。
 絶壁の間近に迫ると、岩の一部が欠けたように穴があるのが見えた。荒れ狂う波に飲み込まれ、果たして本当に舟が入るのかどうか、というような穴だった。
 船乗り名人は巧みに舟を操り、渦を乗り越え、岩礁にぶつかる危機を避けて、舟を鮮やかに穴の中へと滑り込ませた。
 洞窟に入ると、不思議なくらい波は鎮まった。小波の音も急に遠ざかる。別世界へと入り込んだ、という感じがあった。
 舟はしばらく狭く細い通路を潜り抜けた。男達は頭をぶつけないように、舟の底に這いつくばっていた。
 ようやく広い場所へと出た。ランプの明かりを点けると、広い空間が浮かんだ。明らかに天然の洞窟だったが、奥の方に人工的な通路が作られているのが見えた。
 オーク達は舟を下りると、通路を進んだ。それから間もなく、明らかに異質な感じの鉄扉が現れた。無骨な鉄扉で、特にこれといった特徴はない。すっかり錆び付いていて、開けようにもうまく開かなかった。
 錆を剥がす作業が始まった。他の者は、しばしの小休止になった。

ゼイン
「オーク殿、王を救い出した後はいかがなさるおつもりかな」
オーク
「先代の王から、国を守れと命じられています。義務を果たします」
ゼイン
「しかしだ、今の王はウァシオだ。ほんの僅かな間だが、この国は様変わりしてしまった」
オーク
「何が言いたいのです?」
ゼイン
「怒らないで訊いていただきたい。もし地下牢に忍び込んだところで、セシル様が生きている保証はない。その時に、あなたは何のために戦っていくつもりですかな。あなたが守るべき国も、王も、すでに絶えてしまっていたとしたら……」
オーク
「私には……戦う以外の選択肢を知りません。今は、望みを失いたくありません。ゼインは?」
ゼイン
「全てを忘れて、古里の畑を耕したいと思います。それがし、ラーナ族の出身でな。戦続きでもう7年も帰っておらん」
オーク
「……そうですか」
ゼイン
「オーク殿の古里はいずこに?」
オーク
「私は以前の名前とともに古里を失いました。この国が私の古里です」
ゼイン
「まさに忠臣の言葉だな。望みがまだ失われていないことを祈ろう」

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