涼宮ハルヒの憂鬱 第27話 (2009年放送)

2009.10.02 - テレビアニメ
ⅩⅩⅦ 射手座の日

c244c76c.jpg文化祭がどうにか無事に終わって数日が過ぎ、俺たちは静かな秋を迎えていた。つまり、平凡な日常がまた始まったわけなのだが、このSOS団アジトでの放課後を、果たして平凡な日常と呼ぶべきなのかは保留にしておくべきだろう。
俺は頬杖をつきながら碁版と向き合っていた。対戦者はもちろん古泉29c70854.jpgだ。戦況は劣勢でも優勢でもなし。いずれも五つ目の石を置くには至らなかった。
「随分悩んでいるようですね」
古泉が俺の顔を見て微笑みかける。
別に。最近、この理不尽空間に普通に馴染んできている自分に感心6de5345e.jpgしてな。未来人、宇宙人、超能力者の三人と一室でまったり過ごし、かつ正気と客観性を保ち続けている俺は、けっこうな大物なのかも知れん。そろそろ、誰かが誉めてくれてもよさそうなものだ。
「ならば、僕が賞賛の言葉を贈って差し上げましょうか?」
お前に誉めらてもうれしかねえよ。何か裏があるんじゃねえかって不安になるだけだ。
「ごもっとも」
古泉は納得して困ったように微笑を浮かべた。
7544a38b.jpg「お待たせしてしまってごめんなさい。ハリガネっていうのを買ってみたんです。うまく淹れることができたと思うけど……」
さっきから奥でなにやら難しい顔をしていた朝比奈さんが、湯飲みにお茶を淹れて俺の側に置いた。
いえいえ、朝比奈さんの御手が差し出すものなら、たとえ水道水でも9874d5c8.jpgアルプスの雪解け水以上です。
「味わって飲んでね」
もちろん。
「ところで、涼宮さんは?」
掃除当番だ。あいつがいないと、平和そのものだな。
2374f643.jpgと誰かが文芸部室のドアをノックした。
「はーい、ただいま」
朝比奈さんがぱたぱたと走り、ドアを開けた。そうして、「あっ」と息を飲んだ。
何か怪しい空気が流れ込んでくるのに、俺は振り返った。見るとそこに、むさい男連中が5人、群がるようにして立っている。……はて? どこかで見たような気がするんだが……。
「団長さんは不在か?」
中心人物らしき男が文芸部室全体を見回した。
「何でしょうか?」
とりあえず俺は、朝比奈さんだけでは不安なので、男達の前に進み出た。
614907e6.jpg「ふふ。まずはこれを受け取って欲しい。中に入っているのは、ゲームソフトだ。僕たちのところが開発した、オリジナルのものだよ。この前の文化祭で発表したんだけど、見なかったのかな?」
と男が押し付けるがごとく俺に差し出したのは、ディスクの入ったケースだった。ジャケットデザインのところに、アニメの絵をフォトショップで合成したらしい安っぽいイラストが入っている。
「憶えてません」
というか、お前ら何者だ?
「そうか……。展示場所が悪かったのかな?」
男はがっくりと肩を落とす。だから、お前ら何者なんだよ。ご用件は何なんだ?
「そうだった。僕たちとそのゲームで勝負してもらいたい」
「はあ?」
aaf40a6f.jpg「勝負だよ! ゲームで勝負するんだ!」
「……はあ」
「真剣勝負だ! 君たちと勝負したいんだ!」
男はなんだかわからない勢いで捲くし立て始めた。頼むから、そう勝負勝負と連呼しないでくれ。ハルヒの地獄耳がその単語を聞きつけ6900cbe1.jpgたら……。
「うきゃぁ!」
いきなり男が吹っ飛んだ。ハルヒのドロップキックが決まったのだ。男は数メートル吹っ飛んで床に倒れた。取り巻きらしき連中が、集って男を抱き起こそうとする。
6547be57.jpg「勝負ですって。あんたたち何者? ははーん、さてはあたしのSOS団を邪魔に思う秘密組織か何かでしょ。そうはいかないわよ」
ハルヒは頬に掛かった髪の毛をさっと首を振って戻すと、男に向かって挑発的に宣言した。
とりあえずハルヒよ、いきなり蹴りを入れる前に話を聞いたらどうだ。
4acffc3d.jpg「キョン! 勝負事なんて言うのはね、言いだしたその時から勝負なの! 敗者が何を言おうがそれは言い訳よ! ……て、何よ。お隣さんじゃん。どうしてこんなやつらが喧嘩売りに来たわけ」
お隣さん? ……おお、やっと話が進展した。
そうだ、彼らはコンピューター研の部員で、さっきから「勝負だ勝負だ」と喚いていたのはその部長。あまりにも存在感が薄く、たまにしか登場しないからすっかりその存在を忘れてしまっていた。
「卑怯なり、SOS団! とにかく、我々コンピューター研はSOS団に勝負を申し込むぞ!」
なんと殊勝なことか。あの強烈なドロップキックを受けつつも、尚も部長は闘志を燃やしていた。
「勝負ね! わかったわ! とう!」
ハルヒが飛び掛った。
いやいや、待て待て。何で勝負するのか、まず話を聞くべきだろうが。

1f5e85c5.jpgようやく落ち着いて、ハルヒは部長を連れて文芸部室に入った。
「で、要するに?」
ハルヒは団長席に足を組んで座り、部長をじっと見詰めた。
「自作ゲームで対戦して、僕たちが勝ったら返却してほしんだ」
部長はさんざんハルヒに直接攻撃を受けた後で、制服をよれよれに3efaa0a8.jpgしていた。この男も大変だ。
「返却? 何を?」
「使っていないなら、パソコン返せよ!」
部長が団長席の足元に置いてあるデスクトップを指さした。
「私は使っているわよ。この前の映画も、これで編集したのよ
ハルヒはきょとんとした顔で飄々と言って返した。
とりあえず、編集をやったのは俺だが。
ホームページも作ったし
はい、それも俺がやった。
「そのホームページだって、ほとんど更新していないじゃないか!」
毎日カウンターを回していた暇人は彼だったのか。そういえば、カマドウマの一件があったな
「でも、あたしが頂戴って言ったとき、あげるって答えたじゃないの。キョン、あんたも憶えているでしょ?」
なんというジャイアニズム。
「あんな取引は無効だ! 断固抗議する! パソコン強奪時に受けた精神的苦痛はこの際だから忘れてもいい。……いや、忘れたい。とにかく、そういうわけで僕たちと戦え!」
「まあいいわ。そんなに勝負したいんなら、してあげようじゃないの。それで、そっちは何を賭けるの?」
eefff4ff.jpg「そうだな。新たにパソコンを人数分、4台進呈しようじゃないか」
部長はにやりとしてふんぞり返った。
「え、いいの!」
ハルヒは少しびっくりして机から飛び降りた。
「ああ」
e34e38be.jpg部長は淀みなく頷いた。余裕だな。
「本当に。途中でやっぱやめ、っていうのは許さないわよ」
「言わない。約束する」
「結構な自信ね。いいわ。そういや、あんたんとこ、女子部員いないでしょ。もしそっちが勝ったら、この子をコンピューター研に進呈する8bd05086.jpgわ!」
ハルヒがびしっと長門を指差した。
「ええ!」
「有希ならきっと、即戦力になるわよ。そっちがパソコン4台かけるのに、こっちが1台じゃ不釣合いだからね」
ハルヒは長門の手を引っ張って立ち上がらせ、その両肩に手を置いた。無表情の長門の目が、部長に注がれる。さすがの部長も予想外の申し出に動転しているようだ。
いや、パソコン4台と長門じゃスペックに開きがありすぎるだろう。スーパーコンピューター数台分あってもお釣が来るぞ。お前は知らないだろうけど。
「なに? みくるちゃんの方がいいわけ?」
ハルヒはさらに朝比奈さんの手を掴む。
fa412a5d.jpgさて、そろそろ止めないとな。俺はハルヒの手をつかみ、はっきりと言ってやった。
「お前が商品になれ。賭けるなら、自分の体も賭けたらいいじゃねえか。勝手なことを抜かすな」
「なに言ってんのよ! 神聖にして不可侵たる存在。それがSOS団の団長なの。あたしはこれだって思う人以外に、この職を譲るつもりはないわよ」
ハルヒは主張を1ミリも動かさず俺に言い返した。“職”てって何なんだよ。こいつは卒業後もここに居座る気か?
「で、どっちがいいわけ? どうしてもって言うんなら、まあ、あたしでもいいけどさ」
「……いや、それは断固遠慮しておく」
ハルヒと他の誰かをトレードできるんなら、俺は賛成だがな。

早速4台のノートパソコンが文芸部室に運び込まれた。コンピューター研の一同がケーブル接続をやってくれ、合計5台のパソコンがオンライン上で繋がれた。
「ゲーム内容は5対5のオンライン宇宙戦闘シミュレーションだ。対戦開始は一週間後の午後4時。それまでに腕を磨いていおくことだね。あまりに弱いと、拍子抜けするからな」
部長が自信たっぷりに必要日時を伝えた。すでに勝った気でいるな。というか、ゲームのプログラマーだ。設計者ならば、当然の余裕だろう。
「商品の前払いとは気前がいいわね。うんうん、やっぱパソコンは団員の数だけあるべきよね」
こっちも勝った気でいる。こいつの場合、自信の根拠はまったくの不明だ。
b976de23.jpgというやり取りがあって、俺たちはコンピューター研と別れて下校した。
とりあえず、言っておくが、今度の勝負はインチキはなしにしよう。
「インチキとは?」
古泉が俺に尋ね返した。
「今回ばかりは宇宙的、あるいは未来的、または超能力的なイカサマ技は封印だ。まっとうに戦って、まっとうな結末を迎える。それが一番いい」
「我々が負けてしまってもいいと?」
古泉はどことなく挑発的な感じに言って返した。
俺は迷いなく頷いた。そうさ。負けても失うものは盗品のパソコンだ。あれはもともとコンピ研の備品だし、俺たちは何も困らん。
……いや、あのパソコンの中には秘蔵朝比奈画集があったな。隙を見てフラッシュメモリーに移しておかねば。
「パソコンのことではありません。涼宮さんは何かに負けることが好きではないのです。負けそうだと感じると、閉鎖空間を生み出して、人知れず例のあれを大暴れさせてしまう。それでもいいというのですか?」
「かまいやしないね。いくらあいつでも、そろそろ学んでいい頃だ」
そう言うと、古泉がオカマっぽく笑いやがった。なんだ、気色悪い。
「いや、羨ましくなったものですから。あなたと涼宮さんの間にある、見えざる信頼関係に対してね」
なんのことやら、さっぱりだね。
9b734070.jpg「例えば、一週間後のゲームに負けたとします。しかしそこで、涼宮さんが閉鎖空間を生み出したりはしないだろうとあなたは思っている。そのように信頼しているからです。また、涼宮さんはあなたならゲームを勝利に導くだろうと信じている。これも信頼です。彼女が団員の身柄を賭けようかと言い出したのは、負けるはずがないと確信していdd557835.jpgるからですよ。決して言葉に出したりはしませんが、あなたがた二人は理想系と言ってもいいくらいの信頼関係で結びつかれているんです」
過大評価だ。余計気持ち悪い。
でも、まあ、確かにそうだな。閉鎖空間やあの巨人のことはちらとでも思ったのは確かだが、不思議と「大丈夫だろう」という気になった。
信頼?
そういえば、確かにそうだろうな。あいつのことをいくらかわかるようになってきて、信用し始めているな、俺は。
まあそれで、結びつきがどうとか言われると、不本意極まりないんだが。

34d1d23d.jpg翌日、俺たちは文芸部室に集ってパソコンを立ち上げた。
モニターに《THE DAY OF SAGITTARIUS Ⅲ》のタイトル文字が浮かび上がる。“Ⅲ”てことは“Ⅰ”“Ⅱ”もあったということか。
「なんかいい感じに決めようとして、返って意味不明になっている名前ね」
9cd8ef4d.jpgハルヒがタイトル文字を見て、よくわからない優越感に浸り始めた。それを言い出したら、SOS団だって同じ穴の仲良しさんだろうが。
それはそれとして、ゲームの内容だ。
「ゲーム自体はごくシンプルだ。5人にそれぞれ1万5000隻の宇宙艦隊が与えられている。それを各自のパソコンから操る。敵を全滅さ76466b47.jpgせるか、あるいは敵の大将を撃破すれば勝ちだ」
「この明るいのは?」
ハルヒが言っているのは、自機の周辺を取り囲む、小さな枠だ。
「これは“索敵範囲”ですよ。この中でしか、敵の位置や障害物がわからないんですね。“索敵艇”を出して、この範囲を広げないと敵の戦71d49220.jpg艦を撃てません。速やかな敵の位置特定と行動予測が勝負の明暗を分けることになりそうですね」
つまり、コンピューター技術で少々複雑になった海戦ゲームみたいなやつだ。昔、授業中にこっそりやったなぁ。
ところで、ゲームの進行は?
ff04ef68.jpg「ターン制ではなくリアルタイム進行のようですね。戦略や勘に頼って戦艦を動かさねばなりませんが、さらに素早いキー操作、キータッチも重要になりそうですね」
より早くキーを打てる力があれば、戦略がグダグダでも、相手を上回れるチャンスがあるわけか。といっても、いうほどキータッチは早くないんだよな、俺は。
「えっと、最初は相手が見えないってこと? キョンくん、あの、あたしこういうの苦手でよくわからないんですけど……」
大丈夫。ゲームですから、適当に遊んでおけばいいんですよ。
a5974826.jpg「適当なんてとんでもないわ! 完膚なきまでにコンピューター研を叩きのめすんだから! これからみっちり練習するわよ。大将は当然あたし。さあ、総員戦闘配置!」
ハルヒが突然立ち上がって、暑苦しいアジテーションを始めた。お前、昨日の夜に『宇宙戦艦ヤマト』見ただろ?
91b74241.jpg俺たちはパソコンの素人だが、こっちには長門がいる。長門さえいれば、そこそこ健闘できるはずだが……。
と見ると、長門はマウスを不思議そうに覗き込んでいた。前言撤回。駄目だこりゃ。
とにかく俺たちはゲームを開始した。CPU相手に模擬戦。
「全軍突撃!」
ハルヒが無謀な作戦指揮を始める。
が、一瞬にして全滅だった。
今時、チュートリアルなしのゲーム。おそらくゲーム自体に問題はないのだろうが、プレイヤーの馴れとか関係なしに、いきなり理不尽な難易度設計の中に放り込まれた感じだった。ゲームルールや操作方法を覚える暇すらない。
その後何度プレイしても、何度立ち向かっていっても、結果は同じだった。CPU軍隊に対して全滅を繰り返した。
ed16863c.jpg「ああ~、またやられた! キョン、なんか腹が立つわよ、このゲーム!」
ああ、激しく同感だ。デスクリムゾン並みのクソゲーなら愛着も沸くが、理不尽なだけゲームには怒りしか感じない。
「突撃ばかりだから、戦術がそもそも間違っているんじゃないのか」
俺はハルヒに意見を申し立てた。
「もう、面倒ったらないわね! 私はもっとわかりやすいのが好きなのに!」
ハルヒは俺の意見に耳を化さず不満の声をあげた。「わかりやすい」ってお前はどこのおじさんだ。
SOS団のメンバーはすっかり勢いをなくしていた。古泉は笑顔のままパソコンモニターを前にフリーズしている。朝比奈さんは戦力喪失でキーボードに突っ伏している。長門はぱちぱちとキーを叩いていた。
a7988b4e.jpg気のせいかもしれんが、長門は少し楽しそうに見えた。いつもどおりの無表情だが、何ていうか、少し気分が良さそうなそんな感じの雰囲気に見えた。長門、念を押しておくが、今回はインチキ技はなしだからな。
長門はちょっと俺を見上げて、こくっと頷いた。

c367f54d.jpgついに、決戦当日がやってきた。
「本日は天気晴朗なれども波高し。皇国の荒廃、この一戦にあり! この戦いは始まりに過ぎないの。あらゆる邪魔者を蹴散らして、SOS団は宇宙の彼方にまでその名を轟かせるのよ! そのうち、教育委員会に掛け合って、全ての公立校にSOS団支部を作るつもりよ。50c2779a.jpg勝って当然とはいえ、手抜き禁止! 徹底的に叩きのめすわよ」
決戦数分前。ハルヒは席を立って威勢よくアジテーションを始めた。
なんだ、この演説は。こいつの脳内イメージでは、今の状況はどのように変換され、どんな世界を漂流しているんだ。だいたい、この日に至るまでのCPU相手のさんざんな敗戦成績を忘れたのか。なんだ4aee1b93.jpgこの自信は。2ミリグラムでいいから俺にも分けて欲しいね。
「そう? ちょっぴり注入してあげようか?」
ハルヒがいきなり俺の側に飛びついてきて、物凄い顔で睨みつけ始めた。
「どう? 少しは効いたでしょう?」
今のにらめっこに、どんな効能があるんだ?
「エネルギーを視線に込めて送ってあげたじゃないの。体がぽかぽかしてくるとか、発汗作用が促進されるとか、そんなのあんたも感じたでしょう?」
身の危険なら感じたが。
「そろそろスタートです」
古泉が穏やかに警告した。
ハルヒが自分の席に戻る。タスクバーの時計が15時59分56秒を指していた。
……57……58……59……。
60b64473.jpgいよいよ16時だ。
画面上に「START」の文字が自動的に浮かび上がった。戦闘が開始されたのだ。
「全軍前進!」
ハルヒが指示を出す。
9b443c52.jpg「涼宮閣下、先行する索敵艇より入電。敵艦隊を捕獲しました」
俺たちは即座に索敵艇を周囲に飛ばす。間もなく、古泉のモニターが敵を発見したようだ。
「敵艦隊、方向8時20分。距離6、3。高速の約60%。本艦隊に接近中。総数は1万5000隻」
87cef04c.jpg「来たわね。敵を殲滅するわよ。全艦戦闘配備!」
「アイアイマン! 全艦隊戦闘配置。反応路、戦闘出力で推進機関開放。第1船側、イグニッション!」
「超重力魚雷、全発射艦に装填開始します。それからスーパープロ……プロトン砲、えっと、全砲門発射体勢」
4c63f128.jpg「電子散開し、電磁ブースター最大。全ECM、ECCM作動」
「よーし、全艦最大潜速よ!」
何をやっているのか、イマイチ不明な台詞の羅列だが、要するに索敵艇が拡大した視野範囲内に敵を発見したから、射程内に接近、攻撃しますよ、という話だ。お前ら、ノリが良すぎるんだよ。
fdbcb79e.jpg「おい、ハルヒ。もうちょっと下がったほうがいいんじゃないか。お前の艦隊が前に出すぎだぞ」
俺はハルヒに警告した。大将の戦艦は俺たちの後方にいるのだが、今まさにオフサイド・ラインに出ようとしている。
「私だって、ビームやミサイルをピコピコ撃ち合ったりしたいわよ!」
将棋やチェスだって、王将が敵陣に自ら乗り込んだりはしないだろう。というか、お前がやられたら、その時点で負けなんだぞ。
「……それは、そうね。じゃあ、あんたたちで何とかしなさい。敵の大将を見つけ出して、バシバシ砲撃するの。必ず勝つのよ。ちょこざいなコンピ研の連中なんか、ぎったんぎったんのめっためたにやっちゃいなさい!」
なんていうジャイアニズムだ。とっとと白旗をあげて退散したほうがいいんじゃないのか。まあ、そうもいかないんだろうが。
ゲームのほうはいきなりだが劣勢の状態だ。さすがに相手は設計者だ。手ごわいなんてものではない。
まず言って動きがつかめなかった。当然、方々に索敵艇を放っているが、なかなかその範疇に入ってこない。敵の姿が掴めないと、戦略の立てようもないし、攻撃以前にどこに移動すべきなのか見当も付けられなかった。
長門のおかげで敵の一部がどうにか掴めている状態だ。索敵をしながら戦闘もこなして、獅子奮迅の働きだ。
ゲーム音痴の朝比奈さんと突撃馬鹿のハルヒは役に立たない。ハルヒは後方に押し込んでいればとりあえず全滅を免れるだろう。ということは、実質的に5対3の構図だ。ハンディというにはあ8d50d122.jpgまりにも大きすぎる状態だった。
「敵は拡翼陣形で我々を誘い込むつもりのようです。防御に徹するのが得策かと」
すでに負けを決め込んでいる俺に、古泉が分析と提案をした。俺は構わんが、司令官ハルヒがどう言うか……。
116d34c7.jpgと思っていると、突然に左の空間から攻撃を受けた。なぬ! いつの間に接近されたんだ。
俺は自機艦隊を移動させつつ、右の闇に索敵艇を放った。一瞬、画像の中に敵艦の姿が映った。
「おっと、こちらもです。どうやって我々の位置を掴んだんでしょう」
29bccb5f.jpg古泉の言葉に焦りが浮かんだ。
「何やってんのよ、ちゃっちゃと反撃しなさい!」
ハルヒがわざわざ拡声器で俺達を怒鳴った。
「言われんでもそうするさ! 右舷に90度回頭。全砲門開け!」
「なかなかやる気になっているじゃないですか」
古泉が朗らかに俺に微笑みかけた。
そりゃそうだ。勝たなくてもいいが、黙って負けるのは許されん。
モニター上の俺の艦隊が90度右を向いて、戦闘態勢に入った。しかしそれより早く、敵艦隊は索敵艇の範囲内から姿を消した。
「くそ、逃げやがった!」
「こちらもです。撃たれるだけ撃たれて雲隠れしました」
「一撃離脱作戦か」
「と、また来ました。側面から」
「ええい、ちくちくと!」
敵は素早い速度で接近、攻撃を仕掛けてくる。こちらはただちに索敵艇を放つが、戦闘態勢に入る前に逃亡。まるで、こちらの索敵艇の動きを含めて、すべて察しているかのような動きだった。
「何をもたもたとしてんのよ! 敵が逃げちゃうじゃない!」
後方でハルヒが喚き始めた。わかっているが、どうにもならないんだ。神出鬼没で右から左から。俺たちのキー速度では対応すらできなかった。
「じゃあ、ガンダム発進させなさい!」
2ed98cfa.jpg行きまーすって無理!
「あの、あの、わたし今どこにいるんですか?」
朝比奈さん、戦闘に参加していませんよ。
「もう我慢できないわ! 全艦全速前進よ。あたしが敵の親玉を見つけ出して、タコ殴りにしてくるわ!」
ハルヒの艦隊が前方に無茶な勢いで飛び出し始めた。
「前に出るなって言っただろ!」
「ここは我々にお任せください」
俺と古泉の艦隊でハルヒの進路を妨害した。
「いいからどきなさい! 偉い者同士、サシでドンパチやるわ!」
その敵がどこにいるかわからないんだろうが。このまま突っ込めば蜂の巣だ!
「あたしが発見してやるわよ!」
だからその前にやられるから止めろって!
「皆さん、どこに行っちゃったんですか?」
朝比奈さんはすでに画面外だった。
「どきなさい!」
どきたくても動けないんだよ。敵がどこにいるかわからず、身動きが取れん。
……こりゃ負けだな。
と、おお、なんだこりゃ!
00cc9a69.jpg突然ほぼ真っ黒だった画面が、一斉に明かりを点灯したかのように明るくなった。不明だった敵艦隊の姿がその中に浮かび上がる。
「なるほど、分艦隊ですね」
古泉が納得したように頷いた。なんだ、分艦隊?
「取明の最後に書いてありましたよ。艦隊を20まで分散させて、操0f4aebae.jpg作できるみたいですね。ただ、こんな数を同時操作するなど、人間技では不可能なので、誰もやらなかっただけです」
俺は改めて画面上の状況を見た。確かに、長門の艦隊が分艦隊とかで分裂していた。その20の艦隊がすべて同時に動き、索敵艇を放ち、攻撃行動を開始していた。もちろんコンピューターが勝手に動かしているわけではなく、長門がキーを叩いて自立的に動かしているのだ。20の艦隊すべて同時に、だ。
8c5c7566.jpg俺はちょっと視線を上げて、長門のパソコンを見た。長門は異様な速度で、それこそ指が何本もの残像を残すくらいの勢いでキーを叩いていた。
「敗北主義者は校庭10週の刑よ。しかも素っ裸で! 緑色の火星人が追いかけてくる、と叫びながら10週! 弱音は許さないんだか66b3b45b.jpgら!」
ハルヒは意味不明な言葉を叫び始めていた。放っておこう。
俺は席を立ち、長門の前に進んだ。
「えっとだな……」
何から言うべきか、とりあえず長門のモニターを覗き込んだ。すると長461c2c6b.jpg門のモニターにゲーム画面はなく、謎のウインドウを無数に開き、謎の文字列を打ち込み始めていた。いったい、何をしているんだ、これは?
おい、長門。
「なに?」
090c65f6.jpg俺はインチキするなって言っておいたはずだぞ。
「していない。特別な情報操作を行っているわけではない。課せられたルールを遵守している」
言いながらも、長門は異様な速度でキーを叩いていた。小さなウィンドウが次々に開かれ、あっという間に文字で埋め尽くされていく。
いや、訳がわからん。そうなのか?
「インチキと呼ばれる行為をしているのはコンピューター研のほう」
やつらが? どういうことだ?
長門がモニターの隅に小さなウインドウを開いた。
23702c54.jpg「彼らの索敵モードがOFFになっている。マップ全域の全てが我々の位置を含めて、最初から丸見え」
さっき開いたウインドウは、コンピューター研側の画面らしい。確かに、コンピューター研の画面は、俺たちのような海戦ゲーム状態ではなく、すべての艦隊の動きが明らかになっていた。
2ad55fa7.jpgなるほど。敵はこちらの位置をはじめから全て把握していたわけか。どうりで勝てないわけだ。
「そう。我々には敗北以外の選択肢はなかった。それを是正したい。地球の現代技術レベルに乗っ取ってプログラムに修正を施したいと思う。条件を対等にするだけ。――許可を」
448cb6a4.jpg長門の指が止まった。俺に決断を求めるように振り返る。画面上には「OK?」の文字が表示されていた。
「ひょっとして、勝ちたいのか?」
訊ねる。
長門は答えなかった。
でも、半年の付き合いだからわかる。いつもにはない活き活072cd5bb.jpgきとした感じが。
「よし、やっちまえ!」
「そう」
長門がEnterを押した。
直後、壁を隔てた向うから悲鳴が聞こえた。どうやら本当だったらしい。コンピューター研は急に俺達を見失って、混乱を始めた。
形勢は一気に逆転だ。俺たちは総攻撃を開始した。
514dedbc.jpg「敵見っけ! 撃て撃て撃て!」
ハルヒが景気のいい声を上げる。
「落ちろ蚊トンボ!」
「こら、キョン。それはあたしの獲物よ!」
長門が分艦隊を画面上のあちこちに展開しているおかげで、俺たちf9e7527f.jpgは敵の居所が丸わかりだった。一方のコンピューター研は、こちらの状況が丸見えだったから、索敵艇など満足に放っていなかったらしい。あれだけ活発だった敵の動きは緩慢になり、こちらが接近してもおろおろと逃げ出す方向も決められない様子だった。
「敵艦隊二つが壊滅しました。他の艦隊も混乱中。長門の分艦隊が撹乱してくれるおかげで、一気に形勢が逆転しましたね」
しかしまだ敵の大将が健在だ。
俺の索敵艇の視野範囲内に、敵の大将が出現していた。しかし、ほぼ無傷状態。接敵して撃ち合えば消耗しているこちらが先に削られて陥落する。
「問題ない。そちらに追い込む」
長門の分艦隊が一斉に敵の大将を取り囲み始めた。敵の大将が長門の接近と攻撃から逃れるように下方向へと移動を始めた。
e9c67f41.jpg「おいおい、いい具合に飛び込んできた」
「袋のネズミですね」
「あの、これ撃てるんですか?」
「なんかよくわかんないけど、でかしたわ。全艦全力射撃! 敵の大将を地獄の業火で焼き上げなさい!」
2f9eb6b9.jpg俺たちは全員で敵の大将を取り囲んだ。
敵の大将は反撃をせずに、慌てて上方向へ離脱を始める。しかしそこにいるのは――長門の20の分艦隊だった。
ついに、敵大将が陥落した。画面上にYOU WINの文字が点滅する。

bc8199c7.jpg戦いが終わって、コンピューター研の部長ががっくり肩を落としながら文芸部室に入ってきた。
「負けたよ。完全にうちの負けだ。潔く認める。すまない。謝る。でも、まさかおプレイ最中にゲームの中身を書き換えられるとは、信じられん」
22c862e7.jpg「何をぶつぶつ言ってんの? でさあ、約束は憶えているわよね。このパソコンは全部あたしたちのもの。忘れたとは言わせないわよ」
ハルヒが4台積み重ねたノートパソコンを叩いた。自分の利益に対して、冷酷なまでに素直な女である。
部長が俺を振り返った。
「なあ、君。あれをやったのは誰なんだい? 世界でも通用しそうな凄腕ハッカーは。……いや、まあ、だいたい想像つくんだが」
部長が長門の前に進み出た。
cc61ba7f.jpg「ものは相談だが、君が暇なときでいい。コンピューター研の部活に参加してみないか。ぜひ!」
なんか勧誘し始めたぞ。
すぐにハルヒが飛びついてきた。
「ちょっとちょっと! 勝手に有希をレンタルしちゃ駄目よ。いい? こ4181b97f.jpgの子はSOS団に不可欠な無口キャラなの。あたしが最初に目をつけたんだからね」
まあ待て、と俺はハルヒを宥めるように肩に手を置いた。長門を振り向く。長門は俺に決断を委ねるように見上げていた。
長門だって、興味を惹かれるものが少なからずある。俺にはキーボーf8964a9b.jpgドを叩くこいつの姿が、なぜか楽しそうに見えた。いつまでもハルヒの監視だけでは、長門だって疲れるに違いない。宇宙人製有機ヒューマノイド・インターフェイスにだって、たまには気晴らしが必要だろう。
「お前の好きにしろ。気が向いた時にでも、お隣さんに行ってパソコンを弄らせてもらえばいい」
「そう。……たまになら」
長門はうつむくように頷き、いつもの淡白な声で言葉を返した。
「本当かい! いやあ、ありがたい!」
部長が喚起の声を上げた。だそうだ、ハルヒ。
「まあ、有希がいいんなら、いいけど。ああ、それから、あんたたちは敗残刑。勝者の言うことは何でも素直に聞かなければいけないの。あんたたち全員、今後あたしに絶対的な忠誠を誓いなさい。うん、悪いようにはしないわ。頑張りようによっては正式な団員にしてあげてもいいわよ。古泉君、早速調印書を作って頂戴」
「かしこまりました、閣下」
お前ら、ゲームはもう終ってんだぞ。しょうがないやつだ。
俺は長門を振り返った。いつものように本を読んでいる長門。しかし、その指先がキーを叩くようにかちかちと本の側面を叩いていた。

『涼宮ハルヒの憂鬱』第26話の記事へ

『涼宮ハルヒの憂鬱』第28話の記事へ

涼宮ハルヒの憂鬱 専用目次ページへ

作品データ
超監督:涼宮ハルヒ
監督:石原立也 原作:谷川流 原作キャラクター原案:いとうのいぢ
シリーズ構成:涼宮ハルヒと愉快な仲間たち シリーズ演出:山本寛
キャラクターデザイン・総作画監督:池田晶子
音楽:神前暁 音楽制作:ランティス 編集:重村建吾
美術監督:田村せいき 撮影監督:田中淑子 設定:高橋博行
色彩設計:石田奈央美 制作:SOS団
アニメーション制作:京都アニメーション
出演:杉田智和 平野綾 後藤邑子 小野大輔 茅原実里
〇〇〇小伏伸之 石上祐一 ヤスヒロ フルヤミツアキ 小野友樹
★★★★(素晴らしい) ★★★☆(すごい) ★★☆☆(とても良い) ★☆☆☆(良い)
にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村


アニメ記事全一覧

拍手[0回]

Comment

TITLE:
NAME:
MAIL:
URL:
COLOR:
EMOJI: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT:
Password: ※1
Secret:  管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。

TrackBack

TrackBackURL  :

涼宮ハルヒの憂鬱 第27話 (2009年放送)

写真と映画のブログ  2009.10.02  19:34

??? 射手座の日 アニメブログ本家『モノクロのアニメ』へ →当該記事 文化祭がどうにか無事に終わって数日が過ぎ、俺たちは静かな秋を迎...

涼宮ハルヒの憂鬱 第27話 「射手座の日」

獄ツナBlog5927  2009.10.02  20:45

アニメ涼宮ハルヒの憂鬱感想。 発言者:→宵里、→春女です。 「キョン、軍服

改めて放送+新作 涼宮ハルヒの憂鬱 第27話 「射手座の日」感想

くまっこの部屋  2009.10.02  21:31

今回の主役は、やっぱり有希でしょうね。ヒューマノイドインターフェイスの彼女にちら

涼宮ハルヒの憂鬱 27話「射手座の日」

* Happy Music *  2009.10.02  21:37

今回は射手座の日か、相変わらず懐かしいなあ。 コンピ研の連中が作ったゲームで、奴らとSOS団が勝負すると言うお話ですね。 ともかくも本放...

涼宮ハルヒの憂鬱 第27話「射手座の日」

せーにんの冒険記  2009.10.02  21:58

この世界の明日のために。 涼宮ハルヒの憂鬱5.142857 (第2巻) 限定版 [DVD](2009/09/25)平野綾杉田智和商品詳細を見る

涼宮ハルヒの憂鬱 第27話「射手座の日」

日記・・・かも  2009.10.02  22:12

「よし、やっちまえ」 SOS団とコンピ研がゲームで勝負をする話。 今回は時系列第27話で、本放送第11話。 確か、初めてハルヒのレ...

涼宮ハルヒの憂鬱 第27話「射手座の日」 感想。

もす!  2009.10.03  00:01

言わずと知れた堀口回。

涼宮ハルヒの憂鬱 第27話 「射手座の日」

ゼロから  2009.10.03  12:18

SOS団vsコンピュータ研のゲーム対決。パソ\コンを賭けた勝負。長門有希の不正是正でSOS団が勝ったけどガ○ダムやヤ○トのパロディーは、面白かったです。

涼宮ハルヒの憂鬱 あらためて 第27話

丈・獅子丸の咆哮 (新館)  2009.10.03  17:45

涼宮ハルヒの憂鬱 あらためて 第27話を観ながら、あれやこれやと感想を書いてみた。。。 という感じで、今週も、このパターンでやってみることにします。

【涼宮ハルヒの憂鬱 第27話−射手座の日(再放送)】

AQUA COMPANY  2009.10.03  22:23

理想と呼べる信頼感で結ばれる、二人。

涼宮ハルヒの憂鬱 27話

ワタクシノウラガワR  2009.10.04  20:46

第27話 「射手座の日」 いきなり宇宙空間で艦隊戦が始まったので、何が始まったのかと思いました。 ゲームだったんですね。 艦隊戦と言...

アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」第27話

ライトノベルシアター  2009.10.05  01:44

旧作第11話 射手座の日<あらすじ>体育祭・学園祭が終わった秋の日。復讐に燃える

猿ロック&涼宮ハルヒ&日本GPベッテル圧勝

別館ヒガシ日記  2009.10.05  19:43

猿ロックはリツコのトラブルでサル大怪我の展開も 今回はリツコがメインで議員の息子が絡むネタだが 前編だから割と良い感じだったけど問題は後編だし はと部がゲームで対決の展開だが 今回は部からゲーム対決をに迫られて 部の卑怯な手を防ぎ勝利だったが メインだったけ

涼宮ハルヒの憂鬱 27話「射手座の日」

まざまざの萌えを叫べ!  2009.10.07  19:06

えーー!!いきなり宇宙SF大巨編に突入?(・□・) と思ったらコンピ研のシミュレーションゲームでの勝負の話なのですな(^^;) しかし、コンピ研の部長さんもある意味暇人ですね(笑) ハルヒに勝負を挑んでタダで済むとは思えないですしね〜(・∀・) そう言えばミステリッ...

涼宮ハルヒの憂鬱 第28話 「サムデイ イン ザ レイン」

ゼロから  2009.10.10  11:24

暖房器具の強奪に成功した涼宮ハルヒ。どんな手を使って、店にねじ込んだのでしょうか。え?キョンを遠ざけて、朝比奈みくるの写真集を作成する手はずだったのね。

 アマゾンショップ 
アマゾンのサイトに飛びます
 フィギュア 
 アニメDVD 
 新刊コミック 
 ゲーム 
 ライトノベル 
 アマゾン<シャッフル>ショップ 
 カウンター 
 アクセス解析 
▼ ブログの解説 ▼
漫画・アニメ・キャラクターを中心に取り扱うブログです。
QLOOKアクセス解析
▼ ブログ内検索 ▼
▼ 記事一覧・索引 ▼
バナー・アニメ記事一覧
バナー・映画記事一覧
バナー・目次一覧
▼ 記事の紹介 ▼
バナー・けいおん!3
バナー・化物語
バナー・涼宮ハルヒの憂鬱
バナー・ダーカーザンブラック3
バナー・とある科学の超電磁砲
バナー・鋼の錬金術師
バナー・そらのおとしもの3
バナー・絶望先生
バナー・絶望先生・小説3
▼ 最新コメント
[01/31 有珠]
[01/11 mkd(ピンポイントplus)]
[12/18 HUNTER]
[12/10 異邦人]
[12/05 ren]
[12/04 BROOK]
[12/01 にゃあ]
[12/01 にゃあ]
[11/16 鏡]
[11/10 流架]
▼ バーコード
▼ 管理人専用