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■2009/09/26 (Sat)
映画:外国映画■
その日、33年間キャスターを務めたベテラン、ピーターが引退する。
ニュースリポーターであるブルースは、同僚のエバンと、キャスターの座を争っていた。
ブルースは、自分がキャスターの座に就けると、信じて疑っていなかった。
しかし、上司が指名したのは、エバンだった。
新しいニュースキャスターの座はブルースかエバンのどちらかであった。上司の選択はエバンだった。嫉妬に狂ったブルースは本番中に暴言を撒き散らし、放送局をクビになる。
何もかもがうまく行かない。
ブルースは、天に向かって神を罵る。
「天罰を落としてみろ! クビになっちまえ! ちっとも仕事をしないのは、あんただけだ!」
そんなブルースの前に、まさかの神が現れる。
神はブルースに自分の力を授け、バカンスに行ってしまう。
「自分の代わりに、神の仕事をやってみろ」と言い残して。
“天井”から脚立で降りてくる神。ユーモアがあって面白い場面だ。それにしても、モーガンフリーマンは映画を選ばない人だ。
ジム・キャリーの前に、モーガン・フリーマンの神が現れる。
超越的なストーリーは、いかにもアメリカン・コメディ的な展開で始まる。大袈裟な身振りに、コミック的な演技。分かりやすい物語。人を選ばず、誰でも理解できる映画だ。
ブルースは神の力を得るが、その奇跡の一つ一つがあまりにも馬鹿馬鹿しい。
赤いスープを『十戒』のように二つに割ったり、尻から猿を出現させたり。
そんな不条理さも、神様が登場してしまった時点で、容認せねばならない。すでに映画が置かれている状況は、条理的な認識を徹底的に逸脱しているのだ。
脇役扱いだったスティーヴン・カレル。しかし続編『エバン・オールマイティ』の主役の座を手に入れ、『ゲット・スマート』などをヒットさせ、今やコメディ俳優の代表になりつつある。ある意味、ジム・キャリーの座を乗っ取ったといえる(ジム・キャリーのギャラ高額化も問題の一つなのだが)。
意外性のあるコメディに思えるが、物語としては典型的な結末に向かっていく。
愚か者が善に目覚め、悔悛していくストーリーだ。
突飛な展開が連続していくように思えるが、物語の骨は、類型的な説教物語を形式として踏襲している。
放蕩と、改心。ピューリタズム的精神が、背後に見えてくる。実にキリスト教国家にふさわしい物語だ。
赤いスープを『十戒』のごとく二つに割る。あまりにも馬鹿馬鹿しくて笑えた。ブルースは利己的人間だが、考えるスケールが限りなく馬鹿馬鹿しく、しかも無害だ。このようなどーでもいい馬鹿馬鹿しいシーンが連発する映画だと思えばいい。
ジム・キャリーはゴムのような顔面で、自在に感情を表現する。アニメーションにありがちな身振り手振りを、デジタルの手助けなしに身体で具現化する。
コメディ映画の精神を、身体で表現する俳優である。だがジム・キャリーの優秀さは、ただのコメディアンに納まらない部分にある。映画のポイントをよく理解し、要所要所に素晴らしい演技を見せる。
いかにもなアメリカン・コメディだが、見所のある作品である。
映画記事一覧
作品データ
監督:トム・シャドヤック 音楽:ジョン・デブニー
脚本:スティーヴ・コーレン マーク・オキーフ
〇〇〇スティーヴ・オーデカーク
出演:ジム・キャリー モーガン・フリーマン
〇〇〇ジェニファー・アニストン フィリップ・ベイカー・ホール
〇〇〇キャサリン・ベル スティーヴン・カレル
ニュースリポーターであるブルースは、同僚のエバンと、キャスターの座を争っていた。
ブルースは、自分がキャスターの座に就けると、信じて疑っていなかった。
しかし、上司が指名したのは、エバンだった。
新しいニュースキャスターの座はブルースかエバンのどちらかであった。上司の選択はエバンだった。嫉妬に狂ったブルースは本番中に暴言を撒き散らし、放送局をクビになる。
何もかもがうまく行かない。
ブルースは、天に向かって神を罵る。
「天罰を落としてみろ! クビになっちまえ! ちっとも仕事をしないのは、あんただけだ!」
そんなブルースの前に、まさかの神が現れる。
神はブルースに自分の力を授け、バカンスに行ってしまう。
「自分の代わりに、神の仕事をやってみろ」と言い残して。
“天井”から脚立で降りてくる神。ユーモアがあって面白い場面だ。それにしても、モーガンフリーマンは映画を選ばない人だ。
ジム・キャリーの前に、モーガン・フリーマンの神が現れる。
超越的なストーリーは、いかにもアメリカン・コメディ的な展開で始まる。大袈裟な身振りに、コミック的な演技。分かりやすい物語。人を選ばず、誰でも理解できる映画だ。
ブルースは神の力を得るが、その奇跡の一つ一つがあまりにも馬鹿馬鹿しい。
赤いスープを『十戒』のように二つに割ったり、尻から猿を出現させたり。
そんな不条理さも、神様が登場してしまった時点で、容認せねばならない。すでに映画が置かれている状況は、条理的な認識を徹底的に逸脱しているのだ。
脇役扱いだったスティーヴン・カレル。しかし続編『エバン・オールマイティ』の主役の座を手に入れ、『ゲット・スマート』などをヒットさせ、今やコメディ俳優の代表になりつつある。ある意味、ジム・キャリーの座を乗っ取ったといえる(ジム・キャリーのギャラ高額化も問題の一つなのだが)。
意外性のあるコメディに思えるが、物語としては典型的な結末に向かっていく。
愚か者が善に目覚め、悔悛していくストーリーだ。
突飛な展開が連続していくように思えるが、物語の骨は、類型的な説教物語を形式として踏襲している。
放蕩と、改心。ピューリタズム的精神が、背後に見えてくる。実にキリスト教国家にふさわしい物語だ。
赤いスープを『十戒』のごとく二つに割る。あまりにも馬鹿馬鹿しくて笑えた。ブルースは利己的人間だが、考えるスケールが限りなく馬鹿馬鹿しく、しかも無害だ。このようなどーでもいい馬鹿馬鹿しいシーンが連発する映画だと思えばいい。
ジム・キャリーはゴムのような顔面で、自在に感情を表現する。アニメーションにありがちな身振り手振りを、デジタルの手助けなしに身体で具現化する。
コメディ映画の精神を、身体で表現する俳優である。だがジム・キャリーの優秀さは、ただのコメディアンに納まらない部分にある。映画のポイントをよく理解し、要所要所に素晴らしい演技を見せる。
いかにもなアメリカン・コメディだが、見所のある作品である。
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作品データ
監督:トム・シャドヤック 音楽:ジョン・デブニー
脚本:スティーヴ・コーレン マーク・オキーフ
〇〇〇スティーヴ・オーデカーク
出演:ジム・キャリー モーガン・フリーマン
〇〇〇ジェニファー・アニストン フィリップ・ベイカー・ホール
〇〇〇キャサリン・ベル スティーヴン・カレル
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