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■2009/07/28 (Tue)
シリーズアニメ■
前巻までのあらすじ(第5集より)
ラーゲルの性典を盗んだスパイとしてドラコニア(澁澤邸)の地下に捕らえられる望。ゲバ棒のどに突きつけられ「吐け! ニャホニャホタマクロー!」と覚えのないコードネームで呼ばれ尋問を受けるも、伯爵登場。「君は根っからのホモルーデンスだねぇ」と気に入られ、見たこともないような奇怪な玩具を装着され釈放される。「玩具のための玩具だよ」と後方から聞こえる伯爵の高笑いを振り切り、民家に助けを求めるも、白洲次郎似の老人に「君にはプリンシプルが無い」と叱られ北欧家具作りを仕込まれる。その時GHQの放った凶弾が通りすがりの少女に――。
余は如何にして真人間となりし乎
原作第141話 昭和83年6月4日掲載
せっかくの日曜日だもん。下ろしたての白いスニーカーを履いて、さあ、出かけよう!原作第141話 昭和83年6月4日掲載
ざーっと絶え間なく続く雨。梅雨の真っ只中の6月。奈美の靴は、あっという間にべっちょり汚れてしまった。
せっかくの下ろしたての靴。奈美はがっかりして溜息を落とす。
「あ~あ。TPOわきまえないからそういうことになるんでしょ。梅雨に白いスニーカーを履いて外出だなんて。」
千里が呆れたように指摘した。
「だって……」
奈美は言い返そうとするが、それ以上の言葉は出てこない。
とそこに車のクラクション。振り向くと、まさかのオープンカー。運転手も車内もしっとり雨に濡れている。
「6月のオープンカー! TPO、わきまえなさいよ! 本当、世の中そんなのばかりで、イライラする!
ゴルフ接待疑惑の取材をゴルフパック抱えて答えたり、
ロスタイムにレッドカードもらったり、
今やっているランボーの戦地とか、
TPOわきまえなさいよ!」
世の中、TPOをわきまえない事件や出来事はたくさんある。だからといって、TPOをわきまえたつもりの行動も、巡り巡ってTPOわきまえていない扱いをされてしまう。
電動自転車を買いに自転車専門店に行くが、そこはスポーツ専門店。ダイエーとか行ったほうがいいじゃない、と店員に指摘される。
一流ホテルで漫画家の集るパーティーに正装していったら、周りのみんなカジュアルな格好で失笑を買う。(逆のケースもあるようです)
TPOをわきまえたつもりでもTPOをわきまえない結果を招いてしまう事例の数々。
だが、ポジティブ・リーダーの風浦可符香はこう断言する。
「TPOわきまえないからドラマチックになるんですよ」
絵コンテ:板村智幸 演出:わもとやすお 演出助手:蔦田惣一 作画監督:山懸亜紀
色指:定森綾 制作協力:虫プロダクション
祝系図
原作第145話 昭和83年7月9日掲載
今回の話数の納品はハッピーマンデーの影響により、全スタッフが大打撃を受けました(2007年9月17日)別に恨んではいません原作第145話 昭和83年7月9日掲載
昭和83年7月21日。海の日。祝日のために、糸色望は生徒たちを連れて海を訪れていた。
「海の日。日本の祝日。祝いの日。海のない県の人にも祝えと?」
望は静かに、それでいて啓発するように呟いた。
「はい?」
望を注目する生徒たち。代表するように、千里が言葉を返した。
みんなはもちろん楽しむつもりで、水着姿になっていた。そんな準備を整えている前だというのに、望の一言にみんなはぽかんとしていた。
「海の無い県の人にも祝えというのですか?」
望は勢いをつけて主張する。
「海洋国日本として、海の日を、国民で祝いましょう、ってことじゃないですか?」
千里は淡白にやり返そうとする。
「なんかこう、デリカシーに欠けるというか。埼玉栃木群馬山梨長野岐阜奈良……。実に7つの県が無海の地なのです。この無海の地・7県者に海の日を祝えというのはあまりにも酷!」
「最近、先生勝手に言葉作るよね」
あびるがドライに言葉を返した。
「祝日なのに祝えない。そんな祝日ばかりですよ。そう、今の世の中、祝いたくても祝えないことばかりです。原油高や物価高でレジャーなんて自粛ムード。今や祝日は“粛”日になってしまうのです!」
世の中には素直に祝いたくても祝えない出来事は多い。
例えば、葬儀屋さん。「実は今年、創業30周年なんですけど、お客様の手前、祝うに祝えないのです。ちなみに、3000回記念も祝えなかったのです」
また、妊娠が発覚するも、父親が誰かわからない。
コンテストに優勝したけど、そのコンテストが育毛コンテスト。
それに今は世界的不況の真っ只中。祝日となっても、レジャーなどは自粛しなくてはならない。糸色望たちは、あえて楽しくない自粛した祝日の過ごし方を実践し始める。
絵コンテ:板村智幸 演出:わもとやすお 演出助手:蔦田惣一 作画監督:山懸亜紀
色指定:森綾 制作協力:虫プロダクション
ドクトル・カホゴ パート2
原作104話 昭和82年8月1日掲載
承前。望は倫に促されて、保護者会に参加する経緯となった。だがそこは、保護者は保護者でも、過保護な者が集う『過保護社会』であった。原作104話 昭和82年8月1日掲載
望は、さっそく過保護に陥る者を見つける。
日焼けに対して過保護なネットアイドル。
単行本やDVDを「読書用」と「人に貸す用」と「保存用」の最低3冊を買う者。
また、過剰に著作権保護を叫ぶ者たちから、糸色望は著作権侵害を訴えられ、使用料の請求を突きつけられる。
過保護も行きすぎると、ひいきの引き倒しになりかねない。そう悟った糸色望は、影武者契約を破棄。自身の肉体で生きる決意を改める。
そんな糸色望の掌を、一人の少女が掴む。
「本当に、私でいいの?」
振り向くと、小節あびるだった。あびるはいつもにはない華やいだ笑顔で、目をうるうるとさせて望を見詰めていた。
「影武者の奴! 何故ですか。何故こんなことになっているのですか!」
狼狽する望。あびるは望の手を引いて、縁日の賑わいの中へと進んでいく。
絵コンテ:龍輪直征 演出:宮本幸裕 作画監督:工藤裕加 色指定:石井理英子
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作品データ
監督:新房昭之 原作:久米田康治
副監督:龍輪直征 キャラクターデザイン・総作画監督:守岡英行
シリーズ構成:東富那子 チーフ演出:宮本幸裕 総作画監督:山村洋貴
色彩設計:滝沢いづみ 美術監督:飯島寿治 撮影監督:内村祥平
編集:関一彦 音響監督:亀山俊樹 音楽:長谷川智樹
アニメーション制作:シャフト
出演:神谷浩史 野中藍 井上麻里奈 谷井あすか
真田アサミ 小林ゆう 沢城みゆき 後藤邑子
新谷良子 松来未祐 上田耀司 水島大宙
矢島晶子 杉田智和 後藤沙緒里 寺島拓篤
斎藤千和 阿澄佳奈 中村悠一 麦人 MAEDAXR