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■2009/09/07 (Mon)
映画:外国映画■
エンロンの起源は、20世紀初頭まで遡れるが、エンロンとして設立されたのは1985年だ。
規制緩和によってパイプライン買収を繰り広げ、急成長を遂げた企業である。
だが2001年、エンロンは突然に破綻する。
21000名になる全社員が一斉に解雇され、負債総額は310億ドル。年金基金から20億ドルが喪失した。
そのとき、何が起こったのか。
ドキュメンタリー『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』は崩壊のプロセスを詳らかに追跡していく。
エンロンの崩壊。様々な人の証言で綴られていく。ドキュメンタリーのつくりとしては平均的、平凡。映像の構造的な部分より、エンロンという巨大企業が崩壊する様に注目していきたい。
始まりは1985年。
ケン・レイは規制緩和の波に乗り、エンロンを設立。全米のパイプラインの買収を重ねた。
天然ガスの価格規制が撤廃されれば、必ず商機が訪れると信じていた。
1987年、エンロン石油はトレーダーによる投機取引を開始。
エンロンの企業成績は天井知らずに上昇していった。
間もなくベテラン・トレーダーたちが、高収益を続けるエンロンを不審に思うようになった。
調査を始めると、すぐにでも横領、海外口座、ニセ帳簿、あらゆる不正がエンロンから出てきた。
左がエンロン本社。今もこの周辺は廃墟らしい。右はブッシュ大統領(当時)。他ならぬエンロンを擁護していたのはブッシュ家だった。またしてもブッシュ家。犯罪の陰に女と金、というが、アメリカの場合「犯罪の陰に金とブッシュ」か?
それでもエンロン会長ケン・レイはトレーダー達を解雇しなかった。
挑発的な人間を好むケン・レイは、1990年頃、スキリングという名の男をエンロンに雇う。
スキリングは《時価会計》という概念を考案。監査法人と規制当局の承認を得て、正式に《時価会計》が導入された。
《時価会計》とは、将来の発生する利益を、現在時点で計上する方法のことだ。
つまり、未来のことだから、自由に操作可能なわけだ。
この《時価会計》魔術を得たエンロンは、インドに巨大発電所を作り、オンライン帯域の販売をはじめ、莫大な利益を上げる。
だが、“利益を出したことにした”だけであって、実際の利益はゼロに等しかった。
それでも、エンロン社員たちは《時価会計》の魔術に気付かず、毎年数百ドルのボーナスを受け取っていた。
傲慢で強欲。エゴの塊のような人間が荒廃していく様が描かれいく。右はエンロンをネタにした『シンプソンズ』の一コマ。なんでもネタにしてしまうのは、さすがにシンプソンズ。日本の作家で同じ度胸があるのは久米田康治くらいだ。
不正な方法で大きく膨らみすぎた企業が、あるとき突然崩壊する。
“儲け”に取り付かれた彼らは、利益に熱中するあまり、自分達の危機に気付かない。
気付いた時には遅すぎで、傷は大きすぎて回復不能だった。
エンロンの21000名になる社員はある日、突然全員解雇され、莫大な財産は、瞬時にしてゼロになってしまった。
ドキュメンタリー『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』は企業の崩壊とともに、人間性の崩壊を描いていく。
人間はどこまで強欲になり、どこまで傲慢になり、どこまで堕ちてゆくのか。
自尊心の塊のようだった人間が突然崩壊する瞬間。その時、人間はどんな表情を見せるのか。どんな心の傷を負うのか。
ウィキペディアに詳しい情報があります。
映画記事一覧
作品データ
監督:アレックス・ギブニー
撮影:マリーズ・アルバルティ 編集:アリソン・エルウッド
規制緩和によってパイプライン買収を繰り広げ、急成長を遂げた企業である。
だが2001年、エンロンは突然に破綻する。
21000名になる全社員が一斉に解雇され、負債総額は310億ドル。年金基金から20億ドルが喪失した。
そのとき、何が起こったのか。
ドキュメンタリー『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』は崩壊のプロセスを詳らかに追跡していく。
エンロンの崩壊。様々な人の証言で綴られていく。ドキュメンタリーのつくりとしては平均的、平凡。映像の構造的な部分より、エンロンという巨大企業が崩壊する様に注目していきたい。
始まりは1985年。
ケン・レイは規制緩和の波に乗り、エンロンを設立。全米のパイプラインの買収を重ねた。
天然ガスの価格規制が撤廃されれば、必ず商機が訪れると信じていた。
1987年、エンロン石油はトレーダーによる投機取引を開始。
エンロンの企業成績は天井知らずに上昇していった。
間もなくベテラン・トレーダーたちが、高収益を続けるエンロンを不審に思うようになった。
調査を始めると、すぐにでも横領、海外口座、ニセ帳簿、あらゆる不正がエンロンから出てきた。
左がエンロン本社。今もこの周辺は廃墟らしい。右はブッシュ大統領(当時)。他ならぬエンロンを擁護していたのはブッシュ家だった。またしてもブッシュ家。犯罪の陰に女と金、というが、アメリカの場合「犯罪の陰に金とブッシュ」か?
それでもエンロン会長ケン・レイはトレーダー達を解雇しなかった。
挑発的な人間を好むケン・レイは、1990年頃、スキリングという名の男をエンロンに雇う。
スキリングは《時価会計》という概念を考案。監査法人と規制当局の承認を得て、正式に《時価会計》が導入された。
《時価会計》とは、将来の発生する利益を、現在時点で計上する方法のことだ。
つまり、未来のことだから、自由に操作可能なわけだ。
この《時価会計》魔術を得たエンロンは、インドに巨大発電所を作り、オンライン帯域の販売をはじめ、莫大な利益を上げる。
だが、“利益を出したことにした”だけであって、実際の利益はゼロに等しかった。
それでも、エンロン社員たちは《時価会計》の魔術に気付かず、毎年数百ドルのボーナスを受け取っていた。
傲慢で強欲。エゴの塊のような人間が荒廃していく様が描かれいく。右はエンロンをネタにした『シンプソンズ』の一コマ。なんでもネタにしてしまうのは、さすがにシンプソンズ。日本の作家で同じ度胸があるのは久米田康治くらいだ。
不正な方法で大きく膨らみすぎた企業が、あるとき突然崩壊する。
“儲け”に取り付かれた彼らは、利益に熱中するあまり、自分達の危機に気付かない。
気付いた時には遅すぎで、傷は大きすぎて回復不能だった。
エンロンの21000名になる社員はある日、突然全員解雇され、莫大な財産は、瞬時にしてゼロになってしまった。
ドキュメンタリー『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』は企業の崩壊とともに、人間性の崩壊を描いていく。
人間はどこまで強欲になり、どこまで傲慢になり、どこまで堕ちてゆくのか。
自尊心の塊のようだった人間が突然崩壊する瞬間。その時、人間はどんな表情を見せるのか。どんな心の傷を負うのか。
ウィキペディアに詳しい情報があります。
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作品データ
監督:アレックス・ギブニー
撮影:マリーズ・アルバルティ 編集:アリソン・エルウッド
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