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■2009/02/24 (Tue)

5ae527be.jpg1999年 東南アジア某国
国連平和維持軍のレイバーが、何者かに襲撃を受けた。
指揮者の柘植は、ただちにモニターで周辺の状況を確認する。すでに、ゲリラ部隊に取り囲まれている。
「ゴングゼロより本部。発砲の許可を要請する」
4e024239.jpg「発砲は許可できない。全力で回避せよ」
「回避不能。本部、聞こえるか!」
しかし、それ以上の応答はない。
レイバー隊を取り囲むゲリラ部隊が、一斉に射撃を開始する。
柘植はなす術もなく、そこから一歩も動けない。レシーバーに、部下達の悲痛な叫びがこだます。
柘植は、命令を無視して衝動的に応戦をする。
やがて、銃撃は収まった。
何もかもが沈黙する。
たった一人きりで生き残った柘植は、損傷したレイバーの中から脱出する。
外では、雨が降っていた。
柘植は周囲を見回す。
あれだけ激しかった戦闘。だが、どこにも戦闘の影は見付からなかった。
06d843a9.jpg
ラーダーを脱出した柘植は、茫然とする。あれだけ激しいと思えた戦闘のあとは、どこにもなかった。
背後には、カンボジアの巨顔遺跡が柘植を見下ろしている。巨顔遺跡は、神の象徴だ。


11b6b23b.jpg4年後。東京。
突如、横浜ベイブリッジがミサイルで爆撃された。
いったい誰が? 何の目的で?
だが、どこからも犯行声明はなく、状況と憶測だけが錯綜する。
そんな最中、一人の男が特車2課の後藤隊長を訪ねていた。
1ed779b6.jpg男は自衛隊陸幕調査別室の荒川と名乗った。自衛隊の内部観察官だ。
荒川は、後藤に今回の事件の首謀者の名を告げ、協力を求めてきた。
事件の中心人物の名は、柘植行人。ベイブリッジ爆破グループの中心人物であり、荒川が全力で捜索する人物であった。
だが、その所在は不明なまま、事件だけが進行していく。
7b97f9ef.jpgモニターの映像が繰り返し描かれる。現実とモニター世界との境界線の危うさを表現する。どちらも危うい現実。荒川は「吹っ飛んだベイブリッジは現実だ」と指摘する。



映画『パトレイバー2』が製作されたのは1993年だ。あれからすでに十数年の時が流れている。
だが、『パトレイバー2』が描く都市の景観は圧巻だ。当時の東京の姿を、とてつもない観察眼で接写している。
映画監督押井守が常に主張し続けてきたことだが、アニメの画面には意図したものしか描かれない。
だから、徹底的に“何か”を描いて、画面を埋めなければならない。
では、何を描くのか。
押井守は画面のすべてを徹底的にコントロールし、あらゆるサインを込める。
押井守の映画は、カットの一つが一つの哲学であり、思想であるのだ。
96535190.jpg哲学的な映画だが、少なからず“笑い”もある。押井守はかつてタイムボカンシリーズ、うる星やつらシリーズを手がけ、笑いの感性は極めて高い。



現実の世界は、いつの間にかパトレイバーが描く未来世界を飛び越えてしまった。
だが、『パトレイバー2』で語られたテーマは、現在でも重く響いてくる。
日本の平和と、国防意識。
それから現実とモニター世界の錯乱。
あれから数十年の時が過ぎているのに、日本を取り巻く状況はなにひとつ変わっていない。
いや、多少の変化の兆しはある。
中心的言論と、相応する影響力を持っていたテレビは、完全に軸が折れ、狂信と化して、自身がいかに正しいかを喚くだけの産物となってしまった。
現実と非現実の危うさは、現代でも同様に語られるべきテーマである。

201ee2d0.jpg95b92dae.jpg水族館の会合のあと、後藤は別れ際に、荒川に訪ねる。
「奴の最終的な目的って、何なんだろうな。奴さん一人で、戦争でもおっぱじめるつもりか」
「戦争だって? そんなものはとっくに始まっている。問題なのは、いかにけりをつけるか。それだけだ」
荒川は、なにか宣言でもするかのように、海岸線を見詰めながら答えた。

776c2fa4.jpg「後藤さん。警察官として、自衛官として、俺たちが守ろうとしているものって何なんだろうな。前の戦争から半世紀……。俺もあんたも生まれてこのかた、戦争なんてものは経験せずに生きてきた。平和。俺たちが守るべき平和。だが、この国のこの街の平和っていったいなんだ。かつての総力戦と、その敗北。米05de0685.jpg軍の占領政策。ついこのあいだまで続いていた核抑止による冷戦とその代理戦争。そして、今も世界の大半で繰り返されている内戦。民族衝突。武力紛争。そういった無数の戦争によって構成され、支えられてきた血まみれの経済的繁栄……。それが俺達の平和の中身さ。戦争への恐怖に基づく、なりふり構わない平和。正e39befb1.jpg当な代価を、よその国の戦争で支払い、そのことから目を逸らし続ける、不正義の平和」
「そんなきな臭い平和でも、それを守るのが俺達の仕事さ。不正義の平和だろうと、正義の平和より、よほどマシだ」
「あんたが正義の戦争を嫌うのはよくわかるよ。かつてそれを口にした連中にろ25be7d03.jpgくな奴がいなかったし、その口車に乗って酷い目にあった人間のリストで、歴史の図書館は一杯だからな。だが、あんたは知っているはずだ。正義の戦争と、不正義の平和の差は、そう明瞭なものではない。平和という言葉が、嘘吐きたちの正義になってから、俺たちは俺達の平和を信じることができずにいる。戦争が平和を生むように、平和もまた戦争を生む。単に戦争でないというだけの消極的で空疎な平和は、いずれ実体としての戦争によって埋め合わされる。そう思ったことはないか? その成果だけはしっかり受け取っていながら、モニターの向うに戦争を押し込め、ここが戦線の単なる後方に過ぎないことを忘れる。いや、忘れた振りをし続ける。そんな欺瞞を続けていると、いずれは大きな罰が下る、と」
f05831f1.jpga9f597f1.jpg戒厳令シーンのある一連のカット。
戦車の上の自衛官と、オフィスビルのサラリーマン。どちらも「あれはなんだろう?」というような目で見ている。どちらも、目の前の現実に対して、受け入れられていない様子が描かれる。

『パトレイバー2』が語る平和論は、現代においても決して無視することができない。
日本の平和はあるときから、いや《占領下での平和》が始まったときから、欺瞞に基づくものだった。
危うい均衡の上に成り立った、ただ状況が戦闘ではないというだけの平和。
世界の勢力と均衡が崩されれば、ただちに保障を取り消される危うい平和。
我々はそんな危うさの上に立ち、気付きつつも知らない振りとして、身勝手に平和を叫んでいるだけに過ぎない。
685a000f.jpgそもそも存在の曖昧な自衛官と、治安を守る警察官。最終的には、警察官と自衛官という対立となり、後藤は自らの職務を果たすために活動する。
戦争を題材にした映画だが、アクションシーンは僅少だ。あくまでも日本の平和論が物語の中心となっている。そのために、テレビシリーズ版のキャラクターはほとんど登場してこない。
映画は、まるで突きつけるように、平和の崩壊をシュミレーションしてみせる。
都市に戒厳令が敷かれ、空中に戦闘ヘリが舞い、往来を戦車が立ち塞がる。
自衛隊内のタガが外れ、守るべきものも戦う相手も定めないままの、ただのデモンストレーションに過ぎない戒厳令が敷かれてしまう。
東京の風景に、戦争の風景がじわりじわりと侵食する。
だが、東京は相変わらず日常を進行させる。
戦争と平和が、奇妙に交じりあって日常を合成する。あきらかな戦争の風景が都市に同居しているのに、都市は相変わらずの日常を続けている。
あまりにも奇妙で、現実感のない平和。それが、我々が過ごしている平和の実体なのだ。
だが、映画は警察官を主人公としている。
後藤は、決して荒川と柘植に同調も迎合もせず、あくまでも警察官として、“欺瞞だらけの平和”を維持しようとする。

作品データ
監督:押井守 原作:ヘッドギア
音楽:川井憲次 脚本:伊藤和典
出演:大林隆之介 榊原良子 冨永みーな 古川登志夫
    池水通洋 二又一成 郷里大輔 千葉繁
    阪脩 西村智道 仲木隆司 立木文彦
    安達忍 小島敏彦 竹中直人 根津甚八

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突っ込みどころ

『パトレイバー2』には致命的な大ミスがある。
静止画ではわかりづらいが、キャラクター(ヘルハウンド)と画面の動きがずれてしまっている。ミスとしては、あまりにも大きい。
c0d079a1.jpg4ff8c201.jpgヘルハウンドが過ぎ去ってから、カメラが追いかける。本来ならば、ヘルハウンドとカメラが一緒に動くべきカット。大きな見せ場だけに、ミスは致命的だ。
















もう一つは大きなミスではないが《UN》の文字の塗り忘れ。
c149fb4f.jpg
大きなミスでもないが、見るたびに気になってしまう。
見にくい場合は、クリックすると、大きな画像で表示される。






 

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