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■2009/04/13 (Mon)
ゲール一族の村は、しんと静まり返っていた。森のざわめきが、際立って聞こえてきた。
リアンノンは、不安に心をかき乱されるのを感じて、窓から月を仰いだ。
43d356c4.jpg「赤星様……。私たちゲール族の守星様。私に、勇気を下さい。この危機を乗り切れる強い意志を。何が起ころうとも、恐れず成し遂げる勇気を与えてください」
リアンノンは深く瞑想して、心のざわめきを抑えつけた。
それから立ち上がり、窓を閉じる。部屋のなかに射して64de458c.jpgいた月の光が失われて、部屋は真っ暗闇に沈んだ。
間もなく、村に何かがやってきた。ざっざっと訓練された靴の音。森のざわめきが強くなり、集団の気配が迫った。
気配の数は、圧倒的に多い。村ぜんたいを包み込むほどの軍団だった。
「我は神聖帝国首席司祭ドルクウだ。蛮族どもよ、心して聞くが良い! この村はたった今から我ら帝国の支配下に入った。意義のある者は進み出るが良い! すべては互いの剣と力によって決定されよう!」
老人の声だが堂々としていて、どこかに風格を漂わせるものがあった。
7394e25c.jpg同時に、ドルクウ老人の手下たちが村を蹂躙した。家々の扉を蹴り破り、窓や陶器が割れる音が周囲を満たした。
リアンノンは充分な間を計らって、扉を開けた。
村は武装された兵士たちに取り囲まれていた。だがリアンノンは決して戸惑いを見せず、意思を強く持って、119e8167.jpgそれでいて静かに、ドルクウ老人の元へ進んだ。
ドルクウはすぐにリアンノンに気付いて、にやりと顔をゆがめた。
「エリンの巫女だな。今までよく隠れてきたものだな。伝説の古代王国、アルビオンの後継者。妖精王プィルの末裔よ!」
ドルクウは傲慢に持っている杖を、リアンノンに突きつけた。
リアンノンは静かに呼吸して、空を仰いだ。もう一度、月星様に勇気を乞うために。
786df6d3.jpg原作はアダルトゲームだ。そういうわけなのか、少女の描写にはこだわりがあるようだ(尤も、アダルトにオリジナルはありはしないが)。物語前半は、ほとんどがリアンノンの美しいクローズアップで占められてた。



d40a139f.jpg静かな村に、邪悪な意思を持った軍団が突然迫り、エリンの巫女と呼ばれる美少女が連れ去られてしまう。
アニメ『ティアーズ・トウ・ティアラ』は北欧神話から着想を得たファンタジー作品だ。
だがその構築方法は、いかにも日本のアニメらしいアレンジが加えられている。
26fd3d4d.jpg自然の風景は観察による努力が感じられないし、村の風景や遺跡の描写も、現実的な質感を感じさせない。
世界観に堅牢なパースティクティブはなく、ドラマの中心は極端にキャラクターたちに偏重している。
ただキャラクターたちはどれも美しく描かれている。端整な容姿に、強い眼差し。可憐なる衣装。
『ティアーズ・トウ・ティアラ』がキャラクターを中心にしたドラマであることがよくわかる。
d05d5ee7.jpgキャラクターは美しく描かれているが、やはりファンタジーは風景をしっかり描くべきだろう。キャラクターを中心だけに偏ると、ただのコスプレアニメにしかならない。ファンタジーに説得力を持たせる方法は、学問以外にない。


物語は直線的に、滑り落ちるように進行する。
邪な企みに、怪しげな儀式に捧げられる美少女。それを救い出そうと戦う青年も、やはり美しい顔立ちをしている。
物語の起伏は少ないし、25分のアニメの中で消化されたプロットは短い。
だが、全体を通して重厚さで満ち溢れ、キャラクターたちが立体的なドラマを作り出している。後半における活劇への変化を、うまく演出している。
だが物語は、何かが起きそうな気配だけを残して途切れ、結末を次回に持ち越す。
大きなドラマへの予感を残しながら……。

作品データ
監督:小林智樹 原作:AQUAPLUS
ストーリー原案・キャラクター原案:まるいたけし キャラクター原案:甘露樹
キャラクターデザイン:中田正彦 プロップデザイン:池上太郎
美術監督:保木いずみ 色彩設計:佐藤美由紀 特殊効果:谷口久美子
撮影監督:設楽希 音楽:服部隆之 脚本:町田堂子
アニメーション制作:WHITE FOX
出演:大川透 石井真 後藤邑子 橘見尚己 四宮豪
石上裕一 逢坂力 秋本羊介 小形満



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