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■2009/07/08 (Wed)
第1話 天文部へようこそ!

e135a04a.jpgそうだ。あの日。あの夜。
僕は、物凄い勢いで走っていく美星を追いかけて、走っていた。
小学3年生。あの街ですごした最後の夜。最後の思い出。
美星は原っぱを走って、大きな杉の木の前までやってくると、急に足を止めた。
c20aa258.jpg「うわあ! 朔ちゃん見て! 星!」
美星は大きく両手を広げた。
空には一面の星が瞬いていた。夜の空は、無数のネオンの煌きのように輝いていた。空は暗黒の風景の中に、夜とは思えないくらい明るく浮かび上がっていた。
81871c86.jpg辺りは、建物も何もなかった。原っぱがずっと広がって、真っ黒に沈んだ森が、青く輝く空の下にあった。
およそ遮るもののない夜の眺め。でも僕は、星が見たくて走ってきたわけじゃなかった。
「なに言ってんだよ、みーちゃん。僕の本を人質にして、連れてきただけだろ。僕2772ccce.jpgの本、返して!」
僕はやっと美星に追いついて、はあはあと乱れる呼吸を整えようとした。
「星より本がいいなんて、朔ちゃん、変なの」
美星は本と手に振り向くと、きょとんとした顔をした。
「うるさいな! 僕の勝手だろ」
91067644.jpg僕は美星の手から本を取り戻すと、取られないように胸にしっかり抱えた。
「それよりも朔ちゃん、いいもの見せてあげる」
美星は気にする様子もなく、首に巻いたマフラーを解いた。それから、首から何かを引っ張り出す。
31cae0a0.jpg「お星様の光だよ。パパがくれたの。お星様に、光を分けてもらったんだって」
美星が引っ張り出したのは、星の形をしたペンダントだった。ペンダントは、暗闇の中、黄緑の蛍光色を放っていた。
「それ、おもちゃじゃない」
僕は一瞬、綺麗だなと目を奪われたけど、仕掛けがわかるとぷいっと向こうを向いてしまった。
「朔ちゃんにも、分けてもらうね」
美星は微笑むと、真っ黒な姿で浮かび上がる杉の木へと走っていった。
cac242e5.jpgあっという間もなく、美星は杉の木をよじ登り、一番高い枝の先に出てきたそうして、枝の上に立ち上がって手を高く伸ばした。
「みーちゃん、危ない!」
「へいき、へいき。ほら、もうすぐ……」
僕が声をあげるも、美星は危険など感じていない笑顔だった。
だけど、美星が枝から足を外した。美星は、何かを掴もうと手を振り回していた。でも何も掴めず、美星の体は宙に投げ出されてしまった。
僕は、とっさに飛びついた。美星を守ろうと、走っていた。

e5a84983.jpg「じゃあ、行って来ます」
僕は真新しい制服に身を包んで、教科書も入れていない鞄を手に玄関から出ようとした。
「ああ、待って! 写真!」
すると母が廊下に飛び出してきた。右手にはデジカメ、左手には携帯電話。
「入学式の時、散々撮っただろ!」
01ac54ac.jpg僕は母を振り返ってしかりつけた。でも、こういう時の母はとどまらない。母は大はしゃぎで僕を写真に収める。
それがやっと終ると、母はにこやかに話を始めた。
「そういえば、どうしているかしらね、あの子。上の階に住んでいたみーちゃん。いっこ上の。朔ちゃん、この話をすると、すぐに不機嫌になるから、あんまり言ってないけど、みーちゃんね……」
「もう行きます!」
僕は話を中断して、乱暴にドアを閉めた。

09114ff4.jpg僕は小学校1年生から、2年間を過ごしたこの街に帰ってきていた。ほどよく田舎で、ほどよく開けた、よくある街。平凡で平和そうに見えるこの風景。
でもこの街には、悪魔がいた。
みーちゃん。明野美星。あの頃の恐怖の象徴。静寂の侵略者。
7b81e312.jpg当時の僕はマンション住まいで、その周辺で同年代といえば、みーちゃんだけだった。小1でそのマンションに入居した僕は、ミーちゃんの格好の餌食だった。
おかげで僕は、それまでの優雅で知的な時間が奪われてしまった。活発だったみーちゃんは、僕を未知と野性の生活に引きずり出そうとした。
美星の父親が星好きだったのが災いして、連れまわしは昼と夜の区別もなかった。
それで、あの夜。僕がこの街を離れる最後の夜。最後の思い出。あの事件は起きてしまった。
美星を庇って、僕は全治3ヶ月の骨折。僕は学校の友達に別れを告げられず、病院を最後にこの街にお別れした。
ああ、神様。なぜ僕はこの地で、新生活を送らねばならないのでしょうか。

06698efa.jpg高校の校門をくぐると、桜の咲いた並木通りが現れた。花びらが散って、辺りの風景を桃色に変えている。部活勧誘の声が賑やかに聞こえてきた。
とはいえ、あれからもう7年。なんだかんだで、ちょっと懐かしい気持ちもあった。街はすっかり変わってしまっていた。緑で一杯で田舎そのものだった街は、建売の家で埋め尽くされ、それなりに街らしい顔を見せ始めていた。あの夜、美星と行った、恐いと思っていたお化けの木も、もうこの街にはない。
何もかも、変わっちゃったな。美星も、随分変わったんだろう。あっちもきっと高校生。女ジャイアンにみたいになって、星なんて興味なくなっているのかもしれない。
ff82775c.jpgそんなふうに考えながら歩いていると、ふと視界に金色に輝くものが飛び込んできた。
何だ。
僕は足を止めて、空を見上げた。
星だ。キラキラ輝く星が、空一面に降っていた。
いや違う。折り紙の金色を、星の形に切ったものだった。
でも星は、春の淡い青空を、印象的にキラキラと輝かせていた。校舎までの道を歩いていたみんなは、足を止めて、「何だ何だ」と空を見上げていた。
4a08ff5f.jpg見上げていると、校舎の屋上に、誰かが立っているのに気付いた。柵を乗り越えて、危険なくらい校舎の端っこに身を乗り出していた。
「みなさーん、こんにちわ! 星、好きですか!」
女の子の声だ。拡声器でひび割れんばかりの声が辺り一杯に響いた。
「天文部は今、部員を大、大、大、大、大募集中でーす! 一緒に、星を見ませんか!」
誰もが茫然と、屋上の端っこに建つ女の子を見ていた。
僕はその女の子を見て、頭の中のピースが、ある場所にぴたりと当てはまるのを感じていた。でもまさか、と僕はそれを否定しようとしていた。
450822c4.jpg「ちょっと、何やっているの、美星! 派手な勧誘すると、生徒会長に何を言われるか……」
「そうだぞ。ただでさえ、創部間もないというのに……」
上級生らしい男と女が飛び出してきた。
今、間違いなく“美星”といった。僕の疑念は、確信へと変わってい5ad71ec0.jpg91a1b0a3.jpgた。
僕はもう一度、屋上にすっくと立っている女の子を見上げた。
女の子も、僕の存在に気付いて、じっと見ていた。地上と屋上。数十メートルの距離を隔てて、僕と彼女はじっと目を合わせていた。
「朔ちゃん!」
女の子はにっこり笑うと、僕の名前を呼んだ。
1bcfc66b.jpg7f06bca0.jpg5e9091f4.jpg


 

設立間もない部室に、珍メンバーが次々と集まり、風変わりな騒動を引き起こしていく。
つい最近、どこかで似たような文章を書いた気がするが、おそらくこれから何度も繰り返し書く羽目になるだろう。
『宙のまにまに』は学園物語の典型的な形式を、なんの捻りもなく描かれた作品だ。
この種のジャンルは、すでに過去作品の中に、必要なテンプレートがふんだんに準備されている。作り手は、その中からいくつか手に取り、カスタマイズすればオリジナル作品を作ることができる。
そこに何の努力も苦労もなければ、才能も独創も必要ない。王道作品の特徴は、誰でも簡単に作れることである。
408b7a97.jpg73f881ba.jpg元気な女の子。生徒会との対立。
もはや原型がなんであるか、私にはよくわからない。漫画内ノスタルジーと呼ぶべき設定であり、光景である。あるいは、漫画内原風景と呼ぶべきだろうか。


それだけに、商業作品の中で制作し、注目を集めるのは非常に難しい。
キャラクターや部活内容がよほど魅力的で、それでいて誰も目にした経験のない特殊性を持っていなければ、誰の興味をひきつけることはできない。
王道とされるスポーツものは、概ねすべてやり尽くされていて、新しく入っていく余地がない。スポーツ物は今やマイノリティスポーツ以外に活路が見出せない状況である。文芸部ジャンルにおいても状況は似たり寄ったりで、題材の選択に作家は頭を悩まし続けている。
キャラクターの設計が特殊すぎると、作品風景から浮かび上がって調和をなくす。題材の専門性が高すぎると、誰も見向きしなくなる。
ある程度誰でも知っていて、しかしそれほど注目されてなく、もしかしたら、その作品を切っ掛けに広がりそうな予感を持った題材(例:スラムダンク)。それを探して、作家は彷徨し続けている。
10e80157.jpg70037429.jpg王道は誰でも手を出せる。誰でもルールを知っているから、ゲームを始めやすいと同じ理屈だ。だが、実際にやってみて、成功するか、となると別問題だ。相当に切り口を工夫しないと、誰も見向きしないだろう。

学校は社会生活の規律厳しい日本においては、ほとんどの人が平均的に体験する場所である。
だから背景世界への解説を不要とするし、経験が共有できるから作品世界に対してある程度の愛着も抱ける。
一方で、極端に氾濫しすぎて埋没しやすいのが学園ものだ。
学園ものは、世界構築の造形に、少しでも隙があると、作品への魅力は失われる。世界とキャラクターの調和は、より堅固でなければならない。
そこに余程の個性が際立っていなければ、あるいは、技術と才能、打算がそこになければ、見向きもされないジャンルである。
cb44799d.jpg3c22c4ea.jpg王道に手を出すのは、挑戦であり、挑発だ。とりあえず、健闘を祈る、といったところだ。



『宙のまにまに』は果たしてどうであろうか。
この作品について、改めて何か語らねばならないことがあるように思えない。
あえて言えば、あらゆる部分において、平凡な作品だといえる。
作品の美術は、標準的なアニメから一歩も下でなければ上でもない。キャラクターのデザイン、世界観の造形、ともに際立った何かがあるとも思えない。
何もかもが、平均的な感性で、平均的な製作体制で制作されたアニメーション。
『宙のまにまに』は“星”という題材だけで、どこまで王道から飛躍し、我々に驚くような映像体験を提供してくれるのか。王道という難しさにあえて挑戦した『宙のまにまに』は、果たして成功作品になれるのか。新たな分野への開拓者となりうるのか。

作品データ
原作:高松信司 原作:柏原麻美
キャラクターデザイン・総作画監督:渡辺はじめ
美出監督:根本邦明 美術デザイン:谷内優徳 カラーコーディネイト:海鋒重信
撮影監督:斎藤仁 CGディレクター:三沢伸 編集:村井秀明 三宅圭貴
音響監督:岩浪美和 音楽:CooRie 大久保薫
アニメーション制作:スタジオコメット
出演:前野智明 伊藤かな恵 小清水亜美 早見沙織
   高木礼子 間島淳司 寺島拓篤 渕上舞 葉山いくみ



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■2009/07/07 (Tue)
第1話 海の心 空の心

e809525a.jpga746d084.jpg空を見上げると、鮮やかなブルーが光に揺れていた。小魚の群が、光を宿しながら横切るのが見えた。
ふとそこに、ふわりと落ちてくる影があった。マリンが見ると、影は一瞬だけ、きらae2e1f29.jpge551edf5.jpgりと光を宿して存在を主張した。
マリンは、すくいあげるように手を伸ばした。影は、ゆっくりとマリンの掌に落ちてくる。
「……きれい」
マリンはそれを見て、心捉われるように呟いた。
それは、魚の飾りのついた、銀色に輝く小さなリングだった。

c0971d0f.jpgマリンはリングを落とし主の元に届けるために、「空」と呼ばれる地上へ行こうと心に決める。
妹のウリンがマリンを止めようとするが、結局着いていくことになる。
マリンとウリンは、地上でも呼吸ができるというメルカトルリングを手に地上に這い上がる。
地上では、ちょうど祭の季節だった。賑やかな声が一杯に満ちていた。心躍る太鼓の音が響いている。往来は人で溢れかえり、山車を担いだ人が通り過ぎていった。
a8882890.jpgマリンとウリンは、珍しそうに祭の風景を眺めながら、リングの落とし主を探して歩いた。
そんな二人の前に、突然、宮守夏音が現れた。リングの落とし主である少女だ。
だがそのリングは、つい昨日別れた彼氏からもらったものだった。
夏音はそのリングを見て、逆上して山に投げ捨ててしまう。

07960ece.jpg71202a66.jpgマリンとウリンは、リングを探して山の中へと入っていく。
神社の奥へと入っていったウリンは、ようやくリングを見つける。リングは謎めいた棺の陰に落ちていた。
ウリンはリングを拾い上げようとするが、その途上で棺の封印を解いてしまう。
棺の中から、真っ黒な影が立ち昇る。影はやがて島全体を覆い、急な雨を降らせた。
島に何か不吉なものが漂い始めようとしている。マリンと夏音は、胸の底でその異変を感じ取っていた。
86a8bc77.jpg1479dc99.jpg原作はパチンコの『海物語』である。だが、アニメ版『うみものがたり』は、パチンコで作られたイメージを変更している。。趣味の悪いオジサン趣味的キャラクターから、少女漫画的な柔らかなものに書き換えられた。
『うみものがたり』は、やわらかで暖かな色調で描かれた作品だ。ブルーを基本とした色彩は鮮やかで、ぬくもりがある。
海底世界は美しく描かれ、光が満遍なく当たり、鮮やかなパステルカラーを浮かび上がらせている。
キャラクターはそんな背景世界にふさわしく、美しい線画で描かれている。色彩感覚が淡く、作品風景の穏やかさとうまく調和している。
地上の世界の風景は、実在するらしい町の風景が合成され、独特の異世界を作り出している。
afe0123e.jpgaf0fa267.jpg架空と実景が不思議と織り交ざる。キャラクターはどこの方言なのか不明な言葉をあやるつ。スタッフクレジットに「方言指導」というものがあるから、どこか特定の地方を題材にしていると思われるが……。
だが、そんな見た目の魅力とは別に、作品としての『うみものがたり』はどこか危うげだ。
言葉のやり取りはどれも唐突で、連続性が弱い。
背景に堅牢なる構造を感じさせず、記号的な世界を断片的に羅列させた印象が漂う。シーンの作りも唐突に提示され、言葉でなにもかも解説されてしまう場面が多い。
見る者を物語中の異世界へ没入させず、没入させる世界がそこになく、ただ解説的なテキストを読み上げられたような感覚すらある。
魅力的なのは、美しい線と色彩で描かれたキャラクターのみであって、その物語世界は今に決壊しそうな危うさがあちこちに孕んでいる。
e2e24919.jpgaea3603a.jpg滑らかな線画で描かれたキャラクター。マリン、ウリンの二人は、身体の美しさを魅力的に表現している。だが、その背景に厚みを感じない。表面的な物語を消化するだけの作品になりそうだが……。
準備不足のまま、見切り発車したアニメーション。あるいは、急ごしらえで設定不十分のまま制作を決行してしまった、という印象が漂う。
物語世界が充分に掘り下げられ、驚くような独創がそこにあるとは思えない。
海底の描写も、あの風景は昔からアニメーションの世界で繰り返し描かれてきた海底異世界の典型中の典型であって、そこをさらに踏み越えたビジョンが提示されそうな予感がない。
さらに深海のもっと奥の世界へ、そこに我々の認識を破壊してくれそうなものが出てくるような予感はない。
ドラマの展開においても、第1話で提示された島の風景から大きく飛躍し、発展してくれそうな雰囲気もない。
『うみものがたり』という作品がどこに着地していくのかわからない。
後の展開に、作り手の踏ん張りを見せてくれるのだろうか。

監督:佐藤順一
原案:海物語シリーズ ストーリー原案:築地俊彦 方言指導:儀武ゆう子
シリーズ構成:山田由香 シリーズディレクター:紅優
キャラクターデザイン・総作画監督:飯塚晴子 プロップデザイン:岩永悦宜
美術監督:小林七郎 撮影監督:大田和亨 色彩設計:川上善美 編集:平木大輔
音楽:松村健 選曲:佐藤恭野 制作プロデュース:ティー・オーエンタテインメント
アニメーション制作:ZEXCS
出演:阿澄佳奈 寿美菜子 堀江由衣 永井幸子
   間島淳司 福井裕佳梨 真山亜子 儀武ゆう子
   岡林史奏 杉崎亮



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■2009/07/07 (Tue)
episode1-1 opening

f845a179.jpg1986年10月4日。
伊豆諸島の一つである六軒島に、右代宮(うしろみや)家一族がやってくる。
右代宮戦人をはじめとして、譲治、真里亞、桜座、絵羽、秀吉、霧江、留弗夫、朱志香……。
六軒島は右代宮家が所有する島で、年に一度、右代宮家の者たちはこの島に集合し、それぞれの近況を報告するのが慣例になっていた。
だが、その年は事情が違っていた。
右代宮家当主である金蔵が原因不明の病に伏せって、医者の診断によれば、あと3ヶ月の命であるという。
金蔵には莫大な資産がある。金蔵が死ねば、右代宮家の誰かがその資産を受け継ぐこととなる。遺産の分配を巡って、右代宮家の者たちが対立を始める。
さらに、金蔵には一つの噂があった。
かつて右代宮家が現在のように繁栄する以前、金蔵は魔女ベアトリーチェと契約を交わしたという。そこで金蔵は己の魂を引き換えにして、10トンの金塊を手に入れた。その金塊を運営資産にし、事業を興し、現在のような富と名誉を手に入れたのだ。
だがそんな物語も、右代宮家の間で伝説として伝えられるのみだった。
0e248690.jpgf06197e2.jpgfc147fb8.jpg




『ひぐらしのなく頃に』で知られる作家集団、竜騎士による新シリーズである。
隔絶された孤島を舞台に、殺人事件が次々と発生。残された何人かで、難解としかいいようのない謎解きに挑む。
果たして犯人は誰なのか。事件は超常現象によるものなのか。
奇怪な何かが起きそうな設定が充分に準備された作品である。
絶海の孤島と、そこに建つ怪しげな洋館。魔女の噂と、隠された黄金の謎。
奇妙な名前の登場人物を含めて、何もかもが、異世界的な空気を演出するために用意された小道具である。
エピソードを追うごとに、真実が少しずつ明かされていくが、一方で謎は際立って深めていく。果たして、幸福な結末はありえるのか。
b1c8a600.jpg550f5de6.jpg絶海の孤島。密室の洋館。典型的だからこそ、難しい。小説コンテストなら、梗概だけで落とされるだろう。それだけに語り口、トリックの巧妙さが求められる。果たして『うみねこのなく頃に』はどこまで健闘するか。
『うみねこのなく頃に』は強烈なキャラクターと異界的雰囲気の孤島が舞台だが、映像の印象は弱い。
奥行きのない平坦な美術。奇怪な感性を強調するキャラクターたちは、背景のどのパース上にいない。実在感のないディティール。色彩は、一切背景と調和していない。
まるで指揮者のいないオーケストラを映像にして見ているようだ。
af343475.jpga0de5527.jpg左は少女漫画に出てくる典型的な表情。観察の力がなく、過去作品の雰囲気だけで描かれているということがよくわかる。この調和のなさが、ビジュアル全体に与える影響は大きい。漫画のイメージを切り貼りしただけでエモーショナルを感じない。
まとまりのない印象は、キャラクターにこそ決定的だ。
そのデザインはあまりにも主張が強く、背景となる世界イメージと何一つ調和していない。原色そのまま塗りたくったような色彩は、主張が強すぎて鮮やかとはいわず、すでに毒々しいというべきであって、正面から見ている眩暈すら感じる。デザインというにはあまりにも統括力のないままアウトプットされている。
作品の表現方法や文法などは、既存の作品イメージから採用され、作品独自の模索は一切に見られない。
キャラクターの設計、演技、表情の作り。どれも過去作品に見られたものばかりだ。
『うみねこのなく頃に』の映像は、すでに版権フリーとなった過去のアニメ作品から表現をコピーして、なんの独創もなく映像を組み立てただけだ。
おそらく、『うみねこのなく頃に』におけるオリジナルの部分は、辛うじて台詞の中に現われるのみだろう。
『うみねこのなく頃』のビジュアルには、作家は存在しないようである。
3615ffc6.jpg14b2d4e5.jpg




だから、『うみねこのなく頃に』における作品的興味は、物語の中に、あるいはミステリとしての謎解きに集中される。
『うみねこのなく頃に』は、果たしてどんな過程を経て、どんな結末を迎えるのか。
確実に言って、すでに作者の頭脳の中には、謎を解くすべての構造が描かれているはずだ。
我々は大人しく、作者が仕掛けるゲームに挑戦し、純粋な対決者としてミステリを楽しむべきだろう。

作品データ
監督:今千秋 原作:竜騎士07/07th Expansion
キャラクターデザイン:菊池洋子 総作画監督:番由紀子 菊池洋子
美術監督:東潤一 色彩設計:北爪英子 編集:松村正宏
シリーズ構成:川瀬敏文 音響監督:郷田ほづみ
アニメーション制作:スタジオディーン
出演:小野大輔 井上麻里奈 堀江由衣 鈴村健一
   小杉十郎太 篠原恵美 伊藤美紀 広瀬正志
   小山力也 田中敦子 小清水亜美 麦人
   小林ゆう 船木真人 釘宮理恵 上別府仁資
   羽鳥靖子 石住昭彦



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■2009/07/07 (Tue)
懺・さよなら絶望先生 1

ブログをお読みの皆様。お悔やみを申し上げる。
あの『さよなら絶望先生』が再びテレビ放送である。
いったい何を間違ったか、何を血迷ったか。今頃は、プロデューサーも監督も「な~んであれを次回作に選んじゃったかなぁ」と首をひねっているはずである。
ともあれ、『さよなら絶望先生』の画像が電波放送の一部を占拠するわけである。
せっかくなので、そのうっかり流出してしまった画像のひとつひとつを、ありがたく拝見するとしよう。
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『落園への道』
原作127話 昭和83年2月13日掲載

言霊の国、日本には考える限りのあらゆる験担ぎがある。
受験を前にすると、この国は験担ぎグッズで氾濫する。だが、必死なのは受験生ではなく、便乗商売に力を注ぐ企業のほうではないか。
そもそも、験担ぎグッズと呼ばれるものは、強引にこじつけたものが多い。「ゥカール」「キットカッツ」「カツ丼」「カツカレー」
むしろ験を担ぐ結果、惨事を招く可能性すらある。
受験で五角(合格)鉛筆を使ったが手に馴染まず回答がうまく書けなかったり、
方角が悪いと方向を変えて受験会場に向かった結果、試験に間に合わなくなったりと、験を担ぐとむしろろくなことがおきない。
験を気にするあまり、時に人は大事なものを見失ってしまう。歪なファッションや習慣を身につけてしまったり、そのうちにも他人にも縁起の悪いものを排除しようと強要を始めてしまったり。
それでも現実世界は、盲目的に言霊の影響に引き摺られていく。糸色望のもとに、ヒステリックに狂ったネオ日教組の手が伸びる。
「絶望先生! 教育の現場にこんな縁起の悪い名前がいるなんて。受験が終るまで監禁させてもらう!」
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『春の郵便配達は二度ベルを鳴らす』 原作134話
昭和82年12月27日掲載

春。それは様々なものが眠りから覚め、芽吹きのときを迎える季節。春を知らせる便りも届く頃である。
春の便りといえば、つくしや鶯である。だが、現実にはそんな穏やかなものが便りとは限らない。
変態やキャッチセールス、倒産のために増えるビルの空きテナント、熟年離婚。
そう、ブラックメールと呼ばれるものも、やはり春の便りなのだ。
そんな駄目な春の便りを前にして、木津千里が言い放つ。
「きちんと、お返事をしないといけません。」
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『晒しが丘』 原作103話
昭和82年7月25日掲載

春の次は、夏のエピソードに時間が飛ぶ。
夏休み。糸色望は宿直室でぼんやりと過ごしていた。都内23区は、23凶なので、どこにも行く気にならない。
そんな糸色望の下に、日塔奈美が旅行案内のチラシを持って現れる。北海道へ(普通に)自分の探しの旅へ行くらしい。
糸色望は、日塔奈美に強く警告する。
「旅先では自分の人間性を何かと晒してしまうのです。自分探しの旅は、自分晒しの旅になってしまうのです!」
旅では、あらゆる人間の本質が暴露されてしまう。
ものすごくルーズであることを晒してしまったり、
自己中心的な性格を晒してしまったり、
ハネムーンが自分晒しの旅となって、成田離婚なんてよくあることである。
引退したジョカトーレ選手は、カメラ引き連れてスラム街でサッカーを興じ、自己顕示欲の強い薄っぺらい人間であることを晒してしまった。
そんな糸色望に、旅行催行者である糸色倫はこう囁く。
「だったら他人が自分を晒すところが見れますよ」
心動かされた糸色望は、日塔奈美と糸色倫と共に自分晒しの旅に出る決心をする。
つづく
76891ff1.jpgfa74d19f.jpg23974126.jpg




第3期の『さよなら絶望先生』はこれまでのシリーズの延長として作られている。
画面のパースティクティブは徹底的に省略され、平面的な側面が強調されている。背景も色彩も、のっぺりとキャラクターの背後に置かれている。
そのかわりに、様々なイメージがコラージュのように重ねあわされる。初期シリーズから採用されていた和紙の質感やボリュームは、より強調的になり、あでやかな装飾が画面いっぱいに幾層にも重ねられていく。
85d51470.jpg6eb57272.jpg物語スピードは1期と2期の中間くらい。第1回放送では2.5本が放送された。やや中途半端だ。オープニングは例のよって暫定版であろう。完成版を期待したい。

全てのカットに、細かくデジタル処理が加えられるようになったのも特徴の一つである。
色彩は一度漂白され、そのうえでコントラストが増幅されている。技法としては、彩度が50%ほどマイナスし、ライティング補正を調整する。そうすることで、平凡な色彩はぐっと力を増し、滲み出るような陰影が現れるのである。
だが、そういった表現はグラフィックの分野ではありきたりであり、もはや一昔前の表現に過ぎない。
それでも、この技法が注目に値するのは、ようやくアニメが直線的で自然主義的な作画至上主義から一歩進もうという意識にある。
8d92ea2d.jpgカットの構成などは原作にあわせて描かれている。だが、漫画はコマを並べて画像をレイヤリングしていくメディアである。同じカット構造にすると、どうしても漫画のような充実した画面作りにはなりにくい。『絶望先生』らしい表現の模索は、まだまだ課題が多い。



作画部分は徹底した原作水準に合わせられている。
7fcc5147.jpg極端に伸びた首。崩れたデッサン。途切れる身体。何もかもが、原作のカットにあわせた絵のつくりである。
原作の絵画を、一枚のカットに仕上げるために、最低限の追補(動画)が加えられているだけだ。
第1期に見られたような、作り手による脚色、映像世界を広げるパースティクティブなどどこにもない。
どこまで原作に接近し、漫画で感じた印象を増幅させるか。
平面的な絵画にコラージュ的に合成されたイメージ。何もかもが、『さよなら絶望先生』という稀代の絵画表現を再現するために模索され、表現されている。
863d380d.jpg新房昭之監督は、『化物語』も同時に監督している。監督とはいえ、どこまで制作を請け負うかは、作品によってそれぞれだ。だが二本同時監督は前代未聞。相当、仕事スピードと体力がないと勤まらないはずである。



懸念もある。
75dff7f4.jpg今回の『さよなら絶望先生』はテレビ放送である。だから、作り手が自主規制に逃避するのではないか。
原作の魅力は挑発的でディープなネタの数々である。それらが公共性という名の規制に対し、表現の自粛を強いられてしまうのではないか。刺激的な風刺が、平凡で通俗的な“良心”とやらに置き換えられ、薄められてしまうのではないか。
自主規制ほど退屈なものはない。炎上(焼け太り)してこそ『さよなら絶望先生』だ。どうせなら、放送不能でボートの画像が流れるくらいの表現に期待したい。

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作品データ
監督:新房昭之 原作:久米田康治
副監督:龍輪直征 キャラクターデザイン・総作画監督:守岡英行
シリーズ構成:東富那子 チーフ演出:宮本幸裕 総作画監督:山村洋貴
色彩設計:滝沢いづみ 美術監督:飯島寿治 撮影監督:内村祥平
編集:関一彦 音響監督:亀山俊樹 音楽:長谷川智樹
アニメーション制作:シャフト
出演:神谷浩史 野中藍 井上麻里奈 谷井あすか
   真田アサミ 小林ゆう 沢城みゆき 後藤邑子
   新谷良子 松来未祐 上田耀司 水島大宙
   矢島晶子 杉田智和 後藤沙緒里 寺島拓篤



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■2009/07/05 (Sun)
第3次世界大戦勃発。東京を始めとする日本の各都市は、世界から爆撃の中心地となり、紅蓮の炎に包まれた。
放射能に汚染されたかつての爆心地は、ブラックスポットと呼ばれ、現在も巨大な壁に隔離されている。汚染区域は「街(シティ)」からも隔絶され、東京の夜に真っ黒な闇を作り出していた。
だがそんな荒れ果てた大地にも、いつの間にか人が住み着くようになった。
多くは大気汚染によりすぐに死亡したが、まもなく、その彼らの中から不思議な能力を持つ者が現れ始めた。
火、風、重力。彼らはあらゆる超自然的力(フラグメント)を自由に操る。
シティに住む人々は、彼らを畏敬の念と共に「ニードレス」と呼んだ。
56ff4516.jpgba690045.jpg2ddf2c9c.jpg




cf606755.jpg2b3ff432.jpgd45a050a.jpg




『NEEDLESS』は激しいアクションが連発するアニメーションである。主人公達の下には、刺客と称される特殊能力を持った超人が次々に現われ、凄まじい戦いを繰り広げる。
超人的な技が交差し、圧倒的なアクションがぶつかり合う。
d518e2a6.jpgなぜ、今この作品を描かなければならかったのか。その回答が、明らかにされるときがくるかもしれない。時代と作品の相互性がどこかで示されるかもしれない。でなければ、あまりにも時代錯誤だ。作り手による、なんらかの思惑が、必ずあるはずだ。



だが、見た目の激しさと裏腹に、『NEEDLESS』という作品自体に、まったく独創性を感じない。
キャラクターのデザインはどれも仰々しく、派手なファッションとベタ塗りのような極彩色で描かれているが、その実体は単調だ。
どこかで見た台詞回し。どこかで見た演技様式。どこかで見たカット構成。どこかで見たドラマ設計。
何もかもに既視感を感じる。果たしてこれはオリジナル作品だろうかと首を傾げたくもなる。
直線が多用されるキャラクターだが、物語も直線的に滑り落ちていく。物語の起伏に意外な波が起きる気配はなく、一直線に進み、一直線に収束していく。昨今の個性的なアニメーションが作られるようなった最中において、信じられないくらい単調な作品だ。
見た目の派手さやキャラクターの仰々しさとは真逆の印象に、奇妙なくらい新鮮さを感じない作品である。
70725113.jpg188634f6.jpgギャグパートはアメリカン・コメディのように大味で強引。
人物名はほとんどが西洋名だ。西洋コンプレクスがあからさまに現れている。

c3acf357.jpg『NEEDLESS』は、すべて既存のイメージだけで構築された作品だ。
物語の主要な舞台である世紀末的風景。その原因として語られる第3次世界大戦。悪の支配者と戦おうとするレジスタンスの存在。どれも、20世紀の漫画世界でうんざりするほどコピーされた設定である。
48565acd.jpgキャラクターたちはそれぞれ特徴的な能力、必殺技を持っているが、その全てにおいて既視感がある。
「このキャラクター、別の漫画で見たな」「この必殺技、別の漫画で見たな」という既視感に対し、新たな挑戦はなく、そのまま再現されて描かれてしまっている。
『NEEDLESS』で見た光景は、なにもかもがすでに別のアニメーションの中で間違いなく描かれたものばかりだ。
『NEEDLESS』という作品を制作し、わざわざ繰り返す必要があったのだろうか。
85d5ae71.jpg激しいアクション。繰り出される必殺技。だがどれもこれも、見たことがある。意外性がまったくない。この作品におけるオリジナルの部分とは、どこなのだろう。もしかして、我々の既存の認識そのものを突きつけるのがこの作品のテーマなのだろうか。


『NEEDLESS』はテンプレートと呼ばれる設定に対して、ほとんど無抵抗のままアウトプットされた作品だ。作家としてのオリジナルの部分はどこにあるのか、美術家としての主体性と主張はどこにあるのか。
最新のアニメーションなのに、20年近く前の再放送作品を見ているかのような、奇妙な感覚に引き摺られてしまった。
確かに、世紀末的風景を舞台としたSF冒険ものは、かつてアニメーションで大いに流行した題材である。
ef258154.jpgやがて迫ってくる21世紀未来への不安、世界の核開発の驚異、SFの業界的な流行。当時描かれていたSFアニメーションは、その時代が持っていたエネルギーが反映されている。
だが、時代はとうに変わっている。子供でも、代用的な不安の解消を必要とせず、時代はもっと直接的な問題に対して向き合おうという準備ができている。将来の不安や、世界の不安。現代は、もっと具体的な問題と向き合う覚悟ができている。戯れの世界でも、代用的なSF冒険物語などもはや必要としていないのだ。
d85c85e5.jpg単純な勧善懲悪の物語だが、女性キャラは性的な部分を強調的に描かれている。児童ポルノ法に対する反逆的なメッセージだろうか。ちなみに、画像検索に掛けると、一番にエロ画像が出てきた。我々をそういった方面に誘っているのだろうか。


なのに、『NEEDLESS』はかつて体験した物語を、2次創作物のように、一切のフィルターを通さずアウトプットされた。
なぜ、今この作品でなければならなかったのか?
アニメシリーズすべてを鑑賞し終えた後に、我々に驚くような回答が与えられるのだろうか。
今後の展開に望みを託したいと思う。

作品データ
監督:迫井政行 原作:今井神
キャラクターデザイン:加藤裕美 総作画監督:小堺能夫
シリーズ構成:西園悟 脚本:西園 悟 江夏由結 テクニカルディレクター:沼田誠也
美術監督:岡本有香 色彩設計:上村修司 撮影監督:松井伸哉
音楽:加藤達也 飯塚昌明 音響監督:高桑 一
アニメーション制作:マッドハウス
出演:子安武人 喜多村英梨 遠藤 綾 伊瀬茉莉也 伊藤健太郎
   加藤英美里 内海賢二 東地宏樹 豊口めぐみ
   谷山紀章 後藤沙緒里 牧野由依 茅原実里



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