忍者ブログ

89c79c73.png
■ コンテンツ ■

ad17d9bc.png 2f3a1677.png c1a81a80.png 9452a147.png 5350f79a.png 01b9b1e8.png 29aa8305.png d5525adf.png 0e6a6cf4.png b76ca7e7.png fea5d7ae.png
■ Twitter ■

■ ブログランキング

にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
■ ショップ

DMM.com DVD通販、レンタルなどの総合サイト
■2024/11/22 (Fri)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

にほんブログ村 アニメブログへ
■ [1077]  [1076]  [1075]  [1074]  [1073]  [1072]  [1071]  [1070]  [1069]  [1068]  [1067]  ■


■2016/02/21 (Sun)
第9章 暗転

前回を読む
13
 暗闇のトンネルを抜けると、見知らぬ森に出た。
 ソフィーは女の幽霊に掴まれたまま、地面に転がった。女の幽霊がソフィーの上にのしかかった。

女の幽霊
「やっと見付けたよ。あんたを探してたんだ。あんたは私たちの正体を暴く、唯一の存在だからね」

 女の姿がじわりと変わり始めた。口が引き裂けて、バラバラに乱れた髪は真っ黒に染まり、1本1本がトゲのようになって広がった。腕は太くなり、爪はより鋭さを増していく。
 ソフィーは恐怖に囚われ、震えながら周囲を見回した。見知らぬ森の、見知らぬ藪の中だった。剣を持った幽鬼が周囲を取り囲んでいる。ソフィーは杖の代わりになりそうなものを探したけど、何も見付からなかったし、腕をがっちり掴まれて身動き取れなかった。

女の幽霊
「知っているよ。あんたは死んでも、別の誰かに能力が託されてるんだろう。だったら殺さない。永遠に生かしてやるよ。ただし、その舌を切り落として、絶対に出られない牢獄に入れてやる!」

 女の幽霊が歓喜の声を上げる。その声はすでに人間のものではなく、人外の魔物のものになっていた。
 ソフィーは恐怖と不安に震え、目に涙を浮かべた。

女の幽霊
「あーはっはっはっ! あんたがいなくなれば、我々の時代がやってくる。暗き者が人間を支配するんだ!」

 幽鬼達がじわりと女の幽霊の側に集まってきた。持っていた剣をゆっくりと持ち上げ、切っ先を女の幽霊に向ける。
 ようやく女の幽霊は、違和感に気付いた。
 はっと振り向く。剣が女の幽霊を串刺しにした。
 怪物が絶叫を漏らした。幽鬼は何度も女を剣で裂いた。怪物の腹が裂け、不浄の臓物がソフィーの体に落ちてきた。怪物の血がソフィーの体を黒く染める。ソフィーは恐怖と不快さに、ただただ泣き声を上げた。
 ようやく幽鬼の攻撃が終わった。怪物の死体がソフィーの体にのしかかっている。幽鬼達が怪物の死体を、ソフィーの体から取り除いた。
 すでにソフィーを押さえつけるものはない。だがソフィーは、全身が冷たく震えてしまって動けなかった。息を吸おうとしても、肺に空気が入ってこない。意識は糸1本でなんとか支えられている状態で、今にも恐怖に負けて気絶してしまいそうだった。
 何かが現れた。草むらの上を、何かが歩いている。
 ソフィーは音がした方に目を向けた。死神だった。ボロのローブを身にまとった骨が、こちらに向かって歩いていた。その数は1体……2体……3体。さらにそれを従えている誰かもいた。だが、首は自由が利かず、なんとかその足下が見えただけだった。
 何者かがソフィーを覗き込んだ。


「悪いな。あんたの体、しばらく借りるぜ」

 死神がソフィーの前に進み出てきた。骨ばかりの手が、ソフィーに迫った。そこで、ソフィーの意識が途切れた。

次回を読む

目次

拍手[0回]

PR
にほんブログ村 アニメブログへ
■ [1077]  [1076]  [1075]  [1074]  [1073]  [1072]  [1071]  [1070]  [1069]  [1068]  [1067]  ■


■ ブログの解説 ■

漫画・アニメ・キャラクターを中心に取り扱うブログです。 読みたい記事は、左の目次からお探しください。

QLOOKアクセス解析


■ ブログ内検索  ■

私が描きました!

アマゾンショップ

アマゾンのサイトに飛びます
フィギュア

アニメDVD

新刊コミック

ゲーム

ライトノベル

楽天

アマゾン<シャッフル>ショップ

私が描きました!

Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]