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■2009/09/28 (Mon)
この小説は、『さよなら絶望先生』を題材にした2次創作小説です。2次創作に関する法的問題については、こちらをご覧下さい。【著作物】【二次創作物】【パロディ】【パロディ裁判

P068 第6章 異端の少女


食事を終えて茶碗を洗うと、本当にすることがなくなってしまった。私は足を投げ出して座り、ぼんやりと天井を眺めた。時々、霧の後ろからテレビを覗き込んだ。でも、そんなもので気が紛れるとは思えない。霧もテレビを見ないで、どちらかといえばテレビの後ろの窓を見ていた。
時計はそろそろ12時を回ろうとしている。
私は退屈のあまり、溜め息を落とした。事件が終らない限り、ここから出られない。もどかしかった。
私と同じタイミングで、藤吉も溜め息をついた。振り向くと、藤吉は私の視線に気付いてちょっと微笑んだ。でも藤吉の溜息は、描きかけの漫画を没収された落胆だろう。
そんな時、急に家の電話が音を鳴らした。障子の隣に置かれた。黒塗りのダイヤル式電話だった。私たちは一斉に電話を振り返った。
「どうしよう。出る?」
私は皆を見回して意見を求めた。皆の顔に、どうしようという困惑が浮かんでいた。
「私が出るわ。」
千里が電話の前に進み出た。深呼吸ひとつして、受話器を手に取る。
「はい、もしもし。……常月さん?」
千里の声が意外そうにトーンを上げた。
私たちは飛びつくように千里に近付き、受話器に耳を近づけた。
「どうしているの、常月さん?」
千里が訊ねた。そういえば、家の中にまといの姿がなかった。
「もちろん先生と一緒よ。ねえ、木津さん、いいの? 私一人で先生を独り占めして。そこでじっとして、ただ待っているつもり?」
電話の向うで、まといの挑発的な声が聞こえてきた。
千里が険しい表情で顔を上げた。
「もちろん行くわよ! 今どこにいるの? 先生の居場所をきちんと正確に教えて。」
千里はまといの挑発を押し返すように強い言葉で言った。
「小石川の裁判所よ。今、書類の申請で待っているところ。来るなら今よ。走ってきなさい」
まといが短く現在の居場所を伝えた。
「わかったわ。いい? そこで待っているのよ。必ず行くから!」
千里はまといの返事を待たず、勢いよく受話器を置いた。
私たちはすぐにでも玄関に飛び出した。皆それぞれで靴を履く。霧も廊下にやってきたけど、私たちを戸惑うように見送っていた。
「霧ちゃん、行ってくるね!」
私は靴に足を押し込みながら、霧に微笑みかけた。
「行ってらっしゃい」
霧は一つ頷いて、私に微笑で返した。
格子戸を開けて、私たちは一斉に駆け出した。借家の前に、スーツ姿の護衛が立っていた。護衛はいきなり飛び出してくる私たちを押し留めようとした。でも二兎追う者はなんとかで、護衛は私たちを一人も捕まえられず見逃してしまった。
私たちは全力で道を走った。信号がもどかしかった。間もなく住宅街の風景が遠ざかって、背の高いビルが現れ始めた。整備された道路に車が走っている。そんな風景の向うに、古ぼけたレンガ造りの建物が見えてきた。小石川地方裁判所だ。
私たちは、裁判所の入口ゲートに立った。ちょうど糸色先生が裁判所から出てくるところだった。白のパナマハットを被り、いつもの旅行ケースを持っていた。手になにやら書類を持っていて、歩きながら旅行ケースに収めようとしていた。私たちは荒い呼吸を整えながら、糸色先生を迎えた。
「先生!」
私たちは糸色先生の前に集って、皆で呼びかけた。
「わ! 皆さん、いたんですか!」
糸色先生はびっくりした顔で私たちを振り返った。
ええ、ずっと!
私たちは声を合わせた。
糸色先生は、笑顔にあきれたようなものを混じらせた。
「やれやれ。ここまで従いてきてしまったんですから、しょうがないですね。こうなったら集団自衛権です。みんなで行きましょう」
糸色先生は私たちを見回しながら、穏やかな声で呼びかけた。
私たちは「やった!」と声を合わせて、側にいる女の子と手を握り合った。
「先生、どこに行ってたんですか?」
糸色先生が歩き始めると、千里がこれまでの動向を探ろうと訊ねた。
○○○幼稚園と、それから裁判所ですね。これから東大付属植物園へ向かうところです」
糸色先生は千里を振り返って簡単に説明した。
「私が通った幼稚園ですか? どうしてですか?」
私は首をかしげて糸色先生に尋ねた。どうしてそんなところに行く必要があったのだろう。
「まあ、のちのち話しますよ。まだ全てが繋がったわけではありませんから。とにかく行って、情報を聞き出しましょう」
糸色先生はごまかすように笑った。私は何となく歯切れの悪いものを感じながら、糸色先生に従いて行った。

P069 次回 第6章 異端の少女10 を読む

小説『さよなら絶望先生~赤い瞳の少女~』目次




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