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■2009/09/29 (Tue)
この小説は、『さよなら絶望先生』を題材にした2次創作小説です。2次創作に関する法的問題については、こちらをご覧下さい。【著作物】【二次創作物】【パロディ】【パロディ裁判

P069 第6章 異端の少女

10

都営バスで移動して白山で降りた。細くつづまった道を少し進めば、東大附属植物園だ。
一般的には小石川植物園と呼ばれているそこは、東大の施設だし研究所だけど、入園料を取って一般に公開されている。休日には家族連れやデート目的の若い人がぽつぽつとやってくる。私も地元だから、何度か行った経験があった。
ちなみに小石川植物園の入園料は、糸色先生が全員分払ってくれた。いつかお返ししなくちゃね。
簡素なゲートを潜り抜けると、幅の広い通りが、うねうねと奥まで続いていた。通りの両側には、大学の研究施設らしい珍しい植物が一杯に見られた。夏だけに、どの植物も鮮やかな緑色を浮かべる。風がゆるやかに通り過ぎて、夏の暑さが少しやわらぐような気がした。
小石川植物園を西方向に進んでいくと、緑の芝生に囲まれた洋館が姿を現した。シンプルな直線で構成され、1階は白、2階をピンクに塗り分けられた大きな洋館だった。その洋館は明治9年の建造物で、モダニズムを取り入れ始めた初期の様式を克明に現していた。
洋館の中へ入っていく。廊下は天井が高く、梁がアーチの形に曲線を描いていた。年代を感じさせる淡いセピアの壁紙に木の質感が加えられ、落ち着いた雰囲気があった。
糸色先生は研究室のプレートを見ながら、廊下を進んだ。間もなく目的の部屋を見つけて、軽くノックした。
「どうぞ」
部屋の中から返事が返ってきた。落ち着いた男性の声だった。
糸色先生は「失礼します」とドアを開けてパナマハットを外した。
研究室は狭く、だいたい6畳くらいの空間だった。両側の壁は天井までの本棚になっていて、難しそうな本で一杯だった。部屋の中央辺りに応接用テーブルとソファが置かれ、奥の窓を背に机が置かれ、老人が一人座っていた。
研究室はあまり整理されている雰囲気はなかった。本はあちこちに放り出したまま積みあがっている。研究資料らしき紙の束も、あちこちで吊り下げられたり、広げたままになったり、本と一緒に積まれたりしていた。そういったものが太陽の光線を浴びて、茶色に焦げつつあった。奥の窓から射し込む緑の光が美しく、それが研究室の雑然とした印象を少しだけやわらげていた。
「これはこれは、随分賑やかですな。糸色さんですな。一人で来ると思ったのですが」
老人は人の良さそうな微笑で席を立ち、私たちの前まで進んだ。老人は白い髪を短く刈り込み、気楽そうなシャツにスラックス姿だった。顔は皺だらけだったけど、聡明な印象があり、老研究家というイメージどおりの老人だった。
「櫂陽一さんですね。糸色望といいます。こちらは私のクラスの生徒たちです。私一人で来る予定だったのですが、申し訳ありません。皆さん、大学進学に興味があるらしく、大学施設の研究室を見てみたいと、急遽ついてきてしまったのです」
糸色先生は櫂先生に頭を下げて、丁寧な挨拶をした。私たちもみんなでしおらしいお辞儀をした。
「構いませんよ。むしろ目の保養になります。えっと1人2人……6人ですか。椅子がなくて申し訳ないんですが……」
櫂先生は私たちを見て、人当たりの良さそうな微笑を浮かべた。その微笑にいやらしさはなく、私は好印象を感じた。
「いえ、お構いなく。私たち、立って話を聞いていますから。」
千里がTPOに合わせた慎ましやかな返事を返した。
「そうですか。では、こちらも気にせず。糸色先生、さあ、座ってください」
櫂先生が白いふっくらとしたソファに座り、糸色先生にも座るように促した。
「それでは皆さん、静かにしているんですよ」
糸色先生は私たちに軽い注意をした。まあ、人前での作法みたいなものだった。私たちは大人しい声で「はい」と返事を返した。

この場面に登場する『東大付属植物園』あるいは『小石川植物園』は、実在する『東京大学大学院理学系研究科附属植物園』とは一切関係ありません。
正しい情報は、公式ホームページウェキペディアの記事を参考にしてください。

P070 第6章 異端の少女11 を読む

小説『さよなら絶望先生~赤い瞳の少女~』目次




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