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■2015/11/05 (Thu)
※ 物語中に登場する美術家、美術作品、美術用語はすべて空想のものです。

第4章 美術市場の闇

前回を読む

 光太の言うとおり、警察がほとんど捜査しない事件だった。被害者がいて、目撃者もかなりいた事件なのに、警察は早々に迷宮入りを決め込んで、捜査を打ち切ってしまった。
「あの、叔父さん。ミレーの事件で、話しとかなあかんことがあるんです」
 コルリはさらに深刻さを持って、次の話へ進ませた。
 コルリは1週間前に起きた事件の全てを、光太に話した。宮川との遭遇。ミレーの真画を賭けて、危険なゲームを強要されたこと。その最後に、宮川が太一の名前を告げたこと。
 事件の1つ1つを、コルリは丁寧に話して聞かせた。
「私ら、お父さんが誘拐された事件と、この間の事件、繋がりがあると思うんです。だから……」
 コルリの表情は、あの時以来、真剣そのものだった。
 しかし光太は、話を躊躇うように、腕組をして「うーん」と唸っていた。
 ツグミは胸が――いや、左脚がじりじりと疼くような感じがした。
 あの場面は何度も夢に見ている。今でも正確に頭の中で再生できる。ツグミにとって、今においても生々しい事件であった。肉体的な傷であると同時に、心の傷だった。
 しかし、今は皆が気遣わしげにするのが、却って鬱陶しかった。自分のせいで、話が進まなくて、皆の邪魔をしている、と感じた。
「私なら平気です。叔父さん、話してください」
 ツグミは顔を上げて、はっきりとした決意を言葉に込めた。
 光太も、ようやく顔に決意めいたものを浮かべて、重々しく頷いた。
「そうか。訳ありなんやな。じゃあ、話したほうがいいやろう。2人とも、そろそろ大人や。でも、本当にショックな話やで。心の準備、しっかりしてから聞くんやで」
 光太は今までにない深刻な顔をして、繰り返し念を押した。
 ツグミは動揺を浮かべてはいけない、と思いながら頷いた。

次回を読む

目次

※ 物語中に登場する美術家、美術作品、美術用語はすべて空想のものです。

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