■ 最新記事
(08/15)
(08/14)
(08/13)
(08/12)
(08/11)
(08/10)
(08/09)
(08/08)
(08/07)
(08/06)
■ カテゴリー
お探し記事は【記事一覧 索引】が便利です。
■2011/05/31 (Tue)
オリジナル・アニメ・DVD■
もしかして、まだアニメ化を疑っている人いませんか?
どうしてこうなってしまったのか――。あれは10年前。ある作家の元に思いがけない知らせが届いた。
「おめでとうございます、先生! アニメ化です!」
あれは幻聴だったのか、エイプリルフールの悪戯だったのか。アニメ化の話題はそれきりふっつり途切れて、あたかも初めからそんな話などなかったかのように扱われ、ただちに人々の意識の中から忘却した。
思えばサンデー時代は苦難そのものであった。作家とは名ばかりでその地位は果てしなく低く、単に待っているだけの編集から軽く扱われ、虐げられ、苛められ、苦労して描きあげた原稿をなくされても謝罪の言葉など一つもなく、あのサンデーキャラ全員登場するはずのCMにすら『かってに改蔵』キャラは出させてくれなかった。期待していた印税は、辛うじて生活が維持できる程度しか入ってこず、編集のほうが作家よりはるかにお金をもらっているのが漫画業界における現実である。貯金を貯めて老後の備えなどできるはずもない。
作家とはただの期間工でしかない。売れればそのわずかな間だけチヤホヤされ、売れなくなると使用済みの紙くずみたいにポイッと捨てられてしまう。人情なんて一片もない酷薄な世界である。
久米田康治はそんな漫画業界の最底辺をひたすら低空飛行し続けてきた。編集からひたすら苛められ、罵倒を浴びせられ、原稿をなくされ、CM制作で無視され、講談社に移ったとたん小学館時代の全ての作品が絶版扱いにされ、それでも眼差しの奥に宿った輝きは失われず、どん底の真っ黒な沼の底からいつか夜空に輝く星たちのようになりたいと――下ネタ漫画で輝きたいと心の底から願い、恨み、妬み続けていた。
それが、どうしてこうなってしまったのか……。いうまでもない。何もかも小学館が悪いのである。
あの頃忘れられ、失われた夢は、すっかり忘れられたタイムカプセルを知らない誰かに拾われたかのように思いがけず開かれてしまった。『かってに改蔵』連載終了から7年の時を経て、まさかのアニメ化である。
久米田康治先生、おめでとうございます。
オチのない冗談はさておき、『かってに改蔵』の原作が完結してから実に8年。「なぜこんな時期に?」と首をかしげずにはいられない作品のまさかの映像化である。
アニメ『かってに改蔵』は原作初期をベースに描かれている。キャラクターは後期の、線の数を減らした洗練された表現ではなく、連載初期の線が多く、陰影を多用してキャラクターを立体的に見せようとしていた時期をベースにしている。カットの作りは全身を捉えた舞台風のロングサイズから極端なクローズアップへと何度もジャンプを繰り返しながら描かれている。色彩は連載初期のカラーページを意識した、まるでマーカーでべったり塗りたくったような原色そのままの色で描かれ、その上に様々なフィルターが丁寧に被せられている。暗いシーンでの影はセル調の実線が消えかける滲み出るようなブラックが施され、光の差し込むシーンでは色の境界線にブルーやグリーンが淡く溶け出すような処理が与えられている。ふとすると、キャラクターにも背景にも質感を持たない単調ともいえる色彩を、撮影の効果によってこの作品特有の不思議な風合いを持った映像に仕上げている。
次回予告では特にマーカーでべったり塗ったような色彩で描かれている。茶色ならべったりと茶色、緑ならべったりと緑。まるで絵の具をチューブから出してそのまま水に薄めもせず描いたような色彩である。当時の原作の色彩を忠実に再現している。
ちなみに1話と2話で次回予告の映像は微妙に変わっている。コマ送りをしてしっかり確かめたい場面だ。
その一方、オープニング・エンディングは後期の洗練されたタッチのほうが採用されている。アニメ本編、オープニング・エンディングとでまったく違う画風が試されているのに注目である。
またアイキャッチでは「現在の久米田康治」ふうのタッチで描かれている。
エピソードは、映像化作品としては非常に勇気のあるエピソードが選抜されている。後期の『さよなら絶望先生』に続く社会風刺漫画としての要素はまだ片鱗としてわずかに見える程度でしかなく、むしろ下ネタ漫画として油の乗った、まさに第1の絶頂期ともいえるエピソードを中心に採用している。
具体的に描写するとこのブログがうっかり成人指定にされてしまいそうな、テレビのような公共的なメディアでは絶対放送できないような描写が次から次へと繰り出されていく。有り体に表現すれば、チンコである。それも子供チンコではなく、悶々と欲求のはけ口を求める成人チンコである。成人チンコが次から次へと見る者を唖然とする数で描写され、クローズアップされ、その後に作品特有の微妙な笑いを後方に残して去っていく。この頃の久米田康治が描く変態たちは、全裸がデフォルトで、ブリーフという文明的な被服はまだ獲得する前であった。
「どうせテレビ放送は絶対不可能だし、映像を買う人はそれなりの理解のある人のはずだ」という開き直りっぷりが清々しい心地よさを残していく。(ビデオの最初に、「このビデオグラムはテレビ放送バージョンとは違う……」云々の注意書きが挿入される。あれもギャグなのだろうか)
キャラクターは漫画原作の1巻~2巻をベースに描かれている。名取羽海はまだ普通の女の子だった頃で、坪内地丹はびっくりするほど頭身が高く描かれる。いずれにしても、まだ人として真っ当な時期で、勝改蔵と天才塾の一同に振り回されていた頃だ。
女性キャラクターは特にバストを強調的に描かれている。彩園すずはともかく、このタッチのお陰で羽海も(それなりに)スタイルのいい女の子のように見える。
アニメ『かってに改蔵』は徹底した原作至上主義が貫かれた作品である。原作どおりの台詞に、原作どおりの展開。原作で提示された以上のものは何もなく、イレギュラーは徹底的に排除された映像作品である。「原作ストーカー」と新房昭之に評された龍輪直征らしいデビュー作品に仕上がっている。どこまでも原作通りで、原作に忠実であろうとする、原作原理主義の性格が映像に浮かび上がってくる。まさに『かってに改蔵』の原作が好きな人が制作し、原作が好きな人のために映像化された作品である。
第1話 覚醒めた男
Aパート 詩ってるツモリ!?(愛蔵版第1巻第4話)
ある日の科特部。いつものように部員たちが、何かをするわけでもなくぼんやりとくつろいでいた。
ふと、彩園すずが坪内地丹の背中に何か張られているのに気付く。
「あら地丹くん。そのポエム、どうしたの?」
ポエム? 手鏡で背中を映してみると、確かにポエムがそこに貼り付けられていた。
「ああ、をとうとよ/君をヌク/君下多毛ことヌカれ」
地丹だけではなかった。勝改蔵は顔にポエムが、名取羽海は太股にポエムが書かれていた。
これはきっと奴らの仕業に違いない。「叫ぶしびんの会」と呼ばれる謎の詩人集団。そしてそれは科特部の敵に違いない……。
とそんな科特部の前に、件の「叫ぶしびんの会」の一同が堂々と姿を現す。
Bパート 走り出したら止まらない!?(愛蔵版第2巻第2話)
唐突に、構内に悲鳴が轟いた。科特部に飛び込んできたのは、美人で有名なクラス委員の山田さんであった。
「私……妄想されたんです!」
それはその日の登校時の出来事であった。美人で有名なクラス委員の山田さんの前に、全裸の男が突然現れて――、
「お前をオレの中で妄想してやる!」
と宣言。全裸の男は美人で有名なクラス委員の山田さんをニタニタと歪めた眼差しでじっと見つめながら妄想をはじめ、興奮したあえぎ声を漏らし、全身に汗を染み出し、その最後に――どうやら絶頂に達したようだった。
というわけなのだが、特に触られたりしたわけじゃないから、罪にも問えない。
これは伝説の妄想族「吐鬼女嬉」の連中に違いない。そしてそれは、科特部の敵だろう。勝改蔵は、「吐鬼女嬉」と戦うために、彼らが現れそうな場所に待ち伏せを張る。
Cパート 学校の海パン(愛蔵版第1巻第8話)
その学校には、古くから伝わる怪奇の伝承があった。北校舎のずっと閉鎖されたままのプール。そこで昔、生徒が溺れたそうだ。しかし、その死体が浮かび上がらず、ただ血まみれになった海パンだけが後に残されていた、という……。
第2話 美しき男たちの品格
Aパート フランスはどこだ!?(愛蔵版第1巻第6話)
「先輩! 改蔵先輩お久しぶりです!」
改蔵が街を歩いていると、唐突にサッカーユニフォームの男が声をかけてきた。改蔵の古くからの知り合いで、いま流行りの高校生Jリーガーであった。
しかし彼は、ワールドカップ代表選抜に外された直後であった。
「残念だったな、代表入り」
「どーせ僕のパスは理解されないんです……」
サッカーユニフォームの男は愕然とうなだれた。
仕方がなかった。今の日本代表では彼のキラーパスに合わせられない。なぜならば、彼がキラーパスを放つと……。
Bパート ファッション大魔王!?(愛蔵版第1巻第21話)
最近街で、怪事件が流行っているらしい。その名も、「連続セーラー服エリ立て魔」。その正体を掴むべく、オカルト専門の科特部が集まっていた。
とそんなところに、美人で有名なクラス委員の山田さんの悲鳴が雑踏を切り裂く。駆けつけてみると、美人で有名なクラス委員の山田さんのエリが逆立ちした格好でぱりぱりに固められていた。
「フフフ……。本来、セーラー服とはそのようにエリを立てて着こなすのだ」
不意に不敵で不気味な笑い声が耳に飛び込んでくる。颯爽と現れた男こそ「連続セーラー服エリ立て魔」の犯人、オシャレ先生マリオであった。
かってに改蔵 中巻
かってに改蔵 下巻
さよなら絶望先生《本家》目次ページへ
作品データ
総監督:新房昭之 監督:龍輪直征 原作:久米田康治
キャラクターデザイン:山村洋貴 メインアニメーター:岩崎安利
美術監督:飯島寿治 伊藤和宏 ビジュアルエフェクト:酒井基 色彩設計:滝沢いづみ
構成:東冨耶子 構成・脚本:高山カツヒコ 編集:関一彦
撮影監督:江藤慎一郎 音響監督:亀山俊樹 音楽:川田瑠夏
プロデューサー:宮本純乃介 アニメーションプロデューサー:久保田光俊
オープニング主題歌:水木一郎と特撮 エンディング主題歌:新☆谷良子
アニメーション制作:シャフト
出演:櫻井孝宏 喜多村英梨 斉藤千和 豊崎愛生 堀江由衣
○ 立木文彦 堀内賢雄 新谷良子 小野友樹 永田依子
○ 紗倉のり子 徳本英一郎 樋口智透 渡部由佳
○ 畑健二郎 MAEDAX
どうしてこうなってしまったのか――。あれは10年前。ある作家の元に思いがけない知らせが届いた。
「おめでとうございます、先生! アニメ化です!」
あれは幻聴だったのか、エイプリルフールの悪戯だったのか。アニメ化の話題はそれきりふっつり途切れて、あたかも初めからそんな話などなかったかのように扱われ、ただちに人々の意識の中から忘却した。
思えばサンデー時代は苦難そのものであった。作家とは名ばかりでその地位は果てしなく低く、単に待っているだけの編集から軽く扱われ、虐げられ、苛められ、苦労して描きあげた原稿をなくされても謝罪の言葉など一つもなく、あのサンデーキャラ全員登場するはずのCMにすら『かってに改蔵』キャラは出させてくれなかった。期待していた印税は、辛うじて生活が維持できる程度しか入ってこず、編集のほうが作家よりはるかにお金をもらっているのが漫画業界における現実である。貯金を貯めて老後の備えなどできるはずもない。
作家とはただの期間工でしかない。売れればそのわずかな間だけチヤホヤされ、売れなくなると使用済みの紙くずみたいにポイッと捨てられてしまう。人情なんて一片もない酷薄な世界である。
久米田康治はそんな漫画業界の最底辺をひたすら低空飛行し続けてきた。編集からひたすら苛められ、罵倒を浴びせられ、原稿をなくされ、CM制作で無視され、講談社に移ったとたん小学館時代の全ての作品が絶版扱いにされ、それでも眼差しの奥に宿った輝きは失われず、どん底の真っ黒な沼の底からいつか夜空に輝く星たちのようになりたいと――下ネタ漫画で輝きたいと心の底から願い、恨み、妬み続けていた。
それが、どうしてこうなってしまったのか……。いうまでもない。何もかも小学館が悪いのである。
あの頃忘れられ、失われた夢は、すっかり忘れられたタイムカプセルを知らない誰かに拾われたかのように思いがけず開かれてしまった。『かってに改蔵』連載終了から7年の時を経て、まさかのアニメ化である。
久米田康治先生、おめでとうございます。
オチのない冗談はさておき、『かってに改蔵』の原作が完結してから実に8年。「なぜこんな時期に?」と首をかしげずにはいられない作品のまさかの映像化である。
アニメ『かってに改蔵』は原作初期をベースに描かれている。キャラクターは後期の、線の数を減らした洗練された表現ではなく、連載初期の線が多く、陰影を多用してキャラクターを立体的に見せようとしていた時期をベースにしている。カットの作りは全身を捉えた舞台風のロングサイズから極端なクローズアップへと何度もジャンプを繰り返しながら描かれている。色彩は連載初期のカラーページを意識した、まるでマーカーでべったり塗りたくったような原色そのままの色で描かれ、その上に様々なフィルターが丁寧に被せられている。暗いシーンでの影はセル調の実線が消えかける滲み出るようなブラックが施され、光の差し込むシーンでは色の境界線にブルーやグリーンが淡く溶け出すような処理が与えられている。ふとすると、キャラクターにも背景にも質感を持たない単調ともいえる色彩を、撮影の効果によってこの作品特有の不思議な風合いを持った映像に仕上げている。
次回予告では特にマーカーでべったり塗ったような色彩で描かれている。茶色ならべったりと茶色、緑ならべったりと緑。まるで絵の具をチューブから出してそのまま水に薄めもせず描いたような色彩である。当時の原作の色彩を忠実に再現している。
ちなみに1話と2話で次回予告の映像は微妙に変わっている。コマ送りをしてしっかり確かめたい場面だ。
その一方、オープニング・エンディングは後期の洗練されたタッチのほうが採用されている。アニメ本編、オープニング・エンディングとでまったく違う画風が試されているのに注目である。
またアイキャッチでは「現在の久米田康治」ふうのタッチで描かれている。
エピソードは、映像化作品としては非常に勇気のあるエピソードが選抜されている。後期の『さよなら絶望先生』に続く社会風刺漫画としての要素はまだ片鱗としてわずかに見える程度でしかなく、むしろ下ネタ漫画として油の乗った、まさに第1の絶頂期ともいえるエピソードを中心に採用している。
具体的に描写するとこのブログがうっかり成人指定にされてしまいそうな、テレビのような公共的なメディアでは絶対放送できないような描写が次から次へと繰り出されていく。有り体に表現すれば、チンコである。それも子供チンコではなく、悶々と欲求のはけ口を求める成人チンコである。成人チンコが次から次へと見る者を唖然とする数で描写され、クローズアップされ、その後に作品特有の微妙な笑いを後方に残して去っていく。この頃の久米田康治が描く変態たちは、全裸がデフォルトで、ブリーフという文明的な被服はまだ獲得する前であった。
「どうせテレビ放送は絶対不可能だし、映像を買う人はそれなりの理解のある人のはずだ」という開き直りっぷりが清々しい心地よさを残していく。(ビデオの最初に、「このビデオグラムはテレビ放送バージョンとは違う……」云々の注意書きが挿入される。あれもギャグなのだろうか)
キャラクターは漫画原作の1巻~2巻をベースに描かれている。名取羽海はまだ普通の女の子だった頃で、坪内地丹はびっくりするほど頭身が高く描かれる。いずれにしても、まだ人として真っ当な時期で、勝改蔵と天才塾の一同に振り回されていた頃だ。
女性キャラクターは特にバストを強調的に描かれている。彩園すずはともかく、このタッチのお陰で羽海も(それなりに)スタイルのいい女の子のように見える。
アニメ『かってに改蔵』は徹底した原作至上主義が貫かれた作品である。原作どおりの台詞に、原作どおりの展開。原作で提示された以上のものは何もなく、イレギュラーは徹底的に排除された映像作品である。「原作ストーカー」と新房昭之に評された龍輪直征らしいデビュー作品に仕上がっている。どこまでも原作通りで、原作に忠実であろうとする、原作原理主義の性格が映像に浮かび上がってくる。まさに『かってに改蔵』の原作が好きな人が制作し、原作が好きな人のために映像化された作品である。
第1話 覚醒めた男
Aパート 詩ってるツモリ!?(愛蔵版第1巻第4話)
ある日の科特部。いつものように部員たちが、何かをするわけでもなくぼんやりとくつろいでいた。
ふと、彩園すずが坪内地丹の背中に何か張られているのに気付く。
「あら地丹くん。そのポエム、どうしたの?」
ポエム? 手鏡で背中を映してみると、確かにポエムがそこに貼り付けられていた。
「ああ、をとうとよ/君をヌク/君下多毛ことヌカれ」
地丹だけではなかった。勝改蔵は顔にポエムが、名取羽海は太股にポエムが書かれていた。
これはきっと奴らの仕業に違いない。「叫ぶしびんの会」と呼ばれる謎の詩人集団。そしてそれは科特部の敵に違いない……。
とそんな科特部の前に、件の「叫ぶしびんの会」の一同が堂々と姿を現す。
Bパート 走り出したら止まらない!?(愛蔵版第2巻第2話)
唐突に、構内に悲鳴が轟いた。科特部に飛び込んできたのは、美人で有名なクラス委員の山田さんであった。
「私……妄想されたんです!」
それはその日の登校時の出来事であった。美人で有名なクラス委員の山田さんの前に、全裸の男が突然現れて――、
「お前をオレの中で妄想してやる!」
と宣言。全裸の男は美人で有名なクラス委員の山田さんをニタニタと歪めた眼差しでじっと見つめながら妄想をはじめ、興奮したあえぎ声を漏らし、全身に汗を染み出し、その最後に――どうやら絶頂に達したようだった。
というわけなのだが、特に触られたりしたわけじゃないから、罪にも問えない。
これは伝説の妄想族「吐鬼女嬉」の連中に違いない。そしてそれは、科特部の敵だろう。勝改蔵は、「吐鬼女嬉」と戦うために、彼らが現れそうな場所に待ち伏せを張る。
Cパート 学校の海パン(愛蔵版第1巻第8話)
その学校には、古くから伝わる怪奇の伝承があった。北校舎のずっと閉鎖されたままのプール。そこで昔、生徒が溺れたそうだ。しかし、その死体が浮かび上がらず、ただ血まみれになった海パンだけが後に残されていた、という……。
第2話 美しき男たちの品格
Aパート フランスはどこだ!?(愛蔵版第1巻第6話)
「先輩! 改蔵先輩お久しぶりです!」
改蔵が街を歩いていると、唐突にサッカーユニフォームの男が声をかけてきた。改蔵の古くからの知り合いで、いま流行りの高校生Jリーガーであった。
しかし彼は、ワールドカップ代表選抜に外された直後であった。
「残念だったな、代表入り」
「どーせ僕のパスは理解されないんです……」
サッカーユニフォームの男は愕然とうなだれた。
仕方がなかった。今の日本代表では彼のキラーパスに合わせられない。なぜならば、彼がキラーパスを放つと……。
Bパート ファッション大魔王!?(愛蔵版第1巻第21話)
最近街で、怪事件が流行っているらしい。その名も、「連続セーラー服エリ立て魔」。その正体を掴むべく、オカルト専門の科特部が集まっていた。
とそんなところに、美人で有名なクラス委員の山田さんの悲鳴が雑踏を切り裂く。駆けつけてみると、美人で有名なクラス委員の山田さんのエリが逆立ちした格好でぱりぱりに固められていた。
「フフフ……。本来、セーラー服とはそのようにエリを立てて着こなすのだ」
不意に不敵で不気味な笑い声が耳に飛び込んでくる。颯爽と現れた男こそ「連続セーラー服エリ立て魔」の犯人、オシャレ先生マリオであった。
かってに改蔵 中巻
かってに改蔵 下巻
さよなら絶望先生《本家》目次ページへ
作品データ
総監督:新房昭之 監督:龍輪直征 原作:久米田康治
キャラクターデザイン:山村洋貴 メインアニメーター:岩崎安利
美術監督:飯島寿治 伊藤和宏 ビジュアルエフェクト:酒井基 色彩設計:滝沢いづみ
構成:東冨耶子 構成・脚本:高山カツヒコ 編集:関一彦
撮影監督:江藤慎一郎 音響監督:亀山俊樹 音楽:川田瑠夏
プロデューサー:宮本純乃介 アニメーションプロデューサー:久保田光俊
オープニング主題歌:水木一郎と特撮 エンディング主題歌:新☆谷良子
アニメーション制作:シャフト
出演:櫻井孝宏 喜多村英梨 斉藤千和 豊崎愛生 堀江由衣
○ 立木文彦 堀内賢雄 新谷良子 小野友樹 永田依子
○ 紗倉のり子 徳本英一郎 樋口智透 渡部由佳
○ 畑健二郎 MAEDAX
PR