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■2009/09/14 (Mon)
d7823d55.jpgフロリダの海岸に、ザナドゥと呼ばれた巨大な宮殿があった。
チャールス・F・ケーンが一人で建設し、一人で過ごした宮殿だ。世界中のあらゆる贅沢を注ぎ込んだ、世界最大の個人邸宅だった。
1941年。
ザナドゥの主であるケーンが死去する。
死に際に、“バラの蕾”という謎の言葉を遺して。

ecade7d0.jpg世界最大の富豪ケーンの死亡は、世界のニュースになった。
映画会社は、すぐにケーンの生涯をまとめたニュース映画を製作する。
すでに映画のほとんどは完成していたが、なにかが物足りない。
あの“バラの蕾”の意味はなんだったのか?
新聞社のトムソンは“バラの蕾”の意味を探るために、ケーンに接した様々な人物を訪問する。

97cd61ae.jpgケーンが巨大な財産を手に入れた切っ掛け。それは幼少期にあった。
ケーンは、小さな宿屋を経営する夫婦の子供だった。
平凡な宿屋だったが、あるとき、老人が宿賃の代わりに鉱山の借用書で支払いをする。
突然に、鉱山の主になったのだ。
母親はケーンの教育と財産管理のために、サッチャーに預ける決心をする。

cb7690aa.jpg年は過ぎて、ケーンは25歳になった。
母親の財産はケーンに移され、ケーンは世界で6番目の資産家となった。
しかしケーンが興味を持ったのは、新聞社の経営だった。
さっそくケーンは新聞社を買収し、経営に乗り出す。
芳醇な資金を使い、優秀な記者を次々と集めて、刺激的な記事をいくつも書きたてた。
ケーンのインクワイア紙は瞬く間に市内最大の出版部数を誇る新聞となる。

若者時代のケーンは、すべてに成功していた。
仕事を成功させ、多くの友人の信頼を得て、良き妻を手に入れた。
望みのものを何でも手に入れられる男。
財産を持ち、何でも手に入れられる男。
だがケーンの成功は、間もなく崩壊していく。

46aea009.jpgケーンは旅行先で大統領の姪エミリー・ノートンと知り合い、結婚する。だが蜜月は長く続かず、夫婦の感情はすぐに冷めてしまう。
ケーンの人間性の欠如も、この頃からはっきりと現れてくる。
ケーンは、ただ愛されることだけを望んだ。
尊敬されることを。喝采が自分に向けられることを。
「愛してやるから、奉仕しろ、という態度なんだ」
ケーンの友人はそう指摘する。
反省するチャンスは何度もあった。しかしケーンは、自身を決して見詰め直さなかった。
「俺はケーンだぞ!」
俺は正しいんだ。俺は財産を持った男なんだ。
だから俺を愛しろ! 俺を尊敬しろ!
f8c41a7f.jpgケーンは、なんでもお金で買えると思った。贈り物をすれば、微笑んでくれると信じていた。
「愛してるさ」
「嘘よ。愛させたいだけだわ」
ケーンは、愛を失っていく。ケーンが人々に与えようとしていたのは、望まれない贈り物だった。
間もなく、誰もケーンを信頼しなくなった。
ケーンは愛を求めた結果、すべてを失った。お金以外は。
8854f7b5.jpg白、黒、白……単純だが、コントラストを配列をうまく並べて画像を作っている。平凡な日常のカットも、素晴らしく美しい画像を作り出している。
クローズアップに頼らず、カットを一つ一つしっかり練りこまれて描いている。
ちなみにタイトルとなっている『市民』は『庶民』と意味は異なる。『ブルジョア』を意味する日本語訳だ。「中流家庭」が大半を占める日本では、ややわかりにくいタイトルだ。(日本人が「市民」と「庶民」を混同するのは、全共闘時代の革命家気取りの若者が、「市民よ、立て!」と呼びかけたことが切っ掛けだとか?)

『市民ケーン』の映画技法は、極めて先鋭的である。
カットの運びは巧みで、物語の状況に合わせて、自在に緩急をつける。
俳優のクローズアップに頼る撮影法を廃し、カットをひとつの絵画としてカメラに収めようとする。
『市民ケーン』は俳優ではなく「情景」で、観客の心を惹きつけた映画だ。
「情景」で見る者の心を掴み、編集が心地よいリズムを持って引き込んでいく。
ac9b37e3.jpg技法へのこだわりは、当時の基準であまりにも複雑だった。素早いカットの流れや、移り変わるフォーカス。当時の人々にとって、CGだらけの映画を見るような印象だったらしい。だが今、この映画を見ても、技法を技法と感じなくなってしまった。この映画で使われた技法は、もはや『文法』である。時代と人間の感覚の変わり方を考えさせられてしまう。



d528f6bc.jpg市民ケーン』の本質は、技法の素晴らしさ以上に物語の普遍性にある。
愛を得ようとして、何もかもを失っていく男。
そんな男の、傲慢さと正直と、あまりにも深い孤独と。
ケーンは映画の中では誰もが知る人物だが、その深い孤独は誰にも理解されなかった。
その孤独を“バラの蕾”という謎めいた言葉に託し、ミステリとして興味をひきつけようとする。
『市民ケーン』の演出は一部の隙もないくらい完璧で、“バラの蕾”の一言は映画の最後まで、我々を強くひきつけていく。
『市民ケーン』は現代エンターティメントが持つ、すべての必要条件を満たした映画なのだ。
e9979189.jpg信じられない話だが、『市民ケーン』は当時、興行的に惨敗だった。改めて調べてみると、興行成績が制作費を下回っていた。大赤字映画である。当時の観客は、あまりにも技法にこだわりすぎたこの映画を受け入れられなかったのだ。
同時に、監督脚本を担当したオーソン・ウェルズは次回作を作るチャンスを永遠に失ってしまった。早すぎた天才、早すぎた作品、早すぎた技術。しかし、誰かが踏み出さねば映画文法の発展はなかっただろう。


『市民ケーン』は制作から60年以上が過ぎているが、現在においても誰もが認める名作だ。
どれだけ時間が過ぎようとも、何度も繰り返しタイトルが挙げられる作品。
今後も、『市民ケーン』は称賛され続けるだろう。
『市民ケーン』が描いたドラマや映像の素晴らしさは、決して色褪せることはない。不変の名作である。

映画記事一覧

作品データ
監督・主演・脚本:オーソン・ウェルズ
音楽:バーナード・ハーマン 脚本:ハーマン・J・マンキウィッツ
撮影:グレッグ・トーランド 編集:ロバート・ワイズ
出演:ジョセフ・コットン ドロシー・カミング
〇〇〇エヴェレット・スローン アグネス・ムーアヘッド



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