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■2009/09/23 (Wed)
映画:外国映画■
会社に入っていくと、皆が僕を振り返った。部外者を見る目。異端者を見る目。
僕は微笑で返して、小さな声で呟く。
僕はこの会社に8年間務め、靴の研究に没頭し続けた。靴と簡単にいうが、靴は人と大地を繋ぐ。よりよい靴は、我々を高め、可能性を引き出してくれる。
僕には可能性があったし、可能性にかけていた。8年間、家族や友人に会わず、研究に研究を重ねてきた。最上の瞬間のために。
そうして、完成した。
魔法の靴。
雲の上を歩くような靴。
何もかもが成功しているように思えた。
だから僕は、社長に呼び出された。クビを告げられるための儀式みたいなものだ。
失敗とは成功しないこと。失敗は誰にでもある。だが大失敗は――大失敗は神話的なスケールの災厄を意味する。その神話は人々の噂のタネになり、聞く人に喜びを与える。――自分じゃなくてよかった、と。
それで僕のしたこと?
さあ死ぬぞ! あの世へのフライトだ!
そんなとき、電話が掛かってきた。
「ドリュー、悪い知らせがあるの。パパが死んだの。心臓発作よ。ママは取り乱している。兄さんが行って来て。長男でしょ。責任がある
主人公ドリューは有名なシューズメーカーに勤めていたが、大惨事を引き起こした責任を取って解雇。自殺を決意するが、それを一歩先に進むように、父の死を知らされる。
父が死んだのは、遠い伯父の家だった。ドリューは父の遺体を回収
そんなドリューの前に現れたのがフライトアテンダントのクレアだった。クレアは短い会話からドリューの心理状況を察し、エリザベスタウンへの地図と自分の電話番号を託す。
人生は一つの長い道である。だが、その道を最後まで行き進むだけが人生ではない。人生はいつか思いがけない節目を
ドリューの場合は、大失敗と挫折を切っ
自殺を決意したドリューは生と死の境目に突入していく。誰もいない飛行機。使者のように現れるクレア。
その向うに現われるのは、未知の世界。エリザベスタウンはいわば異界であり、ドリューは異界に迷い込んだ異邦人である。
ドリューは道に迷い、正しい道を探して彷徨し続ける。
映画の中心にあるのは、登場人物の言葉だ。画面の構成はほとん
キャラクターが次々に現れ、言葉を重ねていく。言葉を重ねている最中でも、人物は決して静止しない。常に動き続けて、鑑賞者を退屈させない。躍動を始める人生を象徴するように、人物は常に動き、騒ぎ、声をあげて物語を綴る。
もうお終いかもしれない……。
しかしそう思ったときこそ、新たな何かが発見される。その瞬間を描いた映画だ。
映画『エリザベスタウン』には何か始まるかもしれないと
大きな挫折や憂鬱な気分に捉われているときにこそ、観たい映画だ。
ひょっとしたら違う何かが始まるかもしれない。そんな気持ちを信じられる作品である。
映画記事一覧
監督・脚本:キャメロン・クロウ
音楽:ナンシー・ウィルソン 撮影:ジョン・トール
編集:デヴィッド・モリッツ
出演:オーランド・ブルーム キルステン・ダンスト
〇〇〇スーザン・サランドン アレック・ボールドウィン
〇〇〇ブルース・マッギル ジュディ・グリア
〇〇〇ジェシカ・ビール ポール・シュナイダー
〇〇〇ゲイラード・サーテイン ジェド・リース
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