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■2013/03/31 (Sun)
ゲーム■
今回は趣向を変えて、WiiUのMiiverseで絵を描く過程を追っていこう。
Miiverseとは?
WiiUを起動すると、テレビ画面にはいくつかのタイトルのサムネイルが浮かび上がり、その周囲に一杯のMiiが取り囲む。これが『わらわら広場』と呼ばれるスペースである。浮かび上がっているサムネイルは、WiiUで発売、あるいは配信しているタイトルで、このサムネイルをクリックすると中を覗くことができる。中はユーザー達が情報や意見をやりとりするコミュニティスペースとなっており、このコミュニティスペースが『Miiverse』である。
ここでは100字のコメントと小さな画像を描くことができて、ちょっと見たところ、ツイッターに似たインターフェイスである。ツイッターとの相違点は、特定のゲームのコミュニティに特化したところ。それから「そうだね」ボタンが設置されており、特にコメントがなくてもこれを押すことで共感を示すことができるようになっている。ツイッターとフェイスブックの要素を少しずつ持っていると見ればいいだろう。
短いコメントでも、「そうだね」を押してもらえるとなかなか嬉しい気持ちになるものである。
Miiverseのサービスが始まって以来、案の定というか抜きん出た技術を持った絵師達が素晴らしい画像を投稿しはじめ、特定のコミュニティはほとんど絵師たちによる作品発表の場と化し、文字投稿の存在を圧倒してしまっている。pixivやニコニコ動画と同じような様相や傾向を持ち始めている、というべきだろうか。
しかしMiiverseはまだpixivやニコニコ動画ほど一部の権威的なユーザーの色に毒されておらず、芽吹いたばかりの文化の素朴さをまだ持っている。確かに一部の凄まじい技巧を持った絵師たちの投稿があるものの、まだそれほど排他性を目的とした批評などは育っておらず、ユーザーの感覚は穏やかで巧い絵も下手な絵もまあまあな絵も並列に並び、いっしょくたに楽しもうという印象が残っている。
将来的にはそういった穏やかさはなくなってしまうかもしれないが――今はこの穏やかさに積極的に参加して楽しみたい。
MiiVerseで絵を描く
というわけで、今回はこのMiiverseで絵を描いてみようと思う。
普段、ブログを読みに来ている人は(そんな人いるのか?)察しだと思うが、私は絵を描くようなタイプではないし、技術など全くない。平凡無個性的なキャラクターを何とか描けるくらいだろうか。
それでもある程度丁寧に描けばまあまあそこそこの絵くらい仕上げることはできるし、Miiverseではまあまあそこそこの共感をいただいている。
絵を描くとこは難しく、石にかじりつく覚悟の修行がなければ本当の意味で会得することはできないが、丁寧に形さえ整えて描けば誰でもまあまあそこそこの絵は描ける。その実証例を、説明つきでここで過程を追っていこうと思う。
まず完成形を。『けいおん!』の主人公平沢唯だ。
私は技術がないので、細かい描写はできない。Miiverseの中には、存在自体がオーパーツというくらいうまい人は一杯いるのだが、そういった絵を再現することはできない。しかしこの程度なら描けるし、おそらく誰にでも描けるだろうと思う。これ以上にうまい絵を描こうと思ったら、実質的な絵の修行と長い年月が必要だ。
最初はざっくり輪郭線。
Miiverseにはレイヤーなどというものはない。ラフを積み重ねて壮大な絵巻を描くことはまず無理だ(できる人はできるが)。大雑把に形が見えてきたら、どんどん整えて完成形に持ち込んでいった方がいい。
Miiverseの絵師の中には、ラフもなしに、いきなり一発書きに近い感覚で絵を描く人もいるようだが、それは本当に絵のうまい人なので参考にしない。
ついでにツールと言えばペンと消しゴムだけ。拡大機能もない。最低限のツールしかない。使い勝手のいいツールとはいえない。
最初は顔の輪郭線を。
じわじわと形を整えていく。
絵を描く際には必ずお手本を目の前に置くべきだ。普段から絵に親しみ慣れている人ならば問題ないが、私はそういったタイプではなく、お手本を目の前に置かないとまったく描けない。お手本を目の前に置き、元の描き手の癖をよくよく確かめながら絵を描いていけば、それなりにいい感じの絵ができる。輪郭線一つ取っても人によって随分癖があるので、たかが輪郭線と思わず、元絵をよく見てじっくり描き込んでいって欲しい。最初の一歩目から躓くことのないように。
次に目を描く。目元はもっとも慎重に描くべき部分だ。ほんのちょっとの差で深刻なくらい絵の印象が変わってしまう。
Miiverseはあまり大きな画像は作れない。この辺りは、ほとんどドット画感覚で、ぎりぎりまでこだわって修正を入れたい。
『けいおん!』キャラクターの目は、やや上くらい。最初のラフではずいぶん下にしてしまったので、位置に修正を入れながら描写していく。
目の中のタッチ線は、ちょっと描いてみたが、汚れにしか見えなかったので途中で消した。
目元を描いてから、やっぱり輪郭線がずれていたことに気付く。後にすると修正不能になるので、今のうちに直しておく。
よく目鼻口のバランスがおかしいことに気付くが、一つ一つを消していけば、どのパーツの位置がおかしいかわかる。バランスは大切だから、慎重に、位置を決めて。今回は正面顔だったので簡単に修正できた。
頬のタッチ線は、うまく再現できなかったので省略。
髪の毛を描いていく。ここで私がよくやらかす失敗は、輪郭線と頭のラインがずれて、ヅラを被っているような絵にしてしまうことだ。今回は……まあまあうまくいったようだ。
前髪と髪留めを描き終えたところで、眉毛と二重まぶたを書き忘れていたことに気付く。うっかり忘れるところだった。
髪留めを描くと何となくそれっぽくなる。
平沢唯といえばふんわりした髪のボリューム。顔が似ている憂を描き分ける時のポイントでもある。普段キャラクターを描く時よりも、頭を少し大きめに、ふわふわした印象を心がけて。
また仕上げの想定してラインを大きめに描いておく。
服を描いていく。首からはじめて襟とネクタイを、ブレザーを描き込んでいく。原画のネクタイの丸みのある描き方をよく見て描く。少ししか見えないが、平沢唯の特徴である、丸みのある肩を意識して。
ブレザーは原画では黒に近い紺色。髪の毛よりさらに一段太い線で描いておく。
服がすっかり描けてから、首の後ろの髪を書き足していく。ラフで描けるならどちらでもいいが、体の線を確定してから描かないと位置が決められないので、今回の場合は体を描いて、それから髪の毛を描く。
ようやく線画が完成。髪の毛のディティールを書き足していく。
濃淡の表現にトーンを使用する人は多いが、私はこの技術をまったく使えない。トーンを作成する際、特別な道具を使用するわけではない。手動で規則正しくドットを打ち込んでいくのである。
しかし私はこの正確にドットを打っていく作業はまったく駄目である。どうしても狙ったポイントに点を打つことができず、この技術を習得することができなかった。(もはや誰もが当たり前のようにトーンを使用しているが、ここに日本人の手先の器用さを感じてしまう)
そこで点描である。点描、といっても、ちょんちょんちょんと点を打っていくだけでもので、技術とすら呼べない簡単な方法である。簡単な技術だが、点の打つ量次第で濃淡を表現でき、しかもMiiverseの画像はあまり大きくないので、全体を細かく点を打つのにさほどの時間も労力もかからない(“大きな画像が作れない”という問題がここで利点となって出てくる)。トーン技術のない人には点描はお勧めの技法である。
では実作。どこからでもいいので点を打っていく。髪の毛のラインを太めに描いたのは、点描で作った濃淡で線が埋没してしまわないようにである。線画だけだと太すぎに見えたラインも、点描を打っていくと馴染んでいく。
ブレザーは髪の毛より濃い点描で。影部分を真っ黒に塗りつぶし、その濃さを基準に点を打っていく。襟の部分は制作の過程で見えなくなってしまうので、さらに太い線で縁取りをしておく。
光の当たる肩部分は点をやや少なめに。点の打ち方で濃淡を表現できる実例である。
いよいよ完成。光が当たる部分の点描を少し消して、シャツ部分の影を書き足して完成。
なかなかいい感じの絵ができあがったが、投稿すると身バレしてしまうので、ここまで来て全削除。
描くのにかかったのは1時間程度。むしろ、ブログ用にカメラで撮影した画像の歪みを修整するのに時間がかかった。
右は完成までの過程をGIF動画にしたもの。
絵を本格的に学ぼうと思ったら、何年もかけて修行しなければならない。
しかし、私が今回見せた程度の絵ならば、修行など必要なく、原画をよく見て丁寧に描けば誰にでも描けるものである。絵がうまくなりたいと思っている人に本格的な絵の指南はできないが、まあまあの絵を描くための大雑把な方法と、その実証を示すことくらいならできる。というか、私の力などそれくらいなものだ。
共感をもらえる絵を描きたいと思っている人は、もう少し丁寧に、自分がいま描いているものの形を正しながら。それだけでずいぶん変わるものである。
いい感じの絵を描き、それなりの共感をもらって、Miiverseをより楽しんでもらえば幸いである。
Miiverseとは?
WiiUを起動すると、テレビ画面にはいくつかのタイトルのサムネイルが浮かび上がり、その周囲に一杯のMiiが取り囲む。これが『わらわら広場』と呼ばれるスペースである。浮かび上がっているサムネイルは、WiiUで発売、あるいは配信しているタイトルで、このサムネイルをクリックすると中を覗くことができる。中はユーザー達が情報や意見をやりとりするコミュニティスペースとなっており、このコミュニティスペースが『Miiverse』である。
ここでは100字のコメントと小さな画像を描くことができて、ちょっと見たところ、ツイッターに似たインターフェイスである。ツイッターとの相違点は、特定のゲームのコミュニティに特化したところ。それから「そうだね」ボタンが設置されており、特にコメントがなくてもこれを押すことで共感を示すことができるようになっている。ツイッターとフェイスブックの要素を少しずつ持っていると見ればいいだろう。
短いコメントでも、「そうだね」を押してもらえるとなかなか嬉しい気持ちになるものである。
Miiverseのサービスが始まって以来、案の定というか抜きん出た技術を持った絵師達が素晴らしい画像を投稿しはじめ、特定のコミュニティはほとんど絵師たちによる作品発表の場と化し、文字投稿の存在を圧倒してしまっている。pixivやニコニコ動画と同じような様相や傾向を持ち始めている、というべきだろうか。
しかしMiiverseはまだpixivやニコニコ動画ほど一部の権威的なユーザーの色に毒されておらず、芽吹いたばかりの文化の素朴さをまだ持っている。確かに一部の凄まじい技巧を持った絵師たちの投稿があるものの、まだそれほど排他性を目的とした批評などは育っておらず、ユーザーの感覚は穏やかで巧い絵も下手な絵もまあまあな絵も並列に並び、いっしょくたに楽しもうという印象が残っている。
将来的にはそういった穏やかさはなくなってしまうかもしれないが――今はこの穏やかさに積極的に参加して楽しみたい。
MiiVerseで絵を描く
というわけで、今回はこのMiiverseで絵を描いてみようと思う。
普段、ブログを読みに来ている人は(そんな人いるのか?)察しだと思うが、私は絵を描くようなタイプではないし、技術など全くない。平凡無個性的なキャラクターを何とか描けるくらいだろうか。
それでもある程度丁寧に描けばまあまあそこそこの絵くらい仕上げることはできるし、Miiverseではまあまあそこそこの共感をいただいている。
絵を描くとこは難しく、石にかじりつく覚悟の修行がなければ本当の意味で会得することはできないが、丁寧に形さえ整えて描けば誰でもまあまあそこそこの絵は描ける。その実証例を、説明つきでここで過程を追っていこうと思う。
まず完成形を。『けいおん!』の主人公平沢唯だ。
私は技術がないので、細かい描写はできない。Miiverseの中には、存在自体がオーパーツというくらいうまい人は一杯いるのだが、そういった絵を再現することはできない。しかしこの程度なら描けるし、おそらく誰にでも描けるだろうと思う。これ以上にうまい絵を描こうと思ったら、実質的な絵の修行と長い年月が必要だ。
最初はざっくり輪郭線。
Miiverseにはレイヤーなどというものはない。ラフを積み重ねて壮大な絵巻を描くことはまず無理だ(できる人はできるが)。大雑把に形が見えてきたら、どんどん整えて完成形に持ち込んでいった方がいい。
Miiverseの絵師の中には、ラフもなしに、いきなり一発書きに近い感覚で絵を描く人もいるようだが、それは本当に絵のうまい人なので参考にしない。
ついでにツールと言えばペンと消しゴムだけ。拡大機能もない。最低限のツールしかない。使い勝手のいいツールとはいえない。
最初は顔の輪郭線を。
じわじわと形を整えていく。
絵を描く際には必ずお手本を目の前に置くべきだ。普段から絵に親しみ慣れている人ならば問題ないが、私はそういったタイプではなく、お手本を目の前に置かないとまったく描けない。お手本を目の前に置き、元の描き手の癖をよくよく確かめながら絵を描いていけば、それなりにいい感じの絵ができる。輪郭線一つ取っても人によって随分癖があるので、たかが輪郭線と思わず、元絵をよく見てじっくり描き込んでいって欲しい。最初の一歩目から躓くことのないように。
次に目を描く。目元はもっとも慎重に描くべき部分だ。ほんのちょっとの差で深刻なくらい絵の印象が変わってしまう。
Miiverseはあまり大きな画像は作れない。この辺りは、ほとんどドット画感覚で、ぎりぎりまでこだわって修正を入れたい。
『けいおん!』キャラクターの目は、やや上くらい。最初のラフではずいぶん下にしてしまったので、位置に修正を入れながら描写していく。
目の中のタッチ線は、ちょっと描いてみたが、汚れにしか見えなかったので途中で消した。
目元を描いてから、やっぱり輪郭線がずれていたことに気付く。後にすると修正不能になるので、今のうちに直しておく。
よく目鼻口のバランスがおかしいことに気付くが、一つ一つを消していけば、どのパーツの位置がおかしいかわかる。バランスは大切だから、慎重に、位置を決めて。今回は正面顔だったので簡単に修正できた。
頬のタッチ線は、うまく再現できなかったので省略。
髪の毛を描いていく。ここで私がよくやらかす失敗は、輪郭線と頭のラインがずれて、ヅラを被っているような絵にしてしまうことだ。今回は……まあまあうまくいったようだ。
前髪と髪留めを描き終えたところで、眉毛と二重まぶたを書き忘れていたことに気付く。うっかり忘れるところだった。
髪留めを描くと何となくそれっぽくなる。
平沢唯といえばふんわりした髪のボリューム。顔が似ている憂を描き分ける時のポイントでもある。普段キャラクターを描く時よりも、頭を少し大きめに、ふわふわした印象を心がけて。
また仕上げの想定してラインを大きめに描いておく。
服を描いていく。首からはじめて襟とネクタイを、ブレザーを描き込んでいく。原画のネクタイの丸みのある描き方をよく見て描く。少ししか見えないが、平沢唯の特徴である、丸みのある肩を意識して。
ブレザーは原画では黒に近い紺色。髪の毛よりさらに一段太い線で描いておく。
服がすっかり描けてから、首の後ろの髪を書き足していく。ラフで描けるならどちらでもいいが、体の線を確定してから描かないと位置が決められないので、今回の場合は体を描いて、それから髪の毛を描く。
ようやく線画が完成。髪の毛のディティールを書き足していく。
濃淡の表現にトーンを使用する人は多いが、私はこの技術をまったく使えない。トーンを作成する際、特別な道具を使用するわけではない。手動で規則正しくドットを打ち込んでいくのである。
しかし私はこの正確にドットを打っていく作業はまったく駄目である。どうしても狙ったポイントに点を打つことができず、この技術を習得することができなかった。(もはや誰もが当たり前のようにトーンを使用しているが、ここに日本人の手先の器用さを感じてしまう)
そこで点描である。点描、といっても、ちょんちょんちょんと点を打っていくだけでもので、技術とすら呼べない簡単な方法である。簡単な技術だが、点の打つ量次第で濃淡を表現でき、しかもMiiverseの画像はあまり大きくないので、全体を細かく点を打つのにさほどの時間も労力もかからない(“大きな画像が作れない”という問題がここで利点となって出てくる)。トーン技術のない人には点描はお勧めの技法である。
では実作。どこからでもいいので点を打っていく。髪の毛のラインを太めに描いたのは、点描で作った濃淡で線が埋没してしまわないようにである。線画だけだと太すぎに見えたラインも、点描を打っていくと馴染んでいく。
ブレザーは髪の毛より濃い点描で。影部分を真っ黒に塗りつぶし、その濃さを基準に点を打っていく。襟の部分は制作の過程で見えなくなってしまうので、さらに太い線で縁取りをしておく。
光の当たる肩部分は点をやや少なめに。点の打ち方で濃淡を表現できる実例である。
いよいよ完成。光が当たる部分の点描を少し消して、シャツ部分の影を書き足して完成。
なかなかいい感じの絵ができあがったが、投稿すると身バレしてしまうので、ここまで来て全削除。
描くのにかかったのは1時間程度。むしろ、ブログ用にカメラで撮影した画像の歪みを修整するのに時間がかかった。
右は完成までの過程をGIF動画にしたもの。
絵を本格的に学ぼうと思ったら、何年もかけて修行しなければならない。
しかし、私が今回見せた程度の絵ならば、修行など必要なく、原画をよく見て丁寧に描けば誰にでも描けるものである。絵がうまくなりたいと思っている人に本格的な絵の指南はできないが、まあまあの絵を描くための大雑把な方法と、その実証を示すことくらいならできる。というか、私の力などそれくらいなものだ。
共感をもらえる絵を描きたいと思っている人は、もう少し丁寧に、自分がいま描いているものの形を正しながら。それだけでずいぶん変わるものである。
いい感じの絵を描き、それなりの共感をもらって、Miiverseをより楽しんでもらえば幸いである。
追記:
この記事を公開して間もなく、少しだけど読みに来る人がやってきた。しかし調べてみると、そのほとんどが「トーンの作り方」という検索ワードだった。
私はMiiverseでトーンを作成することができないのだけど、知識としては理解しているので、その方法について少し補足説明しようと思う。
まず右の図を見てもらいたい。Miiverseを拡大するとこんな感じですよ、というイメージだ(Miiverseには拡大ツールはない)。見てわかるように、黒の部分が塗ったところ、白が塗らずにおいたところである。これを、細かいドット単位でやればいいのである。
付属のタッチペンではやりづらいので、爪楊枝など、細くて画面を傷つけないものがいい(私も点描を打つ時は爪楊枝を使用する)。そういう爪楊枝のような先の細いもので一つ一つ、右図のように点を打っていくのである。そうすれば、トーンはできあがる。特別な道具は必要ではなく、ただただ丁寧に、正確に打っていけばトーンはできあがる。
もちろんトーンには様々なパターンが存在するので、右図のような網目状のパターンだけではなく、規則正しい縦線を並べたパターンなど、それはそれぞれで研究して欲しい。
もう一つポイントとしては、爪楊枝のような細かい道具を使っても、どうしても狙ったところに点が打てず、ペンの染みみたいに広がってしまう時がある。そういう時は、消しゴムで少しずつ削って調整していく。少し点を打って、広がってしまったら消しゴムで削る、これを繰り返すのである。
職人的な技術を身につけた絵描きは、どうやら消しゴムで削らずとも狙ったところに正確な点を打てるようだ。トーン作成技術にも、習熟度が深く関係しているらしく、そこまで正確な点を打てるようになればトーン作成は速やかにできあがるだろう。
Miiverseは大きな画像が作れない。どちらかといえば、ドットの粗い絵しか作れない。だからドット単位で点を打ち、トーンを作って絵を完成させることが可能なのである。意欲のある人はトーン作成にも挑戦して欲しい。トーン作成がうまくいけば、洗練された美しい濃淡を持った画ができあがるはずだから。
私がトーンを作れないのは、どうしても狙ったところに点を打てず、点を打とうとしても染みみたいに広がってしまうからだ。だから点描を打つ方法をとっている。
点描を打つ方法なら、厳しい訓練も、神経質に画面と向き合う必要はなく、簡単にできてしかも濃淡を表現できるからだ。一言でいえば、手っ取り早いから点描を使っている。だから私は点描を打つ方法を推奨しているが、トーン作成した作品の趣の良さもあるのは確かだし、そういった完成型を目指しているのなら、是非とも練習してみてほしい。
追記:2013年4月11日
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