忍者ブログ

89c79c73.png
■ コンテンツ ■

ad17d9bc.png 2f3a1677.png c1a81a80.png 9452a147.png 5350f79a.png 01b9b1e8.png 29aa8305.png d5525adf.png 0e6a6cf4.png b76ca7e7.png fea5d7ae.png
■ Twitter ■

■ ブログランキング

にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
■ ショップ

DMM.com DVD通販、レンタルなどの総合サイト
■2017/03/31 (Fri)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

にほんブログ村 アニメブログへ
■ [944]  [943]  [942]  [941]  [940]  [939]  [938]  [937]  [936]  [935]  [934]  ■


■2015/10/12 (Mon)
※ 物語中に登場する美術家、美術作品、美術用語はすべて空想のものです。

第3章 贋作工房

前回を読む

18
 気付けば、セーラー服の白地に絵具の破片が飛び散って、色鮮やかな斑模様になっていた。レンブラントやゴッホの色彩、いや、魂がそこに写っているのだと思った。
 地面に落ちていたナイフを、コルリが手に取った。
「ツグミ。もういいわ。後は私がやる。ツグミは指示だけしてくれればいいから」
 コルリは言葉を強く、役目を引き受けた。ツグミはコルリの決意に負けて、頷いた。
 そこで、宮川がぱんぱんと拍手した。音が広い空間の中、二重に響いて戻ってきた。
「お見事。どうしてわかったのかね?」
 宮川の顔には、いかなる感動も浮かんでいなかった。おそらく宮川にとって、当然の結果だったのだろう。
 ツグミはよろよろとおぼつかない足で宮川を振り返った。
「確かに贋作師は天才やった。優れた絵描きさんや。普通に見てたら絶対にわからんかったやろう。でも、ミスしたのはアンタや。アンタ、絵の上に『乾燥剤』を塗ったやろ。絵を早く完成させようとしたからや。一見すると同じに見えるけど、『乾燥剤』は光に当てると表面に光沢が出る。ゴッホは絵を保存する発想すらなかったから、絵の表面には何の保存料も塗らんかった。ゴッホの絵は、油絵具そのものの質感が特徴なんや」
 啖呵を切るには、あまりにも力を使い切った後で、言いながら何度もぜいぜいと息継ぎをしてしまった。
 一方の宮川は大音量で笑った。
「その通り。私ではなく、部下がやったミスだがね。それさえなければ、本物として堂々と売りに出せたものを。余計なことをしてくれたものだ」
 愉快そうに見えて、宮川の顔に凶悪な面が浮かんでいた。
 宮川が再び指をパチンと鳴らした。ゴッホを照らしていたスポットライトが消えて、次なる絵に光が当てられた。
「さあ、最終ステージだ。進みたまえ」
 宮川が先に進むよう指先で指示した。最後の絵も2枚だ。イーゼルに掛けられて、光に浮かび上がっていた。
 ツグミはコルリに支えてもらいながら、一歩一歩、ゆっくり絵の前に進んだ。
 そしてツグミは、絵の前で瞠目した。
「……そんな」
 ツグミの口から、溜息が漏れた。
 最後の絵は、ミレーだった。神戸西洋美術館に展示されているはずの、羊飼いの娘の絵だった。
「これは、どういうことなん?」
 コルリは唖然として、宮川を振り返った。
 神戸西洋美術館に置かれているはずの絵と合わせて、3枚。いや、まさか美術館からここへ持ち込んだのか。だとしたら、どうやって……。

次回を読む

目次

※ 物語中に登場する美術家、美術作品、美術用語はすべて空想のものです。

拍手[0回]

PR
にほんブログ村 アニメブログへ
■ [944]  [943]  [942]  [941]  [940]  [939]  [938]  [937]  [936]  [935]  [934]  ■


■ ブログの解説 ■

漫画・アニメ・キャラクターを中心に取り扱うブログです。 読みたい記事は、左の目次からお探しください。

QLOOKアクセス解析


■ ブログ内検索  ■

私が描きました!

アマゾンショップ

アマゾンのサイトに飛びます
フィギュア

アニメDVD

新刊コミック

ゲーム

ライトノベル

楽天

アマゾン<シャッフル>ショップ

私が描きました!

Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]